5人に3人が親が「子どもの歯」にお悩みを持っている
HugKum読者のママパパ814人に「子どもの歯」についてのお悩みを聞いたところ、約500人、5人に3人もの方が何かしら「子どもの歯」にお悩みを持っていることが判明! 4歳女の子のママであり、現役歯科医の吉田先生に、みんなの疑問を聞いてみました。
歯磨きを嫌がります。習慣化するコツは?(2歳、4歳のママ)
「歯磨きを嫌がる理由は大きく分けて2つあるかと思います。1つ目は、歯ブラシが痛くて嫌がっている場合。歯ブラシで磨く時に力を入れ過ぎて痛いので、子どもが嫌がっているかもしれません。上の前歯と前歯の間の上あたりにある小帯(上唇小帯)は、強く引っ張ったり、ブラシが強くあたると痛みを感じやすい場所なので、特に注意してみましょう。また子どもの歯肉は、大人と比べて薄く、痛みを感じやすいので、優しい力で磨くようにしましょう。
2つ目は、単に歯磨きを嫌がっている場合。歯磨きは、毎日習慣づけるという事がとても大切です。子どもが、まずは歯磨きをしなくてはならないものというよりは、楽しいものとしてとらえられる様な工夫をしてみると良いと思います」
歯磨きを習慣化する工夫例
・好きなキャラクターの歯ブラシや好きな味の歯磨き粉を使用してみる。
・ママやパパが楽しそうに歯磨きしているところを先に見せてみる。一緒に鏡を見ながらしてみる。
・人形などを使って歯磨きごっこをして、その流れで子どもにも。
・歯ブラシをする時にゴールがわかる様に、数を数えながらしてみる。
・動機づけとして上手に出来た場合はシールやキシリトールタブレットなどをあげる。
・寝る前の眠い時間は歯磨きを嫌がる場合もあるので、夕食後などに時間を変える。
「ちなみに私の娘も、2歳半くらいまでは歯磨きを嫌がる日もありました。我が家では歯磨きの時、実況中継みたいに『あっ!美味しそうな食べ物がついているところに虫バイキンがたくさんいますよ〜!あっ!歯ブラシで綺麗に磨いたらバイキンさん、ガッカリして逃げて行きました〜』などと声がけをしながら磨いていたら、歯磨きの時間を楽しんでくれる様になりました。
歯磨きは、習慣ですので必ず毎日することが理想ですが、子どもが泣いてひどく嫌がったりする場合は、子どもがますます歯磨きを嫌いになってしまう事も考えられますので、その場合は強引に磨こうとしたりせず、白湯などでうがいをし、お口をゆすぐだけに留めておく日があっても良いかと思います」
歯磨き粉はつけたほうがいいですか?(2歳のパパ)
「基本的には、フッ素入りの歯磨き粉を使う事をお勧め致しますが、歯磨き粉を嫌がる子は、しっかり磨けている様であれば、使用しなくても大丈夫です。ただ、フッ素は虫歯予防効果がありますので、可能であればフッ素入り歯磨き粉の使用をお勧めします。一歳以降から使用出来るものがあります」
指しゃぶりや爪を噛むクセは歯並びに影響しますか?(7歳、5歳、1歳のママ)
「吸指癖、咬爪癖は歯並びに影響します。4〜5歳頃に自然に消失することがほとんどですが、年齢が上がってもなかなかやめられない場合は対策を考えても良いかもしれません。指しゃぶり防止のマニキュアなどが市販でもあります。一方で、その原因のほとんどが不安やストレスからくるとも言われておりますので、叱りつけてやめさせるのは良くないとされております」
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仕上げ磨きはいつまですればいいですか?(6歳のママ)
「小学校の高学年くらいまでは仕上げ磨きが推奨されております」
仕上げ磨きのコツ
①歯面に歯ブラシを90度にあてる。
②歯を一本一本、歯ブラシを小刻みに動かして磨く。
③歯茎を傷つけないように優しく磨く
生えてきた永久歯が黄ばんでいる気がします…。(6歳のママ)
「永久歯は乳歯に比べてやや黄色味がかった色をしております。自然な色かもしれません。気になるようでしたら一度歯医者で相談をしてみてください」
子どもの口臭が気になります。(10歳、6歳のパパ)
「口臭の原因はいろいろですが、磨き残しがないように仕上げ磨きを丁寧にしてみましょう。口呼吸による口腔内の乾燥が原因している場合も多いです。鼻詰まりなどがある場合は耳鼻科で一度ご相談されてみてはいかがでしょうか」
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両親共に歯並びが悪いのですが、遺伝しますか?(2歳のママ)
「歯並びは遺伝的なものと後天的なものと両方あると考えられております。成長期を利用した矯正歯科治療もありますので、歯が生えそろってきたくらいのタイミングで、一度矯正歯科を受診されてみても良いと思います」
歯並びなどの相談がしたいが子どもが大の歯医者嫌い。どうしたらいい?(7歳のママ)
「虫歯の治療など歯医者さんに行くことは大人でも勇気がいりますね。矯正歯科は歯を削ったりしませんので、何度か受診すれば怖くないことがわかる年齢ではないでしょうか。歯医者にあらかじめ相談してみるのも良いかもしれません。雰囲気づくりを一緒にしてくれるのではないかと思います」
下の子は下前歯が上前歯より出ている。上の子はあごが細く永久歯が入らなそう。どちらも矯正が必要?(7歳、4歳のパパ)
「乳歯列の前歯の反対は永久歯の生えかわりなどで、自然に改善することもあります。あごの細さは、子供の歯並びの矯正で歯がならぶ顎の大きさを広げる治療があります。前歯が大人の歯になった頃に行うことが多いです。どちらも早期の治療が望まれる場合もありますので、一度矯正歯科を受診されてみても良いと思います」
気になることがあったら歯科医に相談を♪
歯の色や歯並び、口臭に至るまで、子どもの歯についてのお悩みは様々。乳歯が生え始めてきたころ、6歳前後の生え変わり期など、時期ごとのお悩みが目立っていました。一生の付き合いになる大切な歯なので、定期的に歯科を受診し、お悩みを解消していけたらいいですね。