【気質別子育て】「2歳の弟と毎日バトル」のテキストタイプ5歳女の子への対応は?

子どもの生まれ持った「気質」を知ることで、子育てがラクになる「気質タイプ別子育て」を提案する竹内エリカ先生。HugKum編集部で、竹内先生に相談したい子育てのお悩みを募集したところ、さまざまなお悩みが寄せられました! 今回は5種類の気質の中でいちばんの優等生タイプ「テキストタイプ」のお子さんのお悩みに答えていただきました。

子どもの気質には5つのタイプがある

「気質とは、持って生まれた個性のようなもので、成長しても本質的に大きく変わることはないもの。個性と受け止めて、育児に取り入れてほしいですね」と話す竹内先生。

竹内先生によると、気質はおもに5つのタイプに分けられるといいます。気質によしあしはありませんが、ときに気質が育てにくさとして現れ、困りごとや心配のタネとなるのです。

気質は大きく以下の5つに分類できます。お子さんがどのタイプに属するか、また、「気質タイプ別子育て」について詳しくは、この記事の最後をご覧ください。

1. エンジェルタイプ……愛嬌たっぷりで人気者だけど、のんびり屋
2. テキストタイプ……知的で優等生だけど、ませていて理屈っぽい
3. アクティブタイプ……好奇心旺盛で行動派だけど、落ち着きがない
4. デリケートタイプ……感受性豊かでやさしいけれど、引っ込み思案
5. ネガティブタイプ……粘り強く努力家だけど、こだわりが強い

竹内エリカ先生がお答えします。「テキストタイプ」のお子さんのお悩み

テキストタイプ チェックリスト

あてはまる項目が多いほどテキストタイプの気質あり!

□ ささいなことでも、パッと反応して目で追う
□ 視界に入ったものを指さして、親の注意を引くことが多い
□ 覚えたことをすぐに理解し、覚えるのが早い
□ 親の言うことを何でもよく聞く
□ おしゃべり好きで、口が立って生意気
□ 言い訳や嘘、告げ口をすることが多い

テキストタイプの特徴

5つのタイプの中で、いちばん優等生タイプ。順応性が高く、言葉の習得も早く、扱いやすい子です。
集中力があり、プライドが高く完璧主義ですが、失敗を恐れるあまり言い訳や嘘でごまかすこともありそうです。

相談 2歳の弟と毎日バトル状態の5歳女の子。自分と弟が対等だと思っている!?

【テキストタイプ・5歳女の子】ママのお悩み

何でもすぐにできて、初めから説明をしておくとその場に合わせた行動ができる娘です。

しかし、まじめすぎる性格で2歳の弟に言っても理解できないことがわからず、冗談を受け流すことができません。

なので毎日、弟とケンカしています。娘に「まだ2歳だから難しいよ」と言っても、自分と対等だと思っているのか納得がいかないみたいで、ふてくされています。

娘の納得のいくような説明は、どうすればいいでしょうか。

竹内先生がお答えします!

この場合、5歳のお姉ちゃんはしっかり理解していると思いますよ。イライラしている感情を処理できていないだけです。

納得させようとしなくていいので、イライラする感情を共感してあげることが大切です。
「◯◯(弟)くん、困っちゃうよね、ママも困ってるの」などと、ママと娘さんで話をしてもいいかもしれませんね。

例えば、弟がお姉ちゃんのおもちゃを取ったりするとしましょう。「後で」とか「あなたのこっちね」などと弟に言ってもわからないので、お姉ちゃんがつい大きな声を出したりしていると、よくあるのが「弟はまだわからないんだから」とママがお姉ちゃんを抑えることです。

そうすると、おもちゃを取られた側からするとイライラが募り、「ママがわかってくれなかった!」とさらに頑固になってしまいます。2歳の子が十分にできないこともわかっているので、納得できていないのは「ママが弟の味方をしていること」だと思います。それで、ふてくされているのです。

イライラする気持ちに共感してあげましょう

弟にイライラするし、それを止められるのもイライラするし、お母さんがそれを説得しようとするのにもイライラしているので、ここは共感してわかってあげることがすごく大事です。

娘さんがいい子のとき、お風呂に入ったときなどにお話をしてあげるといいでしょう。

「弟がいつもこうしてくるよね。でも嫌で困っているよね。わかってくれないから、どうすればいい?」などとお話して、全部聞き出してあげるといいと思います。

「どういうことが嫌だ」という本音が出てきたら聞いてあげましょう。溜め込んでいることを全部言ってしまうとイライラも収まります

解決策を一緒に考えてあげるのもいいですね。「弟に邪魔されない特別な遊びのスペースを作ろうか?」とか一緒に考えてあげると、テキストタイプのお子さんは賢いタイプなので理解できると思います。

子どもの言葉を繰り返し、親の立場では言わない

注意したいのが、「いつも我慢してくれてありがとう」などと親の立場で言ってしまうと、我慢することが偉いと思い、我慢する子になってしまうので、お子さんが言ったことをそのまま繰り返してください

「弟がいつも取るんだもん」と言われたら、「そうよね、いつも取っちゃうよね」「遊んでいるのに取られるの嫌だよね」というふうに、お子さんの気持ちに寄り添って、そのまま繰り返してみてください。「ごめんね」などと、親の立場で言わないことが大事です。

「気質タイプ別子育て」で子育てをラクに!

テキストタイプのお子さんは基本的には親の言うことをよく聞くタイプです。でも、「こういうお悩み、うちの子にもあるかも」と思われた親御さんもいるではないでしょうか。

竹内先生には、この他の「気質タイプ」のお子さんのお悩みにも答えていただきます。

子どもの気質に合った育て方をして、その伸ばし方を知ることで、育児はもっと楽になるといいます。「困った」事態に備えることができるので、親のイライラや不安も軽減されます。

竹内先生の「気質タイプ別子育て」については、HugKumの他記事をどうぞ参考にしてみてください。

参考書籍/『0歳から6歳までは 生まれながらの「気質タイプ別育て方」でラクになる!』 (KADOKAWA)

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記事監修

一般財団法人日本キッズコーチング協会理事長、幼児教育者
竹内エリカ先生

お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。20 年にわたって子どもの心理、教育、育成について研究し、これまで約 20,000 人、子どもから大学生までを指導してきた。あそび学を専門とし保育・幼児教育関係者への講演活動や執筆、ラジオパーソナリティーなども務める。

写真/写真AC イラスト/よしだゆう 文・構成/村重真紀

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