新米ママパパ【離乳食のお悩みあるある】を離乳食インストラクターがずばり解決!

子どものことを想うからこそ、離乳食の不安や悩みって尽きませんよね。今回は、HugKum読者のママパパに離乳食についての悩みをリサーチし、その中でも多かった「いつから食べていいの?」「いつまでするの?」についての疑問に保育士で離乳食インストラクターの中田馨氏に答えていただきました。

○○○はいつから食べていいの?開始時期のお悩み

・ウインナーやベーコンなど添加物が多いものはいつから食べていいですか?(1歳3か月のママ)

「ウインナーやベーコンなどの食肉加工食品は塩分や添加物の多いので、離乳食期に食べるのはおすすめできません。3歳を目安に摂取するのは問題ないですが、食肉加工食品をお肉に代用する方が身体に優しいですね。

大人にとっても身体にいいとは言えない食品類ですので、どうしても使用したいときは無添加、無塩せきの商品を購入したり、1度湯通しをして、減塩させてから調理するのなどの工夫をするのがいいでしょう。

トマトやサツマイモなど、大人が普段そのまま食べている野菜の皮はいつから食べていいですか?(1歳3か月のママ)

「皮をそのまま食べられるかどうかは、お子さんのお口の状況や身体機能の状況によりますね。判断ポイントは、奥歯が生えているかどうか、その奥歯でカミカミしているか、飲み込む時に引っかからないかの3つです。

例えば、2歳であってもミニトマトを食べさせると皮が口の中に残ってしまうことってよくあるんです。最終的に吐き出せればよいですが、一生懸命に飲み込もうとして喉に詰まってしまう事例もあります。このようなリスクを避けるためにも離乳食期は湯剥きをしたり、小さくカットする必要がありますね。」

いつから大人と同じ調味料(顆粒出汁や顆粒コンソメなど子ども用が存在する調味料)を使っていいですか?(9か月のママ)

「基本的に離乳食期は、無塩せき、添加物が入っていない調味料を使うことをおすすめします。鰹節や昆布が入っている出汁パックでしたら、離乳食開始期から使用できますよ。

大人と同じ顆粒調味料を使えるようになるのは幼児期に入ってから。でも、含まれる塩分量は幼児にとって多いので、大人量の4分の1から始めましょう。年齢を重ねるごとに徐々に増やしていくのがよいでしょう。」

「ストローマグの使用」や「一口大にちぎる」のはいつまで?

朝の忙しいときや外出時など便利なストローマグ。いつまで使っていいのでしょうか。家ではコップのみを練習させ続けたほうがいいですか?(1歳3か月のママ)

ママが忙しくて余裕がないときは、無理してコップ飲みを練習させる必要はないですよ。もちろんコップ飲みの練習をしなければ、できるようにはなりません。毎日練習できれば理想ですが、それによってママパパがしんどい思いをするのであれば、そこまで積極的にしなくても大丈夫です。“少し時間のある夕食は、コップで飲ませてみる”など負担の少ない方法で始めていくのもいいと思います。」

コップ飲み練習のコツ

・初めてのコップ飲みは、1口量のみを入れて練習しましょう。たくさん入れてしまうとこぼしやすいですし、むせるリスクも高まります。

・コップで飲むのが難しければ、お椀や器を試してみましょう。

・お椀や器でも難しい場合はスプーン1杯から始めましょう。

・お茶や湯冷ましで繰り返しむせるようであれば、お味噌汁などのとろみのある水分で練習するのもよいでしょう。

パンなどいつまでちぎって食べさせる必要がありますか?(1歳3か月のママ)

「1歳3か月でしたら、1口量を噛みちぎって食べるということを学んでいって欲しい時期ですね。ママがパンを1口サイズにちぎらず、あえて大きめのスティック状のまま渡してみてください。最初は手を添えてあげて、“1口だけ食べるんだよ”と伝えてあげる。この時期に自分にとっての1口量を覚えることで、口に詰め込むことが減っていきます。

でも、パンは窒息事故が大変多いので練習するときは注意が必要です。お子さんから目を離さないようにしてくださいね。」

口に詰め込む癖を治すコツ

食事を口に詰め込むときは、飲み込むまで食器を手元から離しましょう。

家族食器と離乳食食器のスポンジは別けた方がいいですか。(3か月のママ)

「離乳食初期でも家族食器用スポンジを毎日消毒しているのであれば、別ける必要はないのかなと思います。離乳食の食器を洗うときに気を付けて欲しいのは、油と生ものです。その2つを洗うスポンジを別けている場合も家族食器用スポンジを共用して問題ないですよ。

私の場合はスポンジは別けていませんでしたが、離乳食を盛り付ける前に器に熱湯をかけて消毒していました。熱湯食毒ですね。食中毒が心配でしたら、こういう方法もあるんです。」

離乳食はおいしく、楽しく、安全に

離乳食でいちばん大切なことはお子さんが楽しく美味しく食事ができることですが、ママパパには子どもの安全を守ってあげる役割があることを再認識しました。

離乳食に限らず、育児は悩みがつきものです。不安や悩みはひとりで抱え込まず、かかりつけの小児科や市町村の子ども支援センターなどに相談してくださいね。

 

記事監修

中田馨|離乳食インストラクター

一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。

 

文・構成/山本央奈

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