小一の娘に「仲間はずれにされるから」とキャラグッズを買わされますが、これっていいのでしょうか?【現役教諭の子育て相談室】

子どものおねだりを全部きいてはいられない、と思ってはいても「自分だけ持っていないと仲間はずれにされる」と訴えられるとついつい…。そんなとき、親はどう対処すべきなのでしょうか。
月刊誌『小学一年生』(小学館発行)に寄せられた読者のママ・パパのお悩みに、現役の小学校の先生がお答えします。

Q:仲間はずれが嫌だからと、グッズを買わされます。

特定のキャラクターグッズを買ってほしいと娘からねだられるようになりました。仲の良い友だちグループの間で流行っているそうで、みんなでお揃いにしよう! ということらしいのです。
「そんなにしょっちゅうは買えないよ」と断ったら、「みんな持ってくるのに、私だけ仲間はずれみたいになるのは嫌だ」と大泣きされてしまいました。以来、頼まれたときに買ってあげていますが、これでいいのかなと悩んでいます。どのようにすればよいのでしょう。(Y・Y さん)

A:子どもが納得できるお家のルールを作りましょう。

まず結論から言ってしまうと、「お家のルールを作りましょう」ということです。

今、この子は、お家のルールではなく、友だちのルールに従っている状態です。「この日に持ってこようね」と、友だちが作ったルールに合わせて、そのつど、お母さんにキャラクターグッズをおねだりしなくてはいけない。だから、頻繁に買わなければいけないといった無理が生じてしまうのです。

このお母さんは、厳格に買わないというよりは、子どもが欲しいと言ったら買い与えてきたのですよね。その頻度はわかりませんが、「うちは、1か月にここまでしか買えないよ」といったルールを決めるとお子さんも納得するのではないでしょうか。そうすれば、「今回は買ってあげるけど、次は来月まで待とうね」と伝えることができますよね。

もしそれで本当に仲間はずれにされてしまったら、そのときは迷わず学校に相談してください。こうしたことでの仲間はずれは、先生たちがしっかりと踏み込んで解決する事案なのです。特に1年生には、「持っていない子を仲間はずれにするのはおかしいこと」なのだと、しっかりと子どもたちに伝えています。

私がお答えしました

佐々木 陽子 先生|東京都江戸川区立大杉小学校主幹教諭
低学年の担任経験が豊富で、現在は主幹教諭として教鞭をとる傍ら、先生が読む教育雑誌『教育技術』に執筆も行う。

1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

『小学一年生』2022年9月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ 構成/天辰陽子

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