インク沼にハマる人の低年齢化
高級品である万年筆を使うために用いるインク。購入する人はもちろん万年筆を使う世代にほぼ限られていました。しかし、ヨーロッパでは子どもの頃から万年筆でペンの持ち方を学ぶなど、子どもでも万年筆を使っている実例があること、リーズナブルな価格の万年筆がさまざまなメーカーから発売されたことなどから、インク沼にハマる人が低年齢化し、Z世代はもちろんその下のα世代(現在の小学生前後)にも、じわじわと沼がひろがってきている(夢中になるお子さんが増えている)そうです。
今回はFonteという筆記具のシリーズを例として、万年筆インクやそれを使うための道具について学んでいきましょう。
Fonteとは?
Komamono Labが展開する、初めてにぴったりの万年筆をはじめとした筆記具と、インク類のシリーズです。リーズナブルなお値段なのに使いやすく、大人の方だけでなく、お子さんが初めの1本として選ぶことも増えているそうです。また、販売元によると、いま勢いのある文具イベント「文具女子博」では小学生低学年のお子さんが購入していく姿がたくさん見られるとのこと。初めの一本として選ばれていることがわかります。
Fonteは「お気に入りを組み合わせて”書く”をもっと楽しく」とつけられたキャッチコピーの通り、3つのステップであなた好みの筆記具を作ることができます。
Step1:本体を選ぶ
本体となる筆記具は4つあります
・万年筆
・ローラーボールペン
・筆ペン
・ガラスペン
このうち「万年筆」「ローラーボールペン」「筆ペン」にはコンバーターという付属品がついています。また「ガラスペン」は”つけペン”というペン先を直接インクに入れて使用するため、コンバーターは使わず、付属もされていません。
Step2:キャップを選ぶ
10色以上から好きな色のキャップを選ぶことができます。
Step3:インクを選ぶ
「万年筆」「ローラーボールペン」「筆ペン」はカートリッジインク、ボトルインクを使うことができます。カートリッジを選んだ場合は本体に挿して使います。ボトルインクを使う時には付属品であるコンバーターを使用します。
「ガラスペン」を使う場合はボトルインクを使用します。
本体4種類はそれぞれどんな筆記具?
初めて聞いたり、聞いたことがあってもみたことはないという筆記具もあるかもしれませんね。一つずつご紹介していきましょう。
万年筆とは?
「大人が使う筆記具」または「昔の人が使っていた筆記具」というイメージが強いかもしれません。万年筆はボールペンの登場により使う人が減った時期がありますが、インクの人気や、万年筆でしか出せない味わい深い文字が書けることなどで再び注目されています。
ペン先が金属で作られていて、高級なものは金が使われていることもあり、力の調整が安定しない低年齢のお子さんには難しい筆記具と思うかもしれませんが、最近ではペン先に鉄を使い、お子さんが使いやすいように工夫をしている商品も増えています。大人子ども問わずですが、まずはペン先が鉄のものを使って力の調整を身につけ、その後、力をかけずに書く、ペン先が金で出来ている高級な万年筆に移行していくのも一つの方法です。
Fonteの万年筆は、
太さ:F(細字)
コンバーター付き
カートリッジ/コンバーター両用式
です。
ローラーボールペンとは?
お気に入りの万年筆インクをいれてボールペンと同じように使える筆記具です。万年筆のようにメジャーな存在ではありませんが、海外メーカーからも発売されています。
Fonteのローラーボールペンは、
太さ:0.7mm
コンバーター付き
カートリッジ/コンバーター両用式
です。
筆ペンとは?
年賀状やのし袋に文字を書くときに使うので、どちらかというと大人の使う筆記具のイメージもありますが、最近ではイラストを描く筆記具の一つとして使われるようになってきています。普段は黒や薄墨の筆ペンを多く見かけると思いますが、文具店の筆記具売り場をよく見てみると様々なカラーの筆ペンが市販されています。
Fonteの筆ペンは、
ペン先:ナイロン繊維製
コンバーター付き
カートリッジ/コンバーター両用式
です。
ガラスペンとは?
