子育てに車があると便利ですよね。特に田舎暮らしをしている人や公共交通が充実していない土地に暮らす人の場合、車は必需品とも言えるかもしれませんが、都市部に暮らす人でも、あればやはり便利です。そこで今回は子育てに最適な車に関する情報をまとめてみました。
子育てに車は必要?おすすめの車種とは?
子育てに車があれば、おでかけや買い物などで便利ですよね。電車と違って、子どもをチャイルドシートやベビーシートに乗せて、移動するだけで済みます。しかし一方で、自動車を持つとなると、取得のための費用や維持費が発生します。子育て中は何かと出費の多い時期ですから、経済面を考えると自動車の保有をためらう人も少なくないはず。そもそも、子育てに車は、本当に必要なのでしょうか?
子育てに車は必要と考える人はどのくらい?
Hugkumでは子どもがいるママ・パパ約100人に子育てにおいて車の必要性についてアンケートを実施しました。結果は8割以上の人が『必要だと思う』と回答しました。
『子育てに車が必要な理由』
「必要だと思う」と回答した人の多くは移動手段として。公共機関の充実している大都市では電車やバスを使って移動もできますが、実際のところ「子供がいると電車の移動は大変だから(30代・神奈川県・子ども2人)」という意見も。
また、小さな子のいる家庭では「おむつも変えられる(30代・千葉県・子ども1人)」と車内にプライベート空間を作れることを理由に車の必要性を感じています。「電車などの交通機関だと他の方に迷惑をかけてしまう可能性がある。(40代・大阪府・子ども1人)」と周囲の迷惑を気にする声もあがりました。
「母親1人が子供を2人以上連れて、電車やバスに乗って移動するのは相当大変。車で移動できたらどれだけ楽か。」(40代・兵庫県・子ども2人)
「小さな子供を連れて長距離移動する際には、車の方が便利だから。」(40代・大阪府・子ども1人)
「荷物も多くなるし、子供達は疲れると寝てしまうので車の必要性を感じます。」(40代・大阪府・子ども2人)
「すぐに病院に行きたい時や、家族旅行なども車があると荷物の持ち運びも楽にできるから。」(30代・茨城県・子ども2人)
『子育てに車は必要ではない理由』
対して、「必要ないと思う」と回答した人の多くは、「公共機関で間に合っているため必要性を感じていない」というものでした。回答者の地域は東京、神奈川、千葉、大阪など都心部が多く、公共機関も充実してるため車を必要としていないようです。
「タクシーがあるから」(50代・東京都・子ども1人)
「都心に住んでるから」(40代・東京都・子ども2人)
「どうしても車が必要な時はカーシェアリングで。」(30代・大阪府・子ども1人)
「あれば便利だが自転車があればなんとかなる」(30代・千葉県・子ども1人)
家族構成別、子育て世帯におすすめの車種とは?
続いて、車を必要と考えるならどの車種を選ぶか聞いたところ、圧倒的に多かったのは「ミニバン」。次いで「軽自動車」に集中した回答結果になりました。
1位:ミニバン
ミニバンにも小型ミニバン(5ナンバー)と中型ミニバン(5ナンバー)、大型ミニバン(3ナンバー)があり、乗車定員数も異なります。
『シエンタ』、『ルーミー』、『フリード』、『タンク』などがコンパクトカーにも分類できる小型ミニバン、『セレナ』、『ヴォクシー』、『ステップワゴン』などは基本5ナンバーの中型ミニバン、『アルファード』は3ナンバーの大型ミニバンになります。
それぞれ乗車定員数は4~8名とバリエーションがあり、同じ7人の乗車定員数が認められている車でも、小型ミニバン『フリード』と、中型ミニバン『セレナ』、『ヴォクシー』、『ステップワゴン』、大型ミニバン『アルファード』では、圧迫感や乗り心地も大きく異なります。かといって居心地を重視して不必要に大きい車を選んでしまうと、車内空間は広がりますが維持費も高くなります。一般的な目安として、
- 3~4人家族・・・小型ミニバン(『シエンタ』『ルーミー』『フリード』『タンク』など)
- 4~6人家族・・・中型ミニバン(『セレナ』『ヴォクシー』『ステップワゴン』など)
- 6人以上の家族・・・大型ミニバン(『アルファード』など)
といった感じで、家族の人数に合わせて最適な大きさの車を選びたいですね。
<ミニバンを選んだ理由>
「広いほうが子供が喜ぶ」(50代・東京都・子ども1人)
「みんなが乗れて、なおかつ少しゆとりがあるくらいがいいから」(30代・新潟県・子ども3人)
「子どもの人数が多いから」(30代・千葉県・子ども3人)
「チャイルドシートを設置する必要があり、家族が広々乗車できるようにするため。」(40代・兵庫県・子ども3人)
2位:軽自動車
上述にしたミニバンほどの広さはなく、乗車定員も4人と限られていますが、保育所や幼稚園の送迎、子どもを連れたスーパーマーケットでの日用品の買い物など、近所を走り回る分には全く問題のない設計です。
また、カラーバリエーションやスタイリングの選択肢も豊富で、おしゃれなママの個性にぴったりのモデルも見つかります。何かとお金のかかる子育ての時期には、使い勝手のいいトールワゴンタイプの軽自動車を、自分の好みのスタイルで選び、日常の足にするといった使い方も見えてきますよね。
