運動が苦手な娘。体育のある日は元気がありません…【現役教諭の子育て相談室】

月刊誌『小学一年生』(小学館発行)に寄せられた読者のママ・パパのお悩みに、現役の小学校の先生がお答えします。今回のお悩みは「体育への苦手意識」。親子での向き合い方について訊いてみました。

Q:運動が苦手な娘に自信を持たせたいです。

運動が苦手な娘は、体育にも苦手意識があるようで、体育のある日はいつも元気がありません。走るのも遅く、鉄棒も逆上がりがなかなかできずにいます。
実は私も夫も運動が苦手で、やはり体育がとても嫌だった思い出があります。みんなができることがなかなかできない焦りや悔しさ、そして自分に自信を持てないということも。そういう思いを娘にはしてほしくないと思うのですが、親として、どんなことをしてあげたらよいかわかりません。ぜひアドバイスをお願いします。(S・Kさん)

A:娘さんが楽しいと思えることに親子で取り組みましょう。

親御さん世代が小学生だった頃には、運動が苦手なことで辛い経験をされた方もいたことでしょう。けれど今は、その子の得意なことを伸ばす教育に変わってきています。

1年生の体育も「できる」「できない」だけで評価はしません。友だちと協力して取り組んでいるか、何より本人が楽しそうに取り組めているか、というところを先生はみています。

授業では、どの子にも活躍できる場面ができるよう、さまざまな工夫をしています。例えば、逆上がりはできなくても、ダンスがすごく楽しいとがんばっている子、走るのが苦手でも、ボール当てっこゲームでは大活躍する子といった具合です。

先生はその子が得意なことや、楽しんで取り組んでいることに着目し、さらに能力が伸ばせるよう指導しているのです。

ですから、ご家庭でもお子さんが楽しくできることに親子で取り組んでもらえたらいいかなと思います。毎朝、近所を散歩したり、ダンスレッスンの動画サイトを見ながら踊ったりするのもいいですね。

体を動かすことは、人生を健やかに過ごせる道筋へとつながります。なので、子どもが楽しそうに体を動かせていればそれで十分です。

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私がお答えしました

佐々木陽子先生 | 公立小学校教諭
低学年の担任経験が豊富で、現在は主幹教諭として教鞭をとる傍ら、先生が読む教育雑誌『教育技術』に執筆も行う。

1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

『小学一年生』2022年11月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ 構成/天辰陽子

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