料理にレモン果汁を使ったら、レモンの皮はどうしていますか? 捨てるのは少々もったいないですよね。特に国産のレモンは防腐剤、防カビ剤といったポストハーベスト農薬が使用されていないため、皮まで食べられます。
もし国産レモンが手に入ったら、爽やかなレモンの香りと、ほのかな苦味が美味しいスウィーツ、レモンピールにするのはいかがでしょう? 保存することもでき、ちょっとしたプレゼントにもおすすめです。
目次
レモンピールとは?
レモンピールとは、レモンの果皮のこと。主に、レモンの皮をむいて、カットしたものを砂糖で煮詰め、乾燥させたものをいいます。砂糖やグラニュー糖、チョコレートでコーティングしたり、紅茶や焼き菓子に入れたりして食べられることが多いでしょう。
レモンの皮には高い栄養価が
レモンの皮に含まれている主な栄養価は、免疫力を高める効果や、高い抗酸化作用をもつビタミンCやβ-カロテン。中でもビタミンCは、果汁の5~10倍ともいわれています。
また、レモンの爽やかな香りはリモネンという精油成分によるもの。このリモネンは、レモンの皮に多く含まれています。リモネンには、リラックス効果があるとされており、さらに注目すべき点は、ダイエット効果があるということ。代謝を促進する作用があり、それと同時にコレステロールを減らしてくれる効果も。そのため、内臓脂肪の減少が期待できるのです。
レモンピールを作るなら国産レモンがおすすめ
なぜレモンピールを作る際は、国産レモンがおすすめなのかというと、それは、輸入されたレモンの多くは、長時間の輸送に耐えるため、収穫後に防腐剤、防カビ剤が使われているからです。しかし、国産のレモンには、輸送に時間はあまりかからないため、収穫後の防腐剤や防カビ剤は使われていません。
また、なかには無農薬でつくられているものも。そのため、レモンピールを作る際は、皮まで安心して食べられる国産レモンがおすすめです。
レモンの旬の時期は?
輸入のレモンは通年出回っていますが、国産のレモンの収穫時期は、12~3月頃。レモンは爽やかな味わいのため、夏のイメージがありますが、実は冬が旬の果物なんです。
国産レモンの洗い方は?
国産のレモンは、ほとんど防腐剤、防カビ剤は使われていませんが、農薬が使われていることはあります。そのため、レモンピールを作る際、農薬が気になる方は、レモンをしっかりと洗うほうが良いでしょう。
国産レモンの洗い方
【用意するもの】
・レモン
・粗塩
【洗い方】
・粗塩でこすり洗い
手に粗塩を持ち、レモンの表面全体をしっかりとこすり洗いしていきます。
・流水でよく流す
粗塩でこすり洗いしたレモンは、流水でよく洗い流しで完了です。
基本的なレモンピールの作り方
基本的なレモンピールの作り方を紹介していきます。
材料・用意するもの
【材料】
・レモン(国産がおすすめ)… 3個
・グラニュー糖… レモンの皮の重さの70%
・水… レモンの皮の重さの30%
【用意するもの】
・鍋
・ザル
・網
・トレー
・クッキングシート
・スケール
作り方
1、レモンは粗塩で洗っておきましょう。
2、洗ったレモンはヘタを切り落として、実は取り出し、皮を5ミリくらいの細さにカットします。
3、鍋にレモンの皮、皮が浸かるくらい、たっぷりの水を入れ火にかけます。
4、沸騰したら中火にし、10分ほど煮て茹でこぼします。
5、レモンの皮をザルにあげて、流水でよく洗います。鍋も軽く洗い流します。
6、3~5を3回繰り返します。
7、茹でこぼしたレモンの皮は洗い、苦味が苦手な方は白い部分をカットすると良いですよ。レモンの苦味が好きという方はそのままでOK。
8、レモンの皮の重さを計り、その重さの70%の重さのグラニュー糖、30%の重さの水を用意しておきます。
9、鍋にレモンの皮、用意した水、グラニュー糖の1/3(グラニュー糖は3回に分けて入れるため)を入れ中火で加熱します。
10、グラニュー糖が溶け、10分ほど煮詰めたら、また1/3グラニュー糖を入れます。
11、焦げないように混ぜながら煮ていき、残りのグラニュー糖を入れます。
12、水分がなくなり、レモンの皮が透き通ってきたら火からおろします。
13、クッキングシートに載せて、乾燥させたらできあがりです。
そのまま食べても美味しいですし、ケーキなどの焼き菓子に使うこともできます。
レモンピールのグラニュー糖まぶし
完成したレモンピールに、グラニュー糖をまぶして、クッキングシートなどにのせて乾燥させたら完成です。
輪切りレモンピール のレシピ
輪切りのレモンピール を作る際、竹串などで数カ所刺して、お湯で茹でこぼすと、苦味がやわらぎます。苦味がお好みの方は、レモンを輪切りにして、そのままグラニュー糖で煮てもOKです。
材料・用意するもの
【材料】
・レモン… お好きな量
・グラニュー糖… カット後のレモンの重さの70%
・水… カット後のレモンの重さの30%
【用意するもの】
・竹串
・鍋(フライパンがおすすめ)
・網
・ボウル
作り方
1、レモンは塩などで綺麗に洗っておきます。
2、洗ったレモンを竹串で数カ所刺します。
3、鍋に2とひたひたの水を入れて火にかけ、茹でこぼします。
4、ボウルに3のレモンをあげ、水で軽く洗い流します。
5、レモンのヘタを切り落とし、5ミリくらいの厚さにカット。
6、レモンの重さを計り、グラニュー糖と水を用意しておきます。
7、フライパンに切ったレモンを並べ、水とグラニュー糖1/3を入れ、中火で煮ます。
8、汁気がなくなってきたら、火をゆるめて、さらに1/3のグラニュー糖を追加。これを繰り返します。
9、レモンの皮が透き通ったら火を止め、粗熱をとります。
10、網の上に8をのせて、乾燥させたらできあがりです。
輸入レモンの防腐剤・防カビ剤の落とし方
国産のレモンが手に入らない場合、輸入のレモンの防腐剤・防カビ剤を落とすことは可能です。前述した、塩でこするのも効果的ですが、以下のような方法もあります。
熱湯に浸ける
80℃以上のお湯にレモンを1分以上つけ、そのあと水で洗い流すことで、防腐剤・防カビ剤のワックスが取れやすくなります。沸騰したお湯で軽く茹でてもOKです。
重曹を使う
ボウルなどに重曹を溶かした水を用意します。そこにレモンを1分ほど浸けると、アルカリ性である重曹が、付着した防腐剤などを分離してくれるからです。
専用の洗剤を使う
野菜や果物などの食品を洗う専用洗剤もあります。レモンに限らず、その他の果物や野菜にも使えるので、購入しておくと便利でしょう。
国産レモンが手に入ったらレモンピールを作ってみよう!
レモンピールは爽やかな味わいと、ほのかな苦味でとっても美味しいスウィーツです。苦味が気になる方は、茹でこぼす回数を増やす、また皮の白い部分をしっかり取り除くと、苦味は感じにくくなります。
国産レモンが手に入ったら、レモンピールを作ってみてはいかがでしょうか?
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)