日本の人口は何人か知っていますか? 2021年の年齢・都道府県・男女別人口の推移と予測

日本の最新(2021年)の人口は、1億2550万2000人。11年連続で減少が続いています。この記事では年齢別・男女別(男女比率)・都道府県別の最新の人口についてもご紹介します。さらに日本の人口推移や今後の予測も解説します。

日本の人口、2021年は何人?

日本の人口はいったい何人なのでしょうか?

総務省は2022年4月15日、最新の「人口推計(2021年)」を公表しました。これは2022年10月1日現在の日本の人口を明らかにしたもので、最新の日本の人口がわかります。ではこれから、詳しくご紹介していきましょう。

参照元:人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)(総務省統計局)

日本の人口についておさらい

日本の人口について知る上で、まず最初に「総人口」とは何を指すのか、人口にまつわる言葉の意味についてチェックしましょう。

総人口と日本人人口の違い

総務省の人口推計には、「総人口」と「日本人人口」が公表されています。「総人口」には国内での滞在期間が3か月を超える外国人が含まれており、それらの外国人を含まないのが「日本人人口」です。総人口から日本人人口を引いた数が、「外国人人口」にあたります。

自然増減とは

日本の人口が減ったり増えたり変動するとき、「自然増減」という言葉が使われます。これは、死亡数と出生数の差による人口の増減のこと。死亡数より出生数が多ければ人口は増え、出生数のほうが少なければ人口は減少します。

社会増減とは

自然増減と異なる人口変動の理由が、「社会増減」。これはある地域で出入りする人の数を表すもので、日本の人口の場合は日本人と外国人の移動の差によるものを指します。日本で3か月以上滞在する外国人が増えれば日本の人口は増えますが、海外へ移り住む日本人が増えれば日本の人口は減ります。

日本の人口2021

では2021年10月1日時点の日本の人口について見ていきましょう。

日本の人口、2021年は何人?
日本の人口はどのくらいでしょうか?

日本の総人口は1億2550万2000人、日本人人口は1億2278万人

日本の総人口(外国人を含む)は1億2550万2000人で、前年(2020年)より64万4000人の減少(ー0.51%)となりました。

日本人人口は1億2278万人で、前年(2020年)より61万8000人の減少(ー0.50%)でした。総人口と日本人人口の差は272万2000人で、これが外国人人口です。

自然増減は60万9000人の減少

自然増減は60万9000人の減少となりました。自然減少は15年連続です。

男女別に見ると、男性は31万4000人の減少、女性は29万4000人の減少です。男性は17年連続、女性は13年連続で自然減少という結果でした。

社会増減は3万5000人の減少

社会増減については、3万5000人の減少でした。社会増減が減少に転じたのは9年ぶりのことです。

3万5000人の減少について内訳を見てみると、日本人は7000人の減少、外国人は2万8000人の減少でした。

日本の人口は減少し続けている

2021年の人口推計で明らかになったのは、日本の人口が確実に減少し続けているということ。総人口は11年連続で、日本人人口の減少は10年連続で起きており、しかも減少幅は1950年以降で過去最高となったことがわかりました。つまり死亡する人より、生まれる人の数がずっと少なく、そのような傾向が長いこと続いているのです。

しかも新型コロナウイルスの感染対策で外国人の入国制限が行われていることもあり、外国人の人口も減少しており、これが日本の総人口減少にも影響を与えています。

年齢別│日本の人口2021

次に年齢別に、2021年の日本の人口について見てみましょう。

日本の人口ピラミッド

図2 我が国の人口ピラミッド(2021年10月1日現在)
画像:人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)(総務省統計局)

 

日本の人口ピラミッドは、72~74歳の第1次ベビーブームと、47~50歳の第2次ベビーブームの人口が膨らんだ形になっています。

15歳未満

15歳未満の人口は1478万4000人。前年(2020年)より、24万7000人の減少となりました。総人口に占める15歳未満の人口の割合は11.8%。この割合は1975年の24.3%から低下を続けており、2021年には11.8%と過去最低となりました。

15~64歳

15~64歳の人口は7450万4000人で、前年(2020年)に比べ58万4000人の減少でした。総人口に占める割合は59.4%。1982年の67.5%から上昇傾向にあり、1992年には69.8%のピークを迎えましたが、それ以降は低下し続けています。

15~64歳は「生産年齢人口」と言われ、主要な労働者となる層。しかし現在では、総人口の6割以下になっています。

65歳以上

65歳以上の人口は3621万4000人で、前年(2020年)から18万8000人の増加となりました。総人口に占める割合は28.9%で、前年より03ポイント上昇となりました。65歳以上の人口は1950年以降増加し続けています。

75歳以上

75歳以上の人口は1867万4000人で、前年(2020年)に比べ7万2000人の増加でした。総人口に占める割合は14.9%で、前年から0.2ポイント上昇し過去最高となりました。

男女別(男女比率)│日本の人口2021

男女別(男女比率)│日本の人口2021

男女別の人口は以下のとおりです。

男性は6101万9000人

男性は6101万9000人で、前年(2020年)より33万1000人の減少となりました。男性の人口は14年連続で減少しています。

女性は6448万3000人

女性は6448万3000人で、前年(2020年)より31万3000人の減少でした。男性と同様に、女性の人口も減少傾向にあり、11年連続で減少しています。

都道府県別│日本の人口2021

都道府県別の人口では、次のような結果でした。

1位は東京都、最下位は鳥取県

もっとも人口が多い県は東京都で1401万人、2位は神奈川県(923万6000人)、3位は大阪府(880万6000人)でした。

一方、人口がもっとも少ない県は、1位が鳥取県(54万9000人)、2位は島根県(66万5000人)、3位は高知県(68万4000人)でした。

東京都が26年ぶりに減少

東京都は全国の人口の11.2%を占め、もっとも人口が多い都道府県ですが、前年(2020年)より3万8000人減り、26年ぶりに減少となりました。

また人口が前年より減少した都道府県は46にも及び、人口が増加したのは沖縄県のみでした。

日本の人口推移と予測

これまでも人口減少傾向にあった日本ですが、2021年の人口はこれまでよりも減少幅が大きくなりました。これまでの日本の人口の推移と、これからの予測はどうなるでしょうか?

参照元:我が国経済とこれを取り巻く環境(国土交通省)

生産年齢人口は減少傾向

日本の総人口が減少に転じるなか、2030年には1億1662万人、2060年には8674万人まで減少すると予測されています。おまけに少子高齢化が進行し、それにより生産年齢人口(15~64歳)も減少。日本経済を支える労働者人口がますます少なくなっていくとみられています。

高齢化がますます深刻化

65歳以上の割合を示す「高齢化率」は、1960年代頃から増加しています。2015年に過去最高の26.7%を記録してから、2021年は28.9%とさらにその記録を更新しています。この高齢化率は世界各国と比較してもかなり高く、2050年には高齢化率が4割弱まで達するとみられています。

人口が増加するのは東京などの都市部のみ

都道府県別の人口で、ほとんどが人口減少に転じたことをご紹介しました。今後、人口が増加すると見込まれるのは東京や名古屋などの一部の都市圏のみで、それ以外では過疎化がさらに深刻化していくと考えられています。

日本の人口減少は大きな課題

日本で少子高齢化が問題となってから、年々それは深刻化しているようです。人口問題の対策はすぐに結果が出るものではありませんが、未来の日本のためにも、国が力を上げて取り組まなければならない問題のひとつであることは、間違いないでしょう。

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文・構成/HugKum編集部

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