「小学生のプールあるある」3大落とし物は? 水着選びは? 元小学校教員が教えます

小学生にとっては夏の楽しみと言えるプール! 今年は感染対策を講じながら、3年ぶりに学校での水泳指導が実施できそうな見通しです。
3年ぶりということは、1年生だけでなく2・3年生にとっても初めての学校プールです。

初めてのプールで起こることの多い「小学生のプールあるある」を、元小学校教員がご紹介します。
プール道具の準備や、ご家庭での練習の参考にしてみてください。

【あるある その1】スイミングスクールではできるのに、学校のプールではできない

検定をすると、こんな声が…

小学校のプールにつきものなのが「検定」です。
もぐる、けのび、25メートル泳ぐなどの基準が決められていて、それに合格するためのテストとして検定を行います。

 私が小学1年生の担任をしていた時のことです。検定で合格できなかった子が「先生、いつもはもぐれるから合格にして!」というのです。
別の子の保護者からは電話で問い合わせがありました。
「うちの子、今日の検定でけのびに合格できなかったみたいなんですけど、スイミングスクールでは半年前に合格してるんです。合格のシールいただけませんか?」というのです。

どちらも、学校プールでの検定では合格しなかったので、お断りしました。

スイミングスクールと学校のプールの違い

スイミングスクールと学校のプールでは、多くの違いがあります。

学校のプールは、低学年では「水遊び」がメインです。水に慣れるための遊び・走る・ジャンプする・水中ダンスなどで水の抵抗や浮力を体感させます。その上で、もぐる・浮くなどの水泳につながる動きを習得します。

検定は、学校ごとに設定しているので、隣の学校やスイミングスクールとは異なることもあります。
スイミングスクールとは、深さや水温、友だちが見ているなど環境が違うので、思うような結果が出せないことも日常茶飯事です。

【あるある その2】更衣室・教室に水たまりが続出

体・髪の毛を自分で拭けず、周りがびしょびしょに…

特に低学年に多いのが、自分の体や髪の毛を拭けないお子さんです。
てるてる坊主のような大きいバスタオルにくるまれると、お子さん本人はすっかり拭けたつもりでいるのですが、実際は髪の毛からも水着からぽたぽたと水が出ているのです。

そのまま更衣室や教室に行ってしまうと、床がびしょびしょになり、滑って転ぶ原因になります。また、着替えた後のTシャツも濡れてしまうので、冷えて風邪のもとになりやすいのです。

水着選びのポイント

学校用の水着を購入する際には、安全面とお子さんが自分で使えることを意識して選びましょう。

①安全面

・水着や帽子の色は、学校指定に従う(プールの中で子どもの居場所を分かりやすくするための工夫)

・ラッシュガードは、ひもやフードがないもの(ひっかかると危険)

②使いやすさ

(女の子)

・スカート付きのように見えるタイプ(腰にフリルがついているもの)はかわいらしいしお尻周りが隠れるが、水分を多く含み、泳ぐときの抵抗になります。拭きにくいので、更衣室がびしょびしょになりやすいので注意が必要です。

・ワンピースタイプの他に、着替えやすいツーピースタイプも増えています。。お子さんが自分で着替えやすいものを選びましょう。

(男の子)

・パンツの丈とウエストがポイント。サイズ表記だけで判断せず、必ず試着しましょう。
(ウエストがゆるすぎて、泳いでいる間にお尻が出てしまう子もいる)

・ウエストのひもは自分で結べ、ほどけるようにしておきましょう。
「先生、脱げなーい!」という子のお世話で、授業が中断することも。

【あるある その3】 落とし物のトップ3は、靴下、ゴーグル、パンツ

「これって私のだっけ?」

 

学校のプールで毎日のようにあるのが、落とし物やなくし物です。
普段の体育の着替えよりもアイテムが多いですし、教室よりも狭い更衣室で着替える学校も多いので、無理もないでしょう。
また、大きなバスタオルをつけながらの着替えで周りがよく見えなかったり、急いで着替えていて隣の子の持ち物を自分のバッグに入れてしまったりすることもあります。

1・2年生では、「このゴーグルだれの忘れ物ですか?」と聞いただけでは、持ち主が見つからないことがあります。
買ってもらったばかりのものだったり、兄弟のお下がりだったりすると、そもそも自分の持ち物であると認識できていない子が少なくないのです。
だからこそ、靴下、パンツ、肌着などの小さなものにも、名前を書いておくことが大切です。

「先生、ぼくのパンツがありません」

一番困るのが、パンツの行方不明です。2年生の男の子がパンツをなくしてしまったときには、見つかるまで一緒に探しました。その子のバッグを一緒に探し、近くで着替えていた子のバッグをチェックしてもらい、それでも見つからなかったのです。

少しでも探すヒントがあればと思い「どんなパンツだったか覚えてる?名前は書いてある?」と聞いたところ、「そうだ!ぼく今日パンツはいてこなかったんだ!」と言うのです。
よくよく聞いてみると、1時間目からプールだったので、家から水着を着て登校し、替えのパンツを忘れてしまったのだそうです。

お子さんが準備をした後、親もチェックしてから送り出したいですね。

プールを楽しい経験に

学校のプールは、多くの場合、6月半ばから9月前半頃までの期間で行われます。1年生から3年生にとっては初めての学校プール。安全に、そして楽しい経験となるよう、準備をしていきましょう。

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文・構成/yurinako

 

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