子連れで旅行となると、新幹線や飛行機などと比べて自由に移動ができる上に、周囲の迷惑を考えずに済むため、車移動が楽ですよね。しかし車移動は高速道路の運転中、子どもが退屈して騒ぎ始めると大変です。気分転換を兼ねて、子連れの場合はサービスエリアやパーキングエリアに立ち寄る回数も増えると思いますが、どうせ立ち寄るならば子ども向けの施設が充実した場所がいいですよね。
そこで今回は子連れ旅行の「親子に優しい」、ベビーコーナー、キッズコーナー(プレイスペース)のある高速道路をNEXCO中日本の管轄内でまとめたいと思います。中には室内遊園地を兼ね備えたサービスエリアもある様子。北陸から東海地方まで、中部地方を旅行する予定のある人は、ぜひともチェックしてみてくださいね。
東海エリア(神奈川、静岡、愛知周辺)
最初は東海エリアにあるベビーコーナー、キッズコーナー(プレイスペース)完備の「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアを紹介したいと思います。一般的に東海エリアというと静岡県からになりますが、高速道路の管割を基準に今回の連載は記事を分けています。そのため東名高速道路が通過する東京や神奈川県のサービスエリア・パーキングエリアも記事に含まれます。
東名高速道路(※下線はキッズコーナーのあるサービスエリア)
最初は東名高速道路。同路線上にある「親子に優しい」休憩所は、以下の通りになります。
〇神奈川県
- EXPASA海老名(上り線)
- 海老名SA(下り線)
- EXPASA足柄(上り・下り線)
〇静岡県
- EXPASA富士川(上り線)
- 富士川SA(下り線)
- 牧之原SA(上り・下り線)
- 浜名湖SA(上り・下り線)
〇愛知県
- 上郷SA(上り・下り線)
列挙したサービスエリアは基本的に、ベビーコーナーが完備された休憩所になります。ベビーコーナーとはこの場合、
- おむつ替え台
- 授乳用イス
- 専用授乳室
- 調乳専用機
- シンク
など、授乳のための設備がそろった場所ですね(設備の充実度はサービスエリアによって異なります)。
一方でキッズコーナーとは基本的に、子どもが安全に遊べるプレイルームを意味します。例えば下線を引いたEXPASA足柄の下り線には、2階足湯カフェ内にキッズコーナーが設けられており、富士川SAの下り線にもキッズコナーが設置されています。
また、愛知県豊田市にある上郷SAの上り線には、プレイルームこそありませんが、子どもの高さに合わせたテーブル席が設けられています。
さらに特筆すべきは、上郷SAの下り線。こちらには有料の室内遊園地『yukids』があり、ボールプールやスライダーなどで遊べるようになっています。東名高速道路で東京と名古屋を往復する際には、特に利用を検討したいですね。
新東名高速道路(※下線はキッズコーナーのあるサービスエリア)
次は東名高速道路に並行して走る、新東名高速道路の「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアを紹介します。新東名高速道路は東名高速道路よりも新しい歴史を持つせいか、「本家」の東名高速道路よりもキッズコーナーを設けた休憩所が多い印象があります。
〇静岡県
- NEOPASA駿河湾沼津(上り・下り線)
- NEOPASA清水(上り・下り線)
- NEOPASA静岡(上り・下り線)
- 藤枝PA(下り線)※ベビーコーナーはなし
- NEOPASA浜松(上り・下り線)
〇愛知県
- NEOPASA岡崎(上り・下り線)
下線を引いたサービスエリアは、ベビーコーナーのみならず、キッズコーナーも設けられた休憩所(※藤枝PAの下り線はキッズコーナーのみ。ベビーコーナーはありません)。キッズコーナーとは子どもが遊べるプレイスペースで、ベビーコーナーとは乳児向けのおむつ交換・授乳のためのスペースでした。
体を動かしたい盛りの子どもを連れたドライブでは、キッズコーナーの多い新東名高速道路を意図してチョイスし移動した方がいい場合もあるかもしれませんね。
中央高地エリア(山梨、長野、岐阜周辺)
次は中央高地と呼ばれる山梨県、長野県、岐阜県周辺の高速道路上にある「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアを紹介します。
中央自動車道
〇山梨県
- 談合坂SA(上り線)
- EXPASA談合坂(下り線)
- 双葉SA(上り・下り線)
〇長野県
- 諏訪湖SA(上り・下り線)
- 駒ヶ岳SA(上り・下り線)
〇岐阜県
- 恵那峡SA(上り・下り線)
長野自動車道
〇長野県
- 梓川SA(上り・下り線)
