タオルの気になる臭いをどうにかしたい! 原因や対処方法を知ろう

入浴後や洗顔のときに、手に取ったタオルが臭いと感じたことはないでしょうか。タオルはきちんと洗濯しても臭うことがあり、一度付いた臭いはなかなか取れません。臭いの原因を知り、適切に対処しましょう。

タオルが臭い原因は?

古いタオルはもちろん、あまり使っていないタオルでも、条件がそろうと臭うことがあります。タオルが臭う原因を詳しく見ていきましょう。

カビや雑菌の繁殖

タオルが臭くなるのは、雑菌が繁殖するためです。

体をきれいに洗った後でも、拭いた後のタオルには皮脂や角質が付いています。空気中を漂うカビの胞子や、人間の粘膜に住み着いている常在菌も、いつの間にか付いてしまいます。

湿った場所を好む雑菌にとって、体を拭いた後のタオルや洗濯後の生乾きのタオルは、最高の繁殖環境です。

タオルに残る水分や皮脂汚れを栄養にして、雑菌はどんどん増えていきます。増えた雑菌が出す排せつ物が、イヤな臭いの原因となるのです。

また、人間の粘膜にいる「モラクセラ菌」は、普通に洗濯しただけでは死滅しません。乾いたタオルの中でもしぶとく生き残り、濡れると再び活性化します。

洗いたてのタオルで体を拭いたときに、臭いが気になるのはモラクセラ菌が活動しているのが理由です。

タオルの臭いを防ぐ方法

タオルの臭いを防ぐには、普段から雑菌が繁殖しにくい環境を保つ必要があります。洗濯や乾燥の際に注意したいポイントを見ていきましょう。

適正な量で洗濯をする

洗濯機の容量に対して洗濯物の量が多過ぎると、洗浄効果が行き届かず汚れが残ってしまいます。しっかりと汚れを落としたければ、容量の7割を目安に洗濯物を入れましょう。

洗剤の入れ過ぎも逆効果です。必要以上の洗剤を入れると、すすぎ切れずに洗剤カスが残ります。洗剤カスも雑菌のエサになるため、タオルが臭いやすくなるのです。

また、柔軟剤の使い過ぎにも注意が必要です。柔軟剤は衣類に膜をはるため、洗濯のときに洗剤の効果が柔軟剤の膜を落とすことに使われてしまい、汚れが落ちにくくなる場合があります。

洗濯機の取扱説明書に従って、正しい方法で洗いましょう。

湿った状態で放置しない

雑菌は湿気の多い場所を好むため、濡れたタオルをそのままにしておくと、あっという間に繁殖してしまいます。

体を拭いた後のタオルはすぐに洗濯するか、湿気の少ない場所に干してしっかりと乾かしましょう。

洗濯後のタオルも、できるだけ早く乾燥させます。洗濯が終わったらすぐに取り出して、風通しのよい屋外に干すのがポイントです。

部屋干しする場合は乾くまでに時間がかかるため、エアコンで湿度を下げたり、サーキュレーターで風を当てたりするなど工夫しましょう。

干し方にも工夫を

タオルを干すときは、紫外線に注意が必要です。紫外線は雑菌の退治には有効ですが、長時間当てると繊維が傷み、肌触りが悪くなります。

外に干すなら陰干しを心がけ、天日干しする場合は乾いたらすぐに取り込むようにしましょう。

厚手のタオルや大判バスタオルのような、乾きにくいタオルは干し方を工夫します。

まずは広げて全体を大きく振り、洗濯で倒れた繊維を立ち上げましょう。繊維が立ち上がると空気に触れる面が増えて、早く乾きます。

面が重ならないように注意し、長さをずらすようにしてハンガーや物干竿に吊るすとより効果的です。

定期的に洗濯機を掃除

洗濯機の中はジメジメしている上に、衣類から出たホコリや洗剤カスがたまり、カビが生えやすい場所です。

汚れやカビが多い洗濯槽では、洗濯物の汚れはきれいになりません。逆に洗濯槽の汚れが剥がれてタオルに付き、臭いの原因になる場合があります。

洗濯槽は専用のクリーナーを使って、定期的に掃除する習慣を付けましょう。掃除の頻度は、月に1回が目安です。

また、洗濯機を使っていないときは、ふたを開けて洗濯槽を乾燥させましょう。湿気がこもりカビが生えやすくなるため、洗う予定の洗濯物を詰め込むのも避けた方がベターです。

