カタールってどんな国? 人工島ザ・パールやスーク・ワキーフなど有名スポットをチェック【HugKum世界紀行】

カタールは中東に位置する国家で、2022年FIFAワールドカップでは開催国として話題となりました。本記事では、カタールの治安や住みやすさ、見どころなどをご紹介します。カタールの魅力をチェックしましょう。
<カタールの首都ドーハの高層ビル群>

カタールってどんな国?

カタールは、2022年FIFAワールドカップの開催国でした。そのため、認知度は上がりましたが、まだまだ日本人にとっては馴染みが薄い国と言えるかもしれません。

この記事でカタールについて知っていきましょう。

カタール基本情報

まずはカタールの基本情報からご紹介します。

国名

カタール国

首都

ドーハ

場所

西アジアに位置する中東の国家。北にペルシャ湾を挟んでイラン、北西にイラクとクウェート、西にサウジアラビア、南東にアラブ首長国連邦が所在します。

ペルシャ湾に突き出た半島がカタール

日本との時差

6時間(日本の方が6時間進んでいます)

面積

11,427平方km

日本の総面積は378,000平方kmで、カタール国の面積は日本のおよそ33分の1です。

エリア

カタールの国土の大半は砂漠です。人口は、主に次の6つのエリアに集中して住んでいます。

・ドーハ
・北部のラスラファン
・北部のアル・ホール
・南部のメサイード
・南部のアル・ワクラ
・西岸のドハーン

中でも、首都であるドーハに人口の半数が住んでいるようです。

人口

およそ280万人(2020年)

東京都の人口がおよそ1400万人(2023年2月時点)なので、東京都の人口のおよそ5分の1です。

言語・公用語

公用語はアラビア語です。一方で、英語も幅広く使われています。

通貨

カタール・リヤル

カタール・リヤル=36.89円(2023年2月20日時点)

宗教

宗教の信仰者のほとんどがイスラム教徒(大部分はスンニ派)。在留外国人として、ヒンドゥー教徒やキリスト教徒などがいます。

カタールの国旗

歴史

カタールの成り立ちと政治に関する歴史を見ていきましょう。

・イギリスの保護化にあったが、、1971年9月3日、イギリスの財政難をきっかけに独立宣言をして承認される。
・アフマド首長を中心に国造りを始める。
・1972年2月22日にアフマド首長の不信感からハリーファ皇太子が首長に即位。
・以降、ハリーファ首長の息子らが即位しながら、天然ガス開発やスポーツ振興などを積極的に推し進め、経済基盤の安定と強化を図る。
・2013年6月25日、現首長(2023年2月時点)であるタミーム皇太子が新首長に即位し、現在のカタールに至る。

天気・気候

カタールの季節は、日本と異なり夏季と冬季の2つです。

5~10月が夏季、11~4月が冬季と分かれており、夏季には45度を超えることがあります。冬季には15度程度まで下がり、比較的過ごしやすいため、時期を見計らって訪れるとよいでしょう。

カタールの治安・住みやすさ

首都ドーハの朝

海外で最も気になるのは、治安や住みやすさでしょう。それぞれについて解説していきます。

治安は良いけど女性の一人歩きは注意

カタール当局が治安対策に力を入れているため、比較的安全と考えられています。しかし、女性の一人歩きには注意してください。とくに夜は危険です。実際、女性が夜一人でいるところを狙い、車に連れ込もうとする事件が発生したことがあるようです。

また、日本人の被害として、スリや置き引きも発生しているため、物品の管理への配慮は大切になります。カタール当局の努力で年々犯罪件数が減少しているものの、十分な注意が必要です。

また、カタールではイスラム教を重んじているため、カタールに訪れる際にはイスラム教を尊重した言動を心掛けましょう。

住みやすさは良好

資源力のあるカタールでの生活は豊かです。日本では当たり前の所得税や消費税、住民税、贈与税などの税金が一切かかりません。それにもかかわらず、医療費や学費などが無料です。エネルギー資源が豊富なだけあって、ガソリン代も非常に安くなっています。

