ほめられた、評価されたときに、覚えておきたい返答
身分や、自分の価値や能力以上の扱いを受けたことに対して感謝の気持ちを表すとき、みなさんはどんなことばを使っていますか?
おそらく、「身に余る」とか「過分」などでしょう。
「身に余るおことばで恐縮です」
「身に余る光栄です」
「過分のおほめをいただき感謝に堪えません」
「過分の謝礼をいただく」
両方とも「自分にはもったいないほどだ」の意
いずれも自分にはもったいないほどだという意味で、主に目上の人から受けたことばや待遇に対して言うときに使います。似たような意味の語ですが、少しだけ違いがあります。おぼえておいて、使い分けるといいでしょう。
「身に余る」は、文字通り、自分の身(身分や業績など)を超えてよすぎるという意味です。
「過分」は分(ぶん)にすぎた扱いを受けるという意味です。反対語は、分相応という意味の「応分」です。
「身に余る」にあって「過分」にはない意味って?
意味がよく似ているので、「〔身に余る/過分な〕おことば」のように、共通して使える場合もあります。
ただ、たとえば「光栄」と結びつけるときは「身に余る」と、「謝礼」とだったら「過分」と結びつけて使う方がいいでしょう。
また、「身に余る」には、「身に余る大役ではございますが、つつしんでお受けいたします」のように、与えられた仕事や責任が自分の能力にくらべて重すぎるという意味でも使われますが、この意味は「過分」にはありません。
2語とも、自分などにはもったいないという意味で、お礼の手紙やあいさつなどでへりくだりながら、感謝の気持ちを表す場合に用います。
ただし、あまり使いすぎると、相手によってはわざとらしく聞こえることもあるようですので、注意が必要です。
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