「めんどくさい図鑑」って?
2023年3月27日に発売された「めんどくさい図鑑」は、世紀の大発見や、大発明の誕生秘話を知ることで、子どもたちが「自分でもなにか発明ができるかも……?」と思えるようになる本です。
「めんどくさ~い!」は、成功のもと?
しかも、「めんどくさーい!」で発明された発明品は、優れ物ばかり。というよりも、もはや私たちの現在の生活に欠かせなくなっている物ばかりなのです。
子どもの時に大発見!「めんどくさ~い」から誕生したアイディアとは
手間がかかることだったり、同じことの繰り返しなどを「そういうものだから」と、当たり前のようにうけ入れるのではなく、「もっと近道があるのではないか?」、「もっと便利な方法があるのではないか?」と考えたのが本書で紹介する人たちです。その多くが10歳前後で大発見をしています。
学校の勉強がめんどくさい! 7歳で「等差数列の和の公式」を発見したガウスさん
数学者、物理学者、天文学者として知られるガウスさん。7歳のとき、先生から計算問題を出されたときにめんどくさいと思ったそう……。しかし、めんどくさいからこそ、簡単にできる方法がないか考え、その結果法則を発見したとか。
片づけるのがめんどくさい! 11歳でアイスキャンディーを発明したフランクさん
11歳のフランクさんは、飲み残したソーダを片づけるのがめんどくさくて、そのまま庭に放置していました。様々な偶然が重なって、棒付きアイスキャンディーを発明しちゃったのです。今や世界中で食べられているアイスキャンディーも、実はフランクさんの「めんどくさい」が原点になっているのです。
読書がめんどくさい! 15歳で点字を発明したブライユさん
盲目のブライユさんは、アルファベットを浮き文字にした当時の点字が読みづらくて間違えやすいことから、もっと良い方法はないのかと常々考えていました。もっと早く沢山本を読みたいのに「とにかく面倒くさい!」。そんな風に思っていた時に出会ったのが軍で使っていた暗号。それを元に、13歳で点字を発明し、さらに15歳までに改良を重ね、今の点字を発明したのです。
だから、フランスでは点字のことを開発者の名に因んで「ブライユ」と呼ぶそうです。
夏休みの自由研究に役立つ
本書ではウォルト・ディズニーやアルベルト・アインシュタインの名言を引用して、発見や発明の根源となるモチベーションこそ「好奇心」だ、と伝えています。
また、発見、発明した人たちは、教科書に載っているような偉人だけではありません。普通の人が年齢も関係なく、アイディア次第で大金持ちになったり、有名になったりしていて、誰にでもチャンスはあるんだ、と教えてくれています。
他にも、レーダーの研究から偶然にも電子レンジを開発することになったり、ベッドに行くのがめんどくさすぎてリクライニングチェアが出来上がったり、ドアの開け閉めがめんどくさすぎて自動ドアの開発につながったり。
その他にも、ペニシリンに聴診器、テレビのリモコンにティーバッグ、掃除機や修正液などなど、数々の発明について記載されています。
読んでいるだけでも「豆知識」として楽しめる本書ですが、ただ読むだけではもったいない!
お子さんに日々の生活で感じる「めんどくさい」をそのままにせず、好奇心をプラスし、有りそうでなかった物を考えてみては、と促してみても。それをお子さんの夏休みの自由研究テーマにしてもいいかもしれませんよね。
聴診器、修正液、クレジットカード、リクライニングチェア…
普段私たちが目にしたり、使っているあれやこれが、じつはひとりの「めんどくさ~い!」をきっかけにうみだされたことは、ご存じでしょうか。
本書は、そんな「めんどくさい」をきっかけに生まれた発明品やアイディア、そして大発見などを物語で紹介する本です。ぜひ、「めんどくさい!」が口ぐせの子どもたちに、考え方しだいで、めんどくさいは力にもなること、そして成功に変えられるということを知ってもらいたいと願っています。
夏休みの自由研究の「何をしたらいいかわからない」のヒントにもなること間違いなしです。
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文/加藤敬子 構成/Hugkum編集部