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高さ13メートル!実物大【恐竜の塔】がお出迎え
まずは新館の3階入り口から吹き抜けのホールを長いエスカレーターで下りていきます。そのとき目が釘付けになるのが、圧巻の【恐竜の塔】。
このシンボルモニュメントには、(上画像:写真上から)フクイラプトル、フクイプテリクス、フクイベナートル、フクイサウルス、コシサウルス、フクイティタンと、福井で発見された恐竜5体と鳥類1羽の等身大の像が縦に展示されています。
巨大な【3面ダイノシアター】は恐竜世界に降り立つ没入感
【3面ダイノシアター】では、1億2000万年前にタイムスリップして降り立った気分で、恐竜たちの息づかいをすぐそばで感じることができます。
いろんな恐竜が次々と出てきたり、恐竜同士がぶつかり合うシーンなど、子ども達が楽しめる要素はもちろん、今はもう見ることのできない生きた恐竜の姿や、どんな環境に生きて、何を食べていたのかなどを見ることができ、大人の好奇心もくすぐられる映像となっています。
行くなら絶対予約して!やるから、わかる「本物の体験」
「見て、知る」博物館展示の一歩先を行く、「やるから、わかる」体験が、福井県立恐竜博物館の特長でもあります。
参加できるのは小学生以上で、事前予約が必要ですが、【化石研究体験】プログラムは声を大にしておすすめしたい! 今回体験したのは、「T.rex頭骨復元」「CT化石観察」「化石クリーニング」の3つです。
特におすすめなのは、通年で体験できる「化石クリーニング」。荒削りと繊細削りの2種類のエアースクライバーを使って、埋まっている化石を見つける体験です。どんな化石が埋まっているのか、どこに埋まっているのか。黒い化石が姿を現したときは感激もひとしお。やってみないとわからないことがここにはあります。
自分で掘り出した化石(レプリカ)は、お土産に持って帰ることができるので、宝物になること間違いなしです。
本物の感動を写しこんだ絵本『きょうりゅうオーディション』
専用バスで20分ほどの山の中にある【野外恐竜博物館】でも本物の体験ができます。
実際の化石発掘現場のすぐ近くにあり、現場の様子を見学しながら、そこから運ばれた石をハンマーで割って化石が入っていないかを探します。新発見に繋がる化石が見つかった場合は、博物館に発見者の名前と共に記録保存され、植物や貝の化石の場合は思い出にひとつだけ持ち帰ることができます。
運良くここで化石を発見したことのあるたしろ氏は、「場所も道具も本物なので、研究員になった気分を味わえました。わたしが見つけたのは植物の化石だったのですが、それはずっと宝物です」と語ります。
たしろ氏は、自分で発掘したこの化石の模様を紙に写し取り、絵本『きょうりゅうオーディション』を2017年に刊行しました。そのリアルな恐竜たちの愛嬌たっぷりな仕草が話題になり、絵本はまたたく間に版を重ね5万部を超えるヒット作となっています。
今年(2023年)9月7日には第2弾の『きょうりゅうんどうかい』が刊行され、恐竜や翼竜、海の生き物が21体、にぎやかに登場します。巻末には豆図鑑もついているので、ちいさなお子さんの恐竜入門絵本としてもぴったりです。
◆取材したのは【福井県立恐竜博物館】
入館には日時指定の観覧券が必要です。ホームページから事前に購入してください。
*化石研究体験、野外恐竜博物館は、常設展とは別に料金、事前予約が必要です。
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構成・文/小学館 児童創作編集部