最近特に人気の高まっている筆記具です。これまでの3種はペン軸の中に入れられたインクカートリッジやコンバーターからインクが供給され、無くなるまで書き続けることができますが、ガラスペンは使い方が少し異なります。
ガラスペンは「つけペン」という種類に属する筆記具で、溝のあるガラスでできたペン先をボトルにいれられたインクに1/3ほど浸し、溝にインクを溜めて、そのインクを使いながら絵や文字を書いていきます。
描く時にまったく力を入れる必要がなく、ガラスでできたペン先が紙に触れるだけで書けるほどです。強い力を加えると欠けてしまうので、力の入れ方を覚えるまでが少し大変です。ですが、ペン先に残ったインクを拭き取り、水でさっとすすいで水分を拭き取れば、すぐに別の色を使うことができる、たくさんの種類のインクを使うならばこれ!という筆記具です。
Fonteのガラスペンは
太さ:中字
ペン先:ガラス
つけペンタイプ
です。
キャップ
筆記具の先端は繊細で弱く、万年筆を落とした時にペンの先端が曲がってしまって書けなくなったり、ガラスペンならば何かにぶつかったりすると欠けてしまうことが多々あります。そのため、キャップをつけるのは安全のためと言えます。それに加えてFonteのキャップは10色以上から選べます。無色透明のスケルトンはどの色にも合いますが、使うインクの色とコーディネートして楽しむこともできますよ。
インク
Fonteのインクには2つの形態があるので、それぞれの特徴を知って、使いたいもの・使いやすいものを選んでくださいね。
インクカートリッジ
細い筒にインクが詰められている「インクカートリッジ」。これはインクが密閉されている上にコンパクトなので持ち運びやすいことが特徴の一つでしょう。たくさん文字を書く方がインクの予備を持ち歩きたい場合やなるべく手を汚さずにインクの交換をしたい時などにはこのようなカートリッジ式のインクがおすすめです。
Fonteでは単色6本入りのパッケージ(全10色)とミックス12本入り(ブラックとブルーブラックのみ2本・その他の色は各1本入り)があります。
インクカートリッジカラー(画面により色味が変わる場合があります)
ボトルインク
瓶に入っているインクなのでボトルインク。メーカーによってはボトルインキという場合もあります。Fonteでは10種類のボトルインクが販売されています。
Fonteに付属品としてついている(ガラスペンを除く)コンバーターに、ボトルに詰められたインクを吸い込み筆記具にセットして使う「ボトルインク」。こちらはインクを入れる時の作業が少々大掛かりになってしまうので、自宅でじっくりと使うのに適しているでしょう。
ガラスペンのように、インクにペン先を浸して吸い上げられたインクで筆記する「つけぺん」タイプのものは、ボトルインクを使用します。
ボトルインクカラー(画面により色味が変わる場合があります)
Fonteのボトルインクは鉱石をモチーフに、その石に込められた意味や祈りから色に名前をつけています。
●あなたがすき〈アメジスト〉
「愛の守護石」と言われるアメジストは、大切な人との絆を深めると言われています。「好き」と素直に言えますように。
●まっすぐつよく〈サファイア〉
「誠実」「強い意思」などの意味を持つとされるサファイア。まっすぐつよく、前に進めますように。
●うごきだそう〈カイヤナイト〉
前へと踏み出す勇気を与えてくれるとされるカイヤナイト。あなたが何かを始めたり、動き出す原動力になるはず。
●ひろいこころで〈トルマリン〉
「寛大」などの石言葉を持ち、争いごとを避けるとされるトルマリン。海のような広いこころで、平穏にいられますように。
●ひとやすみ〈マラカイト〉
うまくいかないとき、良い方向に導いてくれるとされるマラカイト。焦らずに、ひとやすみ。
●ゆっくりいこう〈アイドクレース〉
心を穏やかにし、持ち主の謙虚さを引きだすとされるアイドクレース。自分らしく、ゆっくりいこう。
●しなやかに〈オーロベルディ〉
変化に柔軟になれるとされるオーロベルディ。何かが変わっても、しなやかさを忘れずに。
●あかるいほうへ〈モッカイト〉
暗い気持ちを明るくしてくれるとされるモッカイト。あなたがもっと明るいほうへ向かえますように。
●しんこきゅう〈スモーキークォーツ〉
「安定」「癒し」の力があるとされるスモーキークォーツ。心を乱すようなことがあったら落ち着いて、深呼吸。
●まずやってみよう〈サヌカイト〉
「行動力」「実行力」を与える効果があるとされるサヌカイト。まずはやってみよう、というあなたの力に。
別売りのパールパウダーでキラキラをプラスしたり、空のボトルで保管をしたりもできますが、詳しくは次回の記事でご紹介します。
「カートリッジ/コンバーター両用式」って?
「万年筆」と一言に言ってもインクを貯める方法が違うものもあります。例えば、本体自体がタンクのようになっていて、コンバーターを使わず直接ペンの中にあるタンクにボトルインクを吸い込むタイプのものもあります。
今回ご紹介しているFonteの万年筆は「カートリッジ/コンバーター両用式」で「カートリッジインクを挿しても使えるし、Fonteの場合は付属している(別売りのメーカーや商品もあります)コンバーターを使ってボトルインクを吸い込んで使うこともできるよ」ということを表しています。
Fonteにはガラスペン以外の本体にコンバーターがついているので、お好きなボトルインクを使ったりカートリッジインクの中から好きな色を選ぶこともできます。使っているうちに別の色を使いたいと思うかもしれません。そんな時に必ず知っていて欲しいこと大切なことがあります。その大切なことは以降の記事でご説明します。
あなた、そしてあなたのお子さんはインクを使ってどんなことがしたいですか?「やりたいこと」がわかってきたらインク沼への旅のスタートです。
次回は実際にガラスペンでインクを使っていきます。2回目はこちら
文・構成/ふじいなおみ