また、インフラ整備も進んでいるため、交通の利便性も高めです。総合的に見て、カタールは住みやすい国と言えるでしょう。

カタールの見どころ・観光

ここでは、カタールに行ったらぜひ見てほしい、行ってほしいスポットをご紹介します。

イスラム美術館

ルーヴル美術館のガラスピラミッドを設計した建築家として知られるイオ・ミン・ペイが設計した美術館で、2008年に開館しました。ペルシャ湾に浮かぶように建物が建てられている姿は壮観です。

イスラム美術館では、2022年のFIFAワールドカップの開催をきっかけに、1000点以上の展示品を公開しています。発見された文書や織物、金属といったものを展示しており、イスラムの歴史や文化を知ることができる美術館です。

石灰岩で覆われた建物が特徴のイスラム美術館

スーク・ワキーフ

カタール最大の市場がスーク・ワキーフです。首都のドーハに所在していて、日が落ち始める夕刻から賑わい始めます。飲食店やカフェ、お土産屋があり、ざまざまな楽しみ方ができます。中には、「ファルコン(鷹)・マーケット」や「アラビアンランプショップ」など、カタールならではのお店もあります。

夜のスーク・ワキーフ

ザ・パール

カタールパールとも呼ばれる人工島に作られた街です。「お金持ち国家」と称されるカタールを象徴するような街並みで、高級ホテルやマンション、オシャレなカフェ、巨大なショッピングモールなどが立ち並んでいます。夜になると、街の灯りで宝石がちりばめられているように輝いていて、絶景を望むことができます。

富裕層がクラス高層住宅や五つ星ホテルなどが環状に立ち並ぶ人工島「ザ・パール」

デザートサファリ

ドーハの街を一歩出ると砂漠の風景が広がっており、砂漠を活用したさまざまなツアーやショーが開催される大人気の観光スポットになっています。砂漠のドライブとディナーがセットになったツアーもあるため、ぜひ一度は訪れてほしい観光スポットです。

首都の郊外に広がる砂漠。デザートドライブが楽しめる。

コーニッシュ

ドーハの海岸通りはコーニッシュと呼ばれ、家族連れやカップルなどに人気の観光スポットです。7キロにもわたるコーニッシュでは、街や湾の景色を一望できます。早朝、夕刻、夜など時間帯によって違う景色を楽しめるでしょう。

ドーハ湾に沿って 7 キロメートルにわたって伸びる海辺の遊歩道「コーニッシュ」

ステート・グランド・モスク

イスラム教の礼拝堂であるモスクですが、その中でもカタール最大規模を誇るのが「ステート・グランド・モスク」です。総面積は東京ドームのおよそ3.7倍になります。礼拝の時間以外であれば見学できますが、男女の入り口が別で、中で合流することはできないため注意しましょう。

カタールの特徴・有名なもの

次にカタールの特徴や有名なものを見ていきます。

石油や天然ガスのエネルギーが主要産業

カタールがお金持ち国家と呼ばれる理由はエネルギー産業です。世界トップクラスのエネルギー産出国家で、日本もカタールから石油や天然ガスなどのエネルギーを輸入しています。

また、原油埋蔵量はおよそ252億バーレルと言われており、資源力の高い国家であることが特徴です。

ラクダ

カタールでは、野生のラクダを見ることができます。ラクダ市場と呼ばれる、ラクダを販売しているお店もあり、日本では見られない光景を目の当たりにできます。

カタールのラクダ。砂漠を背景に。

期間限定で、ラクダレースが行われることもあります。カタールの伝統的なスポーツで、競馬のようにラクダが競い合う様子は圧巻です。

シャワルマ

肉、野菜などをパンで巻いて食べる、サンドウィッチ風のファストフードです。串に刺した塊の肉を回転させながらじっくり焼いた後、刀物で削ぎ落したものがクレープのようなパンに巻かれています。

日本のトルコ料理店で見られるケバブサンドに似ているシャワルマ

伝統と現代が融合しているカタール

古来の建築物や文化、風土を重んじながら、豊かな資源を活かしてさまざまな開発が進んでいるカタール。多くの楽しみ方があり、日本では味わえない非日常感を味わえます。

「カタールの魅力をもっと知りたい!」と思ったら、さらに深く調べてみることをおすすめします。

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文・構成/HugKum編集部

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