エルサルバドルってどんな国? どこにある? 地理や歴史、名物、治安や観光ポイントをチェック

エルサルバドルは中央アメリカにある国です。首都はサンサルバドル。かつてスペインに植民地化されていた歴史があります。1980年から1992年まで、長期にわたり内戦が繰り広げられてきました。
そんなエルサルバドルの人口や面積などの基本情報から、歴史、治安情報、さらに観光の見どころなどをご紹介します。

エルサルバドルってどんな国?

エルサルバドルは、秋田県と青森県をあわせたくらいの広さに649万人の人が暮らす国です。中米でも人口密度が高いと言われています。

かつて激しい内戦が繰り広げられ、多くの人が犠牲になってきました。現在も就学できない子どもや、十分な食料を得られない子どもがいるなど、さまざまな問題に直面しています。そんなエルサルバドルについて見ていきましょう。

エルサルバドル基本情報

まずは、首都や面積、人口などの基本情報から確認しましょう。

国名

エルサルバドル共和国

首都

サンサルバドル

場所

エルサルバドルがあるのは、中央アメリカの中部。北西にグアテマラ、北と東はホンジュラスに隣接しています。南と西側は太平洋に面していますが、中央アメリカにある5か国(グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ)のうち、カリブ海に面していない唯一の国です。

日本との時差

15時間(日本の方が15時間進んでいます)

面積

2万1040平方km

日本の総面積は37万8000平方㎞です。秋田県(約1.1万平方㎞)と青森県(約0.9万平方㎞)をあわせたくらいの広さです。

エリア

エルサルバドルは、14の県で構成されています。首都サンサルバドルがあるのは、サンサルバドル県です。

首都サンサルバドル by Xtremesv , CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3177192より

人口

649万人(2020年の世界銀行のデータ)

東京都の人口は1400万人(2023年1月時点)なので、エルサルバドルの人口は東京都のおよそ半分です。

言語・公用語

スペイン語

通貨

米ドル
1ドル=約130円(2023年1月27日時点)

宗教

カトリック教

歴史

1525年 スペイン人がサンサルバドル市を建設後、グアテマラ総督領に編入
1821年 独立宣言
1823年 中米諸州連合結成
1841年 同連合から分離独立
1962年 国民協議党政権成立
1979年 クーデターにより革命評議会発足
1989年 クリスティアーニ大統領(ARENA)就任
1992年 政府とゲリラの間で和平合意調印、内戦終結
1994年 カルデロン大統領(ARENA)就任
1999年 フローレス大統領(ARENA)就任
2001年 1月及び2月に大地震が発生、死者1,259人、被災者150万人
2004年 サカ大統領(ARENA)就任
2009年 フネス大統領(FMLN)就任
2014年 サンチェス・セレン大統領(FMLN)就任
2019年 ブケレ大統領(GANA)就任

天気・気候

エルサルバドルは熱帯気候で、雨季と乾季があります。雨季は5月から10月頃で、多くの雨が集中して降ります。中央高原や山地は比較的過ごしやすいものの、太平洋側などは暑くなります。

エルサルバドルの国旗

エルサルバドルの治安・住みやすさ

エルサルバドルの治安や住みやすさについては、どうでしょうか。

治安は全土で危険

外務省「海外安全ホームページ」によると、2022年1月27日時点で、エルサルバドルの危険レベルは1~2。

「マラス」と呼ばれ、テロ組織と認定される青少年凶悪犯罪集団が、凶悪犯罪を繰り返しています。治安当局の取り締まりによって、それらから逃れたマラスが郊外や地方の海岸、山間部などで展開することも確認されているそうです。そのような地域では、治安当局とマラスとの衝突が起こる可能性が高くあり、警戒が必要です。

またサンサルバドル市セントロ地区、メヒカノス市,アポパ市,シウダ・デルガード市などの一部都市では、危険レベルが2(不要不急の渡航は中止)が発令されています。

エルサルバドルの全土において、スリ、置き引き、強盗、恐喝などはいつ起こるかわかりません。日中でも外出の際は、大金や貴重品を持ち歩かず、徒歩やバスでの移動は避け、夜間の外出はしないといった注意が必要です。

