手土産を選ぶポイントは「相手が受け取った後」まで想像して選ぶ
まずは差し上げる方のお顔を思い出してみてみましょう。その方のお好きなもの、いつも好んで召し上がっているもの、趣味嗜好を思い出してみてください。その方との会話や一緒に過ごした時の様子を思い出すと、何かヒントになるようなことが見つかるかもしれません。
「“私、フルーツは切らしたことがないの“っておっしゃっていたな」と思ったら、季節のフルーツやフルーツをふんだんに使ったゼリー、フルーツサンドもいいかな?など候補が挙がりますね。
そのあと、相手が手土産を受け取った後のことを想像してみましょう。家族構成などを思い出し、お渡しした手土産、その後は家族で?ご夫婦で?ご本人のみで?楽しむ(もしくは召し上がる)ものなのか・・など考えると、質や量の目安になります。
パーティのように数名のメンバーが集う場合は、小分けにされたお菓子などにして皆さんで召し上がっていただくのも良いですよ。
一緒に伺う方が顔見知りであれば事前に連絡を取り、重複しないような配慮をしてもいいですね。もしくは個人では購入にためらう金額の品物も、何人か集って手土産としてお持ちしても良いと思います。
手土産を差し上げるまでの流れ
訪問先のお宅の都合や、訪問する目的によってこの通りに行かないこともあるかもしれませんが、基本の流れは下記の通りです。
お宅訪問時の手土産は玄関で渡さない、お渡しするときは物を(テーブルなど)介さずに相手と向き合ってお渡しする。などは、どの場合でも一緒ですので、覚えておいてください。
気遣いを少しプラスしてみよう!
手土産に何を持っていくか、で相手を想い選んだ品物。今度はお渡しした相手が「どうしよう」とならないように、お渡しするときに少しだけ工夫してみませんか。
贈り物にメッセージと名前を添えて
例えば数人でお宅を訪問するときを想定して、それぞれに手土産をお渡しするとします。その時相手は「ありがとう。お気遣い感謝します」と言葉と一緒に受け取って下さるでしょう。しかし、訪問先の方は受け取ることだけをしているのではなく、おもてなしのためにいろいろすることもあります。後にこの手土産は誰からだったかしら?と思うことがないよう、贈り物にメッセージと名前をプラスしてみてはいかがですか?
そうしておけばあとから「このお菓子、〇〇さんからのものです。みんなで召し上がりましょう」「こちらは〇〇さんからのフルーツですよ」と言えますよね。「これ誰からだったかしら?」と言わせてしまうのも訪問先の方に申し訳ないですものね。
お花を贈る際はすぐに飾れるものを
手土産に季節のお花もいいですね。訪問先でも家が華やかになるため、お花は嬉しいかもしれません。しかし花束で差し上げると、その後すぐに水切りをして花を花瓶に入れるひと手間が発生します。お客様をお迎えするために家にある花瓶を全て使っていたら?などの可能性もあるかもしれません。そんな時は切り花でなくアレンジですぐ飾れるものを差し上げると喜ばれるのではないでしょうか。
相手に声をかけるときの言葉
差し上げるときについバタバタと、また照れくささから「これ・・・」「どうぞ」「つまらないものですが」「些末なものですが」などさっと短く声をかけ終わらせていませんか?
手土産の品物が良い品か悪い品かより、相手に感謝の気持ち、今日を嬉しく思う気持ち、楽しみにしていた気持ちを伝えること。それが準備をしてきたお家の方が一番喜ぶことではないでしょうか。「このお菓子がお好きだと伺ったものですから」「今人気があるようなので是非召し上がっていただきたいと思ってお持ちしました」「よろしければ皆様で召し上がって下さい」「本日は宜しくお願い致します」と短くてもはっきりと、相手の目を見て伝えましょう。 ‘自分たちを想って選んでくれた’と分かり嬉しいと思います。
皆様の気持ちがきちんと相手に伝わり、大切な人と過ごす時間が楽しく豊かなものとなりますように。
子連れ外食時のマナーはこちらをチェック!
文・構成/赤名麻由子
赤名 麻由子