<軽自動車を選んだ理由>
「小回りがきく」(30代・茨城県・子ども1人)
「安く維持できるから」(30代・神奈川県・子ども2人)
「移動するには小回りが利くし最近の軽自動車は中も広く子供の乗り降りにも手助けしやすい」(40代・愛知県・子ども2人)
「税金や高速道路が安いから。」(20代・埼玉県・子ども2人)
「私が軽自動車しか運転できないため」(30代・福岡県・子ども2人)
3位:ステーションワゴン
積載量や走行性能に優れるステーションワゴン。車内の広さや機能性をみてステーションワゴンを選ぶという人も。
<ステーションワゴンを選んだ理由>
「広いから」(30代・千葉県・子ども1人)
「便利で機能性が高い」(40代・千葉県・子ども2人)
「荷物を沢山積める。人数も沢山乗れる。」(40代・千葉県・子ども2人)
4位:コンパクトカー
走りやすさや手頃な価格からコンパクトカーを選ぶ人も。軽自動車に物足りなさを感じても、大きな車は苦手と考えるならちょうどいいサイズと性能になっているのではないでしょうか。
<コンパクトカーを選んだ理由>
「走りやすい」(40代・静岡県・子ども1人)
「手頃だから」(30代・山形県・子ども1人)
「長距離移動はしないと思うので小回りが利く車の方が便利」(50代・兵庫県・子ども2人)
5位:SUV
ミニバンの代用として考えられる選択肢が、SUVになります。SUVとはsports utility vehicleの略字ですね。真ん中のutilityが見慣れない言葉だと思いますが、「役立つ」とか「実用性」だと「万能」だとかいった意味の英単語。
SUVの人気車種『C-HR』、『ヴェゼル』、『エクストレイル』にも共通する話ですが、SUVは基本的に乗車定員が5人と少ないです。また5人が乗れると言っても、後部座席の真ん中に座る人は少し窮屈な思いをしなければいけません。その意味で、現実的には4人乗りが快適な人数になります。大人2人、子ども2人などの4人家族であれば、ファミリーカーとしてSUVを利用できますよね。
<SUVを選んだ理由>
SUVを選んだ回答者には、子育て面を重視というよりは好みで選んでいることがわかります。
「荷物がたくさん乗せれる」(40代・東京都・子ども1人)
「好きだから」(50代・東京都・子ども2人)
「楽しいから」(50代・神奈川県・子ども2人)
6位:セダン
6位はセダン。ゆったりとした車内シートが人気の理由にセダンが選ばれているようです。
<セダンを選んだ理由>
「好きだから」(40代・埼玉県・子ども2人)
「狭くなければいいから」(40代・神奈川県・子ども2人)
おすすめのファミリーカーを中古車で選ぶのもあり!
子育て期は出費も多く、新車で買えないという人も多いと思います。マイホームの購入も視野に入ってくる子育て期、車ばかりに予算を割けない現状もあるかと思います。
そういったお財布事情の中では、中古車の購入も検討に値します。リクルートマーケティングパートナーズ(東京都)が運営するリクルート自動車総研の『中古車購入実態調査2017』によると、過去1年以内に中古車を購入した人の79.9%が、「中古車は少ない予算でも買えるので魅力的だ」と回答しています。実際に2015年からは、ミニバンの中古車購入が増えているという情報も。皆さん、賢くマイカーを手に入れているのですね。
しかし中古車を購入した経験のない人からすると、「大丈夫なの?」「すぐ壊れない?」「どうやって選べばいいの?」といった疑問があるはず。すぐ壊れない、良質な中古車を安く選ぶためには、どうすればいいのでしょうか?
中古車選びのポイントや選び方は?
『オークネット.jp』というウェブサイトが、全国のドライバーを対象に中古車選びで重視するポイントについて、アンケート調査を行っています。中古車購入の経験者が心がける中古車選びのチェックポイントですね。購入経験者がどのような点に注意しているのかを一覧にすると、
- 1位・・・価格(30%)
- 2位・・・走行距離(19%)
- 3位・・・安全性能(12%)
- 4位・・・修理歴(11%)
- 4位・・・見た目(11%)
- 5位・・・年式(4%)
- 5位・・・喫煙の有無(4%)
といった項目が挙げられていると分かります。価格(1位)に関してはやはり、新車と比べて大きなメリットを狙いたいですよね。しかし、いくら安くて見た目がいい(4位)からといって、走行距離(2位)が10万kmを超えるなど極端に長く、修理歴(4位)があり、年式が古い(5位)となると、品質や安全性能(3位)にも疑問が出てきます。
上述した『中古車購入実態調査2017』によれば、中古車の購入単価は平均120.9万円となっています。安さが魅力の中古車市場ですが、安すぎる中古車を選ぶのではなく、100万円以上などある程度の価格帯の中から、走行距離が少なく、修理歴もない、年式も古すぎない安全性能の高いミニバンやSUVを購入すれば、「安物買いの銭失い」にならずに済むのかもしれませんね。
文/坂本正敬 写真/繁延あづさ
【参考】