水ぼうそうの症状、予防法は?帯状疱疹との違いも【小児科医・金井正樹先生監修】

強い感染力のある水ぼうそう。かかったときの対処法や予防接種について、小児科医の金井正樹先生に伺いました。

Q. 水ぼうそうは「子どもに多い病気」というイメージですが、かかったときの症状や、予防法を教えてください。

A.かゆみのある水疱が特徴。ワクチンで確実に予防を!

水ぼうそうは、正しくは「水痘」といい、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。感染した人と「同じ場所」にいるだけでうつる可能性があるほど、感染力の強い病気です。

水痘の症状は?

発熱と同時に虫刺されのような赤い発疹がいくつか現れ、増えていきます。その後、発疹はかゆみのある水疱(中に膿うみのような液体がたまった発疹)にかわって頭部も含む全身に広がります。熱は数日で下がり、発疹も水泡からかさぶたになっていきます。発症から1〜2週間ですべての発疹がかさぶたになって治ります。

水痘はどうやってうつるの?

感染した人の唾液や水疱に含まれるウイルスを吸い込んだり、手を介してウイルスが体内に入ることでうつります。唾液などに含まれるウイルスは水分が蒸発しても空気中に漂っており、それを吸い込むことでも感染します。

病院ではどんな治療をするの?

かゆみが強い場合は、かゆみ止めの塗り薬が処方されます。症状が出てから48時間以内なら、抗ウイルス薬を飲むことで症状を軽くすることができる場合もあります。また、ワクチンを接種していない子が水痘にかかっている人と接触した場合、接触から72時間以内なら、ワクチンの接種が発症の予防や軽減に有効なこともあります。

ホームケアで気をつけることは?

水疱をかきこわすと「とびひ」などを起こすことがあるため、子どもの爪は短く切り、やすりをかけておきましょう。かゆみ止めを塗る場合は肌にすり込まず、水疱の上に置くようにします。すべての水疱がかさぶたになるまで、幼稚園・保育園には登園禁止です。

水痘を予防する方法は?

ワクチンの接種がもっとも確実。接種することによって発症を予防し、発症した場合も症状を軽くすることができます。生後12カ月を過ぎたらできるだけ早く1回めを、その6〜12カ月後に2回めを接種します。決められた期間(月
齢)内なら、「定期接種」として無料で受けることができます。

大人も追加接種が必要なの?

2014年10月まで、水痘ワクチンは希望者が自費で受ける「任意接種」だったため、未接種の人も多くいます。さらに、1990年4月以前に生まれた人は、ワクチンを接種していても1回だけの場合がほとんどです。水ぼうそうは大人がかかると重症化しやすい病気。また、流行を防ぐためにも、予防が大切です。母子手帳を確認し、未接種または1回しか接種していない場合は、追加接種を受けておきましょう。

帯状疱疹(ヘルペス)から水痘がうつることがあるってほんと?

水痘と帯状疱疹は、原因となるウイルスが同じです。水痘にかかると水痘への免疫ができますが、治った後もウイルスは体内にひそんでいます。そして、免疫が低下したときなどに帯状疱疹を引き起こすことがあるのです。帯状疱疹を発症している人から、水痘の免疫がない(水痘にかかったことがなく、ワクチンも接種していない)人にウイルスが感染すると、うつされた人は水痘を発症する可能性があります。

 

金井正樹先生

東京都八王子市・金井内科医院院長
「国立小児病院」、米国の小児病院などで小児外科の臨床・研究を行い、2008 年より現職。診療科目は内科、小児科、小児外科、外科。保育園の園医、小・中学校の校医も務める。

 

 

イラスト/小泉直子 構成/野口久美子

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