中央自動車道、長野自動車道ともに、キッズコーナーのあるサービスエリアは存在していません。
ベビーコーナーについて言えば、諏訪湖サービスエリア(下り線)を要チェック。プレイスペースこそないものの、おむつ台、授乳用いす、施錠付きの専用授乳室、調乳専用機、シンクなど一通りの設備が、特に充実していると覚えておきたいです。
諏訪湖サービスエリアの下り線は、上り線よりも標高の高い場所に設けられているため、諏訪湖の眺めがより広域に見渡せます。大人の気分転換にもなりますので、積極的に立ち寄りたいですね。
東海北陸自動車道(※下線はキッズコーナーのあるサービスエリア)
〇岐阜県
- 関SA(上り線)
- 長良川SA(下り線)
- ひるがの高原SA(上り・下り線)
濃尾平野にある関サービスエリアには、上り線にキッズコーナーが設けられています。それほど広いプレイスペースとは言えないかもしれませんが、靴をぬいで手足を伸ばし床に転がりたい子どもには十分なスペースかもしれません。また、子どもを手放して、ゆっくりとコーヒーブレイクをしたい親御さんにも、便利な空間かもしれませんね。
一方の山深いエリアで言えば、ひるがの高原SAにはおむつ販売をするコンビニエンスストアや、見晴らしのいい展望スポットなどもあります。飛騨の山越えで子どもがぐずったときには、ちょうどいい休憩スポットになるはずですよ。
北陸エリア(富山、石川、福井、滋賀の一部)
次は富山や石川、福井など日本海沿いを走る北陸自動車道。一部は滋賀県内を走っていますので、今回は滋賀県の一部も北陸エリアとして紹介します。
北陸自動車道(※下線はキッズコーナーのあるサービスエリア)
〇富山県
- 有磯海SA(上り・下り線)
- 小矢部川SA(上り・下り線)
〇石川県
- 徳光PA(下り線)※ベビーコーナーはなし
- 尼御前SA(上り・下り線)
〇福井県
- 南条SA(上り・下り線)
〇滋賀県
- 賤ケ岳SA(上り・下り線)
北陸自動車道のサービスエリアには基本的に全て、ベビーコーナーが完備されていますので、乳児連れの旅行者には便利な路線になっていると分かります。さらに下線を引いた賤ケ岳SAの上り線と、徳光PAの下り線に関しては、子どもを安心して遊ばせられるキッズコーナーも設けられているとの話。ただ、徳光PAにはベビーコーナーが設けられていませんので、要注意ですね。
名古屋周辺と名古屋以西
最後は名古屋周辺と、NEXCO中日本の管轄内で名古屋以西にある「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアを紹介します。
名神高速道路(※下線はキッズコーナーのあるサービスエリア)
〇岐阜県
- 養老SA(上り・下り線)
〇滋賀県
- 多賀SA(上り線)、EXPASA多賀(下り線)
東名阪自動車道
〇三重県
- EXPASA御在所(上り・下り線)
伊勢湾岸自動車道
〇三重県
- 湾岸長島PA(上り・下り線)
〇愛知県
- 刈谷PA(下り線)
新名神高速道路
〇滋賀県
- 土山SA(上り・下り線)
伊勢自動車道
〇三重県
- 安濃SA(上り・下り線)
名古屋周辺、あるいは西日本へ向かうルート上に設けられた「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアの代表例として、キッズコーナーを完備したEXPASA多賀(下り線)が挙げられます。
EXPASAとは通常のサービスエリア・パーキングエリアを進化させた商業施設で、多賀SAの場合はサービスエリア内にホテルや温浴施設を完備しています。ベビーコーナー、キッズコーナーもあり、おむつ替え台、ベビーカーの無料貸し出し、おむつなどの販売(ファミリーマート)が行われています。
その他にも、要所要所に「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアが点在している印象ですね。名古屋⇔関西方面、あるいは名古屋⇔伊勢方面への移動時には、子どもの息抜きを兼ねて、ぜひとも立ち寄ってみてくださいね。
以上、NEXCO中日本が管轄する高速道路の中で「親子に優しい」サービスエリア・パーキングエリアをまとめましたが、いかがでしたでしょうか? 実際に筆者も高速道路のサービスエリアにあるベビーコーナーで子どものおむつを交換した経験があります。広々としていてとても便利で、窮屈な車内で子どもの世話をするよりも、親子ともどもリフレッシュできた気がしました。子連れ旅行の際には、ぜひとも利用してみてくださいね。
文/坂本正敬
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