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子どもも大人も、「平和の在り方」を見つけられる体験型の企画展
「えほんでへいわ?展」は、「絵本って、平和の参考書かも。」をコンセプトに、絵本を読みながら、それぞれにとっての平和の在り方を見つけていく体験型展示です。
誰かを思いやる想像力、周りに流されない勇気、自分とは違うものを受け入れるやさしさなど、今を生きるすべての人に通じる「平和へのヒント」が絵本には詰まっています。子どもはもちろん、大人にとっても平和の大切さ・難しさ・不思議さについて考えるきっかけになるはずです。
「平和へのヒント」が詰まった絵本を読むことができる
この企画展では、「平和」をテーマに選書された絵本を手に取って読むことができます。誰もが一度は読んだことのある名作から最新作まで、多様な平和のヒントが詰まった絵本に、子どもだけでなく大人も、ハッと驚かされたり、グッと感動させられたりするのではないでしょうか。
選書に協力した書店の有隣堂さんは、この企画展の「平和=戦争の「反対」」というだけではない「平和」の捉え方に深く賛同し、様々な角度から「平和」にアプローチできるよう、多様なテーマの絵本を選んだのだそう。自分を大事にすること、誰かに手を差し出すこと、あるいはもっと単純に、あたたかい思い出をもつことや新しい可能性にわくわくしたりすることも「平和」につながると考えているといいます。有隣堂では期間中(クリスマス後~1月中旬)に企画展と連動した絵本フェアを開催予定です(※一部店舗を除く)。
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展示作品
- 「だいすき ぎゅっ ぎゅっ」 作:フィリス・ゲイシャイトー/ミム・グリーン 絵:デイヴィッド・ウォーカー 訳:福本友美子 出版社:岩崎書店
- 「しろくまのパンツ」 作:tupera tupera 出版社:ブロンズ新社
- 「ルピナスさん」 作:バーバラ・クーニー 訳:掛川恭子 出版社:ほるぷ出版
- 「海のアトリエ」 作:堀川理万子 出版社:偕成社
- 「もう ぬげない」 作:ヨシタケシンスケ 出版社:ブロンズ新社
- ほか
「平和」への考えを深める「もんだい」を子どもと一緒に考えてみる
絵本にはそれぞれ、平和の在り方を問いかける「もんだい」と、絵本の中から見つかる「かいとうれい」がセットで展示されています。
「なぜ人は、だれかを抱きしめるのか?」「この星の生きものを大切にするために必要なことは?」「みんなが自分らしくいられるためには、どうすればいい?」。そんな普遍的で多様な平和を考えるきっかけとなる「もんだい」について、一緒に展示している絵本と「かいとうれい」を参考に、子どもと一緒に考えてみませんか。
世界各国から集まった「海外の絵本」の展示
この企画展を主宰している伊藤忠商事は、次世代育成・地域貢献の活動として、創業の地である滋賀県の図書館へ「外国語の絵本」を寄贈する取り組みを行なっており、この取り組みを通して集まった海外絵本の一部が展示されているそうです。
滋賀県には、外国籍の方が3万人以上在住している一方、外国にルーツのある子どもたちが楽しめる外国語の絵本が足りていないという課題がありました。そこで、同社の世界中の拠点から現地の絵本を集め、言語や文化を超えた、多様な夢を次世代へ繋ぐ取り組みとして継続されています。
最後は、自分だけの絵本を作ることができるコーナーも
展示の最後には、表紙と挿絵を選び、自分の言葉を組み合わせて物語を紡ぐことで、自分だけの絵本をつくる体験型展示も用意されています。近年飛躍的に進歩したAI画像生成(Text to Imageモデル:文章をもとに人工知能が画像を自動生成する仕組み)を活用して、様々な言葉から250種類以上の絵本の挿絵となるイラストを作成。そのイラストが入ったページの中から自分の好きなものを4枚選んで、自分だけの絵本をつくれるというものです。
会場にある「もんだい」と「かいとうれい」、そして展示している絵本を読むことで平和について考えを深めた後につくる自分だけの絵本には、きっと自分だけの平和へのヒントが詰まっているでしょう。
「えほんでへいわ?展〜絵本って、平和の参考書かも。〜」
- 主催:ITOCHU SDGs STUDIO
- 協力:株式会社有隣堂
- 期間:2022年11月30日(水)~2023年2月19日(日)
- 会場:ITOCHU SDGs STUDIO(東京都港区北青山2-3-1 Itochu Garden B1F)
- 時間:11:00~18:00
- 休館日:毎週月曜日 ※月曜日が休日の場合、翌営業日が休館となります。 (※12月26日(月)~1月4日(水)は休館)
- 料金:入館料無料
- ※展示詳細ページはこちら
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文・構成/平丸真梨子