今年は大掃除しない!実践しやすい【小掃除】テクを整理収納アドバイザーがこっそり教えます

「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。

今年の年末は「大掃除しない宣言」をしてみませんか?

11月も中旬になり、2021年の終わりも近づいてきました。そろそろ気になってくるのが「大掃除」というキーワード。年末からいざ始めても、予定していたところまで終わらず、中途半端な形で年始を迎える。そんな経験はありませんか?

うまくいかない原因は明らかです。「全体像を把握せずに後回し。それにも関わらず一気に終わらせようとするから」です。

年末まで、約1ヶ月半あります。「今年は大掃除しない宣言」をして、スキマ時間を利用した「小掃除」を積み重ねていきませんか?皆さんがスッキリ、余裕をもって年末年始を過ごせるよう、参考にしていただけると嬉しいです。

① 掃除する項目をリストアップ

まずは、掃除の全体像を整理しましょう。それぞれのご家庭の「毎年大掃除する場所」をリストアップします。「できればココもやりたい」という希望も含め、どんどん挙げていきましょう。スマホのメモ、ノートなど、どんな形でもOKですが、付箋を使うと項目を自由に移動できるのでオススメです。

掃除の本来の意味は、ゴミやホコリを取ってキレイにすること。でも、せっかくの機会なので、家全体で気になっている部分、例えば本の整理や、子どもの作品整理なども含めて洗い出してみましょう。

また、年末に向けて掃除しようと思っている項目が、自分と家族の間で異なる場合も。一人で抱えて決め込まずに、家族にインタビューして意見を反映してみるといいかもしれません。

リストアップすることで節約にもつながる

掃除する項目をリストアップすることで、やりたいことを整理できるだけでなく、洗剤や掃除道具など、必要なグッズを把握することができます。

これから年末にかけて、スーパーやドラッグストアの売り場に大掃除コーナーが設置されます。自分の家でやることが決まっていれば、あれもこれもと迷うことがなく「なんとなく購入」を防止できます。

実は、洗剤や掃除道具は「いつか使うかも」「まだ使えるかも」の代表格。一度増やしてしまうと手放しにくいアイテムです。家の中が使っていない洗剤や掃除道具で溢れることがないよう、本当に必要なものだけ厳選して手に入れましょう。

② 掃除する項目を2つに分ける

次に、リストアップした項目を「すぐにできる」「時間がかかる」の2つに分けます。

「すぐにできる」ことは、
・汚れが簡単に取れる
・道具を揃えたりやり方を調べる必要がない
・特別な判断の必要がないこと など。

「時間がかかる」ことは、
・汚れ落としに時間がかかりそう
・道具を揃えたりやり方を調べる必要がある
・自分以外の判断が必要であること など。

この分類は、間取りや生活習慣、個人の得意不得意によっても異なるので、あくまで自分の基準でOKです。振り分ける過程で、自然と「どうやって終わらせる?」と考えるので、頭の中の整理がさらに進みます。「なんだか大変そう…」と先延ばしにしがちなことでも「意外とあっという間に終わるかも?」と発見できるかもしれません。

すべてママがやるのではなく、家族で分担する

さらに細かく「いつまでに行うか?」「誰が行うか?」を決めるとより具体的になります。自分以外の家族ができそうなことを分担して、一人に負担が偏らないようにできるといいですね。

ただし、あまり細かく決めてしまうとやる気が失せてしまうタイプの方は、そこまで決めなくてもOKです。「すぐにできる」「時間がかかる」のざっくり2分類に留めてください。

「大掃除」というワードを聞くといかにも大変そうな印象がありますが、実は小さい行動の積み重ねにすぎません。面倒に感じるかもしれませんが、このようにリストアップしたり分類することで「小掃除」に分解することができるのです。

③「すぐにできる」はスキマ時間に少しずつ実践

ここまでの手順でやることが整理できていれば、あとは「小掃除」を実践するのみ。わが家の「すぐにできる」実例をご紹介します。

面倒なカーテンの洗濯も…

例えば、カーテンの洗濯。外から空気が出入りする場所にあるため、実は見た目以上に汚れています。汚いかもと思うと、なんとなく洗濯すること自体、億劫に感じていました。

しかし、実際の作業の流れを想定すると、実はとても簡単。家のカーテンを回収、洗濯、脱水が終わったら、そのまま窓に干すだけ。そのため、在宅仕事の日に昼間の洗濯を1回増やせば完了するので、年末を待たず、天気が良い日を狙って取り組む予定です。

高い天井にあるシーリングライトは?