住みやすさは悪い

観光名所には多くの旅行者が訪れていますが、エルサルバドルは治安がいい国ではありません。ここでの暮らしは、日本人にとって「住みやすい」とは言えないでしょう。

首都サンサルバドルの教会

エルサルバドルの見どころ・観光

エルサルバドルの観光スポットをご紹介します。

ロザリオ教会(サンサルバドル)

首都サンサルバドルにあるロザリオ教会は、外観は地味でシンプルなのですが、中に入ると感動すると言われる場所。壁面に数多くのステンドグラスが埋め込まれているため、太陽の光が差し込む明るい時間には、内部に虹色の光があふれるのです。幻想的な空間に、普段の疲れを忘れて心が癒されそうです。

サンタアナ大聖堂(サンタアナ)

「エルサルバドルで最も美しい」と表現される大聖堂。南米の国では珍しいゴシック様式の建物で、ヨーロッパを彷彿させるエレガントで重厚な外観です。これを見るために、サンタアナまで行く人もいると言われ、周囲でも異彩を放っています。現地の人々にとってもアイコン的存在と捉えられている場所です。

ホヤ・デ・セレン遺跡(サンサルバドル北西)

古代マヤ文明時代に栄えた村の遺跡が「ホヤ・デ・セレン」の遺跡で、世界遺産に登録されています。近隣の火山の噴火によって、長いこと火山灰で覆われていました。その後、とても良い状態のまま発掘され、住居や浴場、台所など、当時の農村生活を伝えています。

ホヤ・デ・セレンから発掘された遺跡のひとつ by Mariordo (Mario Roberto Durán Ortiz) , CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=19504835より

コアテペケ湖(サンタアナ)

コアテペケ湖は、標高約750mにあるカルデラ湖です。やや標高が高いため、エルサルバドルでは避暑地として知られている存在です。周囲は緑で覆われ、自然のなかでひとときを過ごせるでしょう。ボートで湖に出たり、周辺にあるレストランやホテルで過ごしたり、思い思いに過ごせそう。少し高台にある展望台からは、湖を一望できます。

サンタアナ火山(サンタアナ)

エルサルバドルにはいくつか火山がありますが、サンタアナ火山はエルサルバドルで最も高い火山。標高はおよそ2000mあり、サンタアナ観光のひとつとしてよく知られています。観光客にメジャーなのは、このサンタアナ火山での登山。観光ツアーを利用して頂上付近などを見ていきます。登山にかかる時間は1時間前後で、気軽にサンタアナ火山の迫力ある自然を見ることができます。

サンタアナ火山 https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1460757より(PD)

エルサルバドルの特徴・有名なもの

観光スポット以外で、エルサルバドルで有名なものは何でしょうか。

コーヒー

エルサルバドルで有名なのがコーヒー。苦味が少なくまろやかな味わいが特徴です。希少なコーヒー豆を栽培している農園などもあり、現地だからこそ入手できるコーヒーがあるかもしれません。

エルサルバドル特有の「パカマラ種」。生産量が少なく希少なコーヒー。

ププサ

エルサルバドルの料理の代表格が、ププサと呼ばれるもの。これは、トウモロコシ粉の生地を鉄板でパンケーキのように焼き、豆、チーズ、野菜などをのせたり挟んだりした料理です。エルサルバドルの国民食と言えるメニューです。また現地では、ププサを手で食べるのが一般的です。

エルサルバドル名物のププサ

サッカー

エルサルバドルのスポーツといえば、サッカーが圧倒的な人気。FIFAワールドカップにはエルサルバドルが1970年と1982年に出場しています。

また、1969年に開かれたワールドカップ北中米・カリブ予選でエルサルバドルとホンジュラスが戦ったとき、もともと両国では摩擦が生じていたこともあり、負けたホンジュラスがエルサルバドルに襲撃。これをきっかけに、激しい暴行が繰り広げる事態が発生しました。この戦争は「サッカー戦争」と呼ばれています。

陽気なラテンの国エルサルバドル

中央アメリカにある小さな国、エルサルバドル。火山も多くあり、海も山もあります。内戦が長く繰り広げられてきた歴史がありますが、その一方で歴史を感じさせる建造物や世界遺産の遺跡など、人々を魅了する観光スポットもあります。

またエルサルバドルはコーヒーが有名。もしエルサルバドル産のコーヒーを口にすることがあったら、エルサルバドルがどんな国なのか、ここでご紹介した情報をチェックして、想いをはせてみてはいかが?

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文・構成/HugKum編集部

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