タオルの臭いを落とす方法

タオルの臭いは増えた雑菌を退治すれば、気にならなくなります。雑菌を除去する効果的な方法を見ていきましょう。

熱いお湯につける

モラクセラ菌は乾燥や紫外線では死にませんが、高温には耐えられません。60度以上のお湯に10~20分つければ、死滅させることができます。

小さなタオルなら鍋にお湯を沸かして、20分程度弱火で煮るとよいでしょう。たくさんのタオルを一度に除菌する場合は、浴槽に熱いお湯をはってつけ置きします。

繊維が傷むため、時間のかけ過ぎや温度の上げ過ぎには十分注意しましょう。終わったらやけどに気を付けながら取り出し、普通に洗濯をします。

「酸素系漂白剤」や「重曹」につける

雑菌を死滅させても、タオルに汚れが付いたままでは、再び繁殖してしまいます。

雑菌のエサとなる皮脂汚れは酸性なので、アルカリ性の「重曹」や「酸素系漂白剤」で中和させれば繁殖を抑えられます。

どちらもお湯に溶かすことで効果を発揮するため、同時に熱に弱い雑菌を死滅させることも可能です。

特に、重曹には臭いを吸収する働きがあり、染みついた臭いも落とすことができます。お湯につけるときと同じ要領で、しばらくつけ置きしてから軽くすすいで洗濯をしましょう。

なお、酸素系漂白剤を使うときは、目立たない場所につけてみて、色落ちしないかどうかを確かめておくと安心です。

コインランドリーで乾燥する

たくさんのタオルを一度に除菌したいときは、コインランドリーの乾燥機がおすすめです。80度以上の高温で一気に乾かすため、確実に雑菌を除去できます。

ただし、乾燥機は高温と摩擦によって、生地が傷みやすいので注意が必要です。完全に乾く前に取り出し自宅で自然乾燥させれば、それほど傷めずに済むでしょう。

タオルを捨てるタイミング

タオルは消耗品です。臭いがするかどうかに関わらず、ある程度使ったら新しいタオルに替えましょう。タオルを捨てるタイミングについて解説します。

タオルの寿命はどのくらい?

タオルは一般的に30回以上洗濯すると繊維が劣化して、吸水性や肌触りが悪くなるといわれています。週に1度洗うとして、7~8カ月使ったら寿命が近いと考えてよいでしょう。

ただし、30回はあくまでも目安です。洗濯の頻度や洗い方によって、タオルの寿命は変わってきます。30回洗ったから捨てるのではなく、タオルの状態を見て決めるようにしましょう。

捨てるのを検討すべき状態とは?

タオルは次のような状態になったら、捨てて新しいものと交換するのがおすすめです。

・くすみや変色がある
・黒い小さなシミがたくさん付いている
・臭いが取れない
・ゴワゴワしてきた

ピンク色に変色したり、くすんで見えたりする場合は雑菌が繁殖しています。そのままでは臭いがひどくなるばかりか、雑菌をエサにして黒カビが発生することもあります。

黒い小さなシミが見られたら、既に黒カビができてしまった証拠です。カビを死滅させても色は残り、見た目もよくないため処分する方がよいでしょう。

また、繊維が劣化するとふっくらとした感触が戻らず、ゴワゴワになってしまいます。そのまま使用し続けると、肌を傷つけてしまう可能性もあるでしょう。

正しく手入れをしてタオルを清潔に保とう

タオルの臭いは、カビやバクテリアなどの雑菌が繁殖することが原因です。

雑菌はどこにでも存在し、完全に防ぐことはできません。洗濯や乾燥方法を工夫してエサとなる汚れを減らし、繁殖させないようにしましょう。

ただしタオルにも寿命があり、寿命を過ぎると使い勝手が悪くなります。臭いが落ちにくくなったり、汚れが目立ってきたりしたら、それは捨てるタイミングです。

正しい手入れ方法・管理方法を身に付けて、いつも清潔なタオルを使いましょう。

 

文・構成/HugKum編集部

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