三島由紀夫のおすすめ小説10選|代表作から読みやすいものまで幅広くご紹介

戦後の日本文学界を代表する作家である三島由紀夫。国内外でも人気の高い三島作品の代表作や、初めてでも読みやすい作品をご紹介。一度は読んでおきたい名作ぞろいです!

誰もが知る三島由紀夫の代表作

【1】金閣寺


実際の金閣放火事件を題材に、三島由紀夫の人生を投影して創作された長編小説。
自分の醜さという劣等感を抱えた主人公の僧侶が、絶対的な美しさを持つ金閣寺を燃やしてしまうという物語で、近代日本文学の金字塔とされ、海外でも高い評価を受けています。
仏教用語も多く難解な部分もありますが、一度は読んでおきたい代表作です。

【2】仮面の告白


主人公が自分の生い立ちから現在までを客観的に綴り、人と違う性的傾向に悩む自分を告白していく物語。
自身の性的志向への自覚が苦痛と悲哀に満ちた文体で描かれています。近年ではLGBTへの理解は進んでいますが、昭和20年代に同性愛というテーマを綴ったこと自体も大きな話題を呼び、三島由紀夫を一躍著名作家とした作品です。

【3】潮騒


三重県の神島を舞台に漁師と海女の純粋な恋愛を描いた作品。複雑な人間関係や思想をテーマにした作品が多い三島作品の中で、唯一といっていい純粋な恋物語です。

【4】春の雪


三島由紀夫の集大成とも言われる作品の第1巻です。大正から昭和へ生まれ変わりを繰り返す若者の夢と転生の物語を『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』から成る全4巻で描いており、三島作品の中でも難解な小説とされています。貴族の世界を舞台とした悲劇の愛を描いた『春の雪』は実写映画化もされている物語で、単体でも充分読みごたえがあります。

【5】憂国


三島由紀夫というと政治的な思想を持ち、衝撃的な自殺を遂げた人という印象が強いと思いますが、そんな彼のイメージそのままの作品。青年軍人を主人公に大義に準じる者の美を壮絶に描いており強烈な印象を残します。

【6】鹿鳴館


明治19年に鹿鳴館で催された大夜会を舞台として、渦巻く謀略や愛憎、欺瞞を描いた4幕から成る戯曲です。華やかでロマンティックな鹿鳴館時代を、誌的で修辞に富んだ台詞まわしや緻密な構成で描いた傑作です。

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初めてでも読みやすい三島作品

【7】夏子の冒険


わがままで頑固なお嬢様・夏子が突如「修道院に入りたい」と言い出して北海道に向かい、そこで出会った青年と恋に落ち、2人で熊退治のためアイヌの村へ向かう…という恋と冒険の物語です。お嬢様らしからぬ勇敢な夏子をはじめとした登場人物が個性豊かで魅力的で、ユーモアにあふれた楽しい作品。難解で芸術的なイメージの強い三島作品とは一線を画した痛快な物語です。

【8】命売ります


主人公の羽仁男は自殺に失敗したことをきっかけに「命売ります」という広告文を出し、いくつもの危険な依頼受け、事件に巻き込まれますがますが毎回生き残ってしまいます。そんな死ぬことを恐れない羽二男と彼を利用しようとする人々の騒動をユーモラスに描いた作品。三島没後45年目に突如人気が広がり、ベストセラーにもなった話題作です。読みやすいので、三島作品初めてという方にもおすすめです。

【9】不道徳教育講座


道徳教育を逆説的に取り扱った娯楽作品。「約束を守るなかれ」「知らない男とでも酒場に行くべし」「スープは音を立てて吸ふべし」など、不道徳と思われるタイトルと機知にとんだ逆説のエピソードが並び、読みやすく人気の高い作品です。

【10】美しい星


東西冷戦時代の核兵器による不安を背景に描かれた、三島作品の中では異色のSF作品。大杉家の家族4人が「自分たち家族は宇宙人である」と自覚するところから物語が始まり、素性を世間に隠しながら核兵器の恐怖から人類を救うために邁進し始めるという物語。実写映画化もされているので、映画と合わせて楽しんでみても。

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おわりに

「三島由紀夫」という名前は知っていても、作品は読んだことがないという方も多いのではないでしょうか。一般的にイメージされる難解な作品ばかりではなく、読みやすく楽しい作品もいろいろあります。ぜひ楽しんでみてください!

 

文・構成/HugKum編集部

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