次に、天井近くにあるシーリングライト。表面や内側にホコリや汚れが付着していると、お部屋の明るさに影響が出る場合もあるそうです。とは言え、わが家は普段の掃除は床をササッと行うのみ。ふとした時にライトを見上げて「中はどうなっている?」と気になっていましたが、なんとなくスルーしていました。

今回を機に思い切って天井からライトを外してみたところ、思ったよりも中は汚れていないことが判明。わが家のシーリングライトの場合、内側のホコリを気にしすぎる必要はありませんでした。基本は普段の掃除の時に外側のホコリを取る「小掃除」だけでよさそうです。

このように、一見ハードルが高そうなことでも、やってみたら意外と簡単だったり、実際は汚れていなかったと安心したり、発見も多いはず。簡単にできることから少しずつ取り組んで、どんどんリストから外していきましょう。

④「時間がかかる」は調べる、計画をたてる

ひとつ前の「すぐにできる」と違い、「時間がかかる」掃除はスケジュール管理が大切です。何に、どれだけ時間がかかるのか把握して、なるべく年末に残さないように終わらせましょう。

わが家の場合、冷蔵庫と冷凍庫の整理は時間がかかりそうな項目です。庫内は食べ物のカスやゴミが溜まって不衛生になりやすいので拭き上げたいところです。しかし、年末年始はご馳走を食べたり、頂き物がドッと増える時期。いざ年末になってからだと掃除のタイミングを失いがちです。

そのため、クリスマス頃までには庫内を風通しよくするため、それまでの期間は食材の購入を抑え、今あるものから消費していく予定です。少し時間が必要ですが、食べ物が循環して、なおかつスッキリ清潔が叶えるために実践します。

年末年始のゴミスケジュール把握も、お早めに

掃除に関して意外と忘れやすいことが、年末のゴミ捨てスケジュールです。自治体や居住条件にもよりますが、すぐにゴミを捨てられない環境にお住まいの場合、ゴミの回収スケジュールから逆算してまとめていきます。ウッカリ逃してしまうと、ゴミと共に新年を迎えることになりかねません。

わが家の場合も金属ゴミ、電池、電球などをスッキリ手放して2022年を迎えたいのでゴミの回収カレンダーをチェック。金属ゴミは思っていたよりも早く、12月中旬に年内最終の回収日と判明しました。

ちなみに年末年始はリサイクル業者の繁忙期でもあります。混み合ってくると回収が随分先になってしまう可能性も。必要な場合は早めに手配しておくと安心ですね。

⑤ 思い切って外注する

掃除項目のリストアップや分類の結果、自力で掃除すると時間、体力、精神力が消耗しそうな場合は、外注がオススメです。

わが家は半年に1回、お掃除サービスの方に来ていただいています。自力で行う部分と、外注でお願いする部分を分けており、普段の家の掃除に対してもあまりストレスを感じていません。

例えば、キッチンの換気扇のフィルター交換は3ヶ月に一度自分で行いますが、ファンの分解清掃はプロにお任せしています。

他にも、エアコンのフィルターのホコリ取りは比較的取り外しが簡単なので「小掃除」として行いますが、内側の分解洗浄はプロにお任せしています。

外注すると確かにお金はかかりますが、時間と労力が格段に減り、何よりも気持ちがラクになります。お掃除サービスの方曰く、ご家庭によって生活習慣が異なるので、同じ場所でも汚れ方が異なるそうです。自分の家の汚れ方の傾向や、普段の掃除のアドバイスもしてもらえる場合もあるので、定期的に外注するメリットはたくさんあります。

最近はさまざまなサービスが充実しているので、一人で抱えずにプロに依頼を。難しい場所の掃除を手放すことができたら、他の「小掃除」に集中でき、余裕を持って年末を過ごすことができるのではないでしょうか。

 

いかがでしたか?今回は「大掃除をしないコツ」についてご紹介しました。スッキリした気持ちで年末年始を迎えるために、大掃除として一気に終わらせようとせずに、早め早めの「小掃除」を実践してみてくださいね。

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記事監修

整理収納アドバイザー
水谷妙子
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー6万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。8歳6歳4歳の3児の母。

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