思ったのと違う!意外な「音読み」漢字って?
漢字の読みには、音と訓があります。音は、中国から伝わった漢字の発音、訓は、漢字の意味として当てた日本語としての読みです。
では、次の漢字の読みは、音と訓、どちらでしょうか?
菊 きく
地 じ
図 ず
鉄 てつ
象 ぞう
熱 ねつ
絵 え
正解は、すべて「音」なんです!
えっ、と思った読みはありませんでしたか?
「きく」としか読まないのに「音読み」。「絵(え)」も!
簡単に説明しましょう。
・「菊」は、実は「キク」以外の読みはありません。旁(つくり)の「匊(キク)」が音を表しています。キクは奈良時代に日本に渡来したようですが、『万葉集』にはキクを詠んだ歌はありません。
・「地」はチとも読みますが、ジもチも音です。
・「図」は「ズ」が音で、訓は「はかる」です。
・「鉄」を「テツ」と読むのは音読みです。
・「象」はショウとも読みますが、ゾウもショウも音です。
・「熱」は「ネツ」が音で、訓は「あつい」です。
・「絵」は「カイ」とも読みますが、「エ」も「カイ」も音です。
どれも、音がそのまま一般語として単独で使われるので、訓だと思ってしまいそうです。
音と訓の区別は、日常生活で必要になることはめったにないかもしれませんが、漢字の知識として知っておいても無駄にはならないと思います。