子供の習い事はいつから?辞めどきは?平均費用、スポーツや音楽系など習い事の選び方まで

子どもに習い事をさせている家庭は多いかと思います。文部科学省や民間企業の調査でも、8割、9割以上の子どもが何らかの習い事をしていると分かります。ではその子どもは何をいつから習っているのでしょうか? 今回はさまざまな調査の結果を基に、子どもに習い後をいつから始めさせる家庭が多いのか、また、どうやって習い事を選べばいいのか、まとめてみました。

子供の習い事はいつから始める?

子どもの習い事は多くの家庭で、一体いつから始めさせているのでしょうか? 筆者の幼少期を思い返してみると、小学校1年生で兄の通っていたスイミングスクールに通い始めた記憶があります。やはり小学校1年生というタイミングが、大きな区切りになるような気がします。実際はどうなのでしょう。

習い事を始める年齢は?

多くの家庭で何歳ごろから習い事を始めさせているのか、HugKumでは保護者200名にアンケートを実施。3、4歳から習い事をスタートする子どもが圧倒的多数で、5、6歳がその後に続きます。0歳や1歳の赤ちゃんは少数派ですが、リトミックなどの赤ちゃんクラスに通っているという意見もありました。

この結果をみると、3、4歳というタイミングが、1つの鍵になりそうですね。『0~4歳 わが子の発達に合わせた「語りかけ」育児』(小学館)を見ると、4歳は基本的な言葉を学び、ブランコやすべり台といった大きな遊具も上手に使って遊ぶと書かれています。外で習い事を始める年齢として、準備が整ってくる印象があります。

筆者にも4歳の子どもが居ます。意思もはっきりしてきて、自分でも周りの友達を見て「〇〇をしたい」と口にするようになりました。習い事を始めるタイミングとしては、最初の「適齢期」と言えるのかもしれませんね。4歳の後を見ると、習い事率は右肩上がりに高まっていきます。

何歳で何の習い事を始める?

4歳で半数の子どもが習い事を始め、小学生の8割をピークに、多くの子どもが習い事に通うという話をしました。ただ、習い事と言っても、プールにそろばんにバレエにリトミックに弓道まで、いろいろと選択肢があります。低学年に向いている習い事もあれば、高学年に向いている習い事もあるはず。習い事別に見れば、子どもたちはそれぞれ何歳ぐらいで始めているのでしょうか。

参考になる情報は、博報堂(東京都)が2016年12月に発表した『小学生ママの「子どもの習い事・身につけさせたいスキル」レポート』になります。この調査には、習い事別に「子どもが習い事を始めた年齢は?」という問いがあります。その主な結果は次の通りになっています。

  • 水泳教室・・・5.6歳
  • バレエを含むダンスなどの教室・・・5.6歳
  • 体育教室・・・5.9歳
  • 野球やサッカー・・・7.3歳
  • ピアノ・音楽教室・・・5.0歳
  • 英語教室・・・5.8歳
  • 通信教育・宅配教材・・・4.6歳
  • 公文・そろばんなど自習型学習塾・・・6.9歳
  • 受験対策用の学習塾・教室・・・9.0歳
  • 絵画(美術)教室・・・6.2歳
  • プログラミング教室・・・10.7歳
  • サイエンス・実験教室・・・7.3歳
  • 文章・作文教室・・・9.0歳

この年から平均して始めさせ、一定期間習わせて、辞めさせる流れが一般的なのですね。

習い事の辞め時、辞める理由は?

幼稚園や保育所の年少組に入る、あるいは小学生に入るタイミングで、年齢に適した習い事を始める子どもがほとんどといった話をしました。しかし、いつまでも習い事を続けるわけにはいきません。先ほど紹介したレポートによれば、習い事は平均して13.5歳、中学校1年生までで構わないと保護者の多くが考えていると分かります。

英語教室、英語の教材・通信教育、英語以外の外国語教室・教材といった語学系の習い事は、例外です。それぞれ15.0歳、15.7歳、17.3歳と、高校生になっても続けてほしいと考えている親が多いと分かります。語学系のスキルは、高校入試、大学入試など学業に直結し、就職にも役立ちます。外国語は日本で学ぶ限り、長期間継続しないとなかなか身にもなりません。しかし、多くの習い事に関しては、小学生のうちに完結させたいと保護者が考えているのですね。

習い事にかかる費用の平均や数は?

子どもが何歳ぐらいから習い事を始め、何歳くらいで辞めるのかという情報をまとめました。では、習い事の数についてはどうでしょう。

子供(小学生)の習い事の数は?

ウェブサイト『いこーよ』が発表した調査には、「子どもを週に何日習い事に通わせているか」という質問もあります。その回答は次の通りでした。

  • 週1日・・・36%
  • 週2日・・・29%
  • 週3日・・・15%
  • 週4日・・・12%

〇習い事の費用の目安は?

では、各家庭で平均してどの程度、習い事にお金をかけているのでしょうか。

今度は、ベネッセ総合教育研究所『学校外教育活動に関する調査 2017』を参考にします。回答者約16,000名が答えた大規模なアンケート調査になります。年齢、性別に関係なく、幼児から高校3年生までの子どもが学校外で行っている教育活動の予算平均は、スポーツ活動、芸術活動、教室学習活動の合計で12,300円でした。学校段階別で示すと次のようになっています。

  • 幼児・・・5,300円(スポーツ活動、芸術活動、教室学習活動の合計。以下同じ)
  • 小学生・・・12,800円
  • 中学生・・・18,400円
  • 高校生・・・14,300円

他の調査結果も見てみましょう。これまでに何度か参考にした『いこーよ』の『2018年習い事調査』を見ます。この調査には、「現在、子ども1人当たりにかける習い事の予算は?」という問いがあります。回答者308名が答えた結果は次の通りでした。

  • 1位・・・10,001 円以上 20,000 円以下(20%台前半)
  • 2位・・・3,001 円以上 5,000 円以下(10%台後半)

二極化した結果が示されていますね。先ほどベネッセ総合教育研究所『学校外教育活動に関する調査 2017』では、幼児、小学生、中学生、高校生と学校段階別で、予算の平均を出しました。しかしこの習い事の費用を世帯年収別で見ると、こちらでも二極化した実態が見えてきます。

  • 400万円未満の世帯⇒1カ月当たりの費用6,500円(家庭学習活動を除く)
  • 800万円以上の世帯⇒21,300円(家庭学習活動を除く)

6,500円と21,300円では3倍以上の開きがあります。習い事の予算に関しては、世帯年収に応じて大きく異なっているようです。

子供の習い事、どうやって選べばいいの?

男の子・女の子に人気の習い事ランキング

習い事を始める時期、習い事を辞める時期、習い事の予算を今まで見てきました。では、いろいろある習い事の中で、我が子にあった習い事はどうやって選ぶべきなのでしょうか?

まずは男女別に、人気の習い事ランキングをみてみましょう。

男の子

  • 1位・・・水泳教室(35.5%)
  • 2位・・・野球やサッカー(34.1%)
  • 3位・・・通信教育、宅配教材(29.5%)
  • 4位・・・そろばんなどの自習型学習塾(21.5%)
  • 5位・・・英語教室(18.0%)

女の子

  • 1位・・・ピアノ、音楽教室(39.0%)
  • 2位・・・通信教育、宅配教材(29.1%)
  • 3位・・・水泳教室(26.9%)
  • 4位・・・そろばんなどの自習型学習塾(24.0%)
  • 5位・・・英語教室(22.8%)

男の子の方が体を動かす習い事が人気があるようです。そのほかにも、文化的な活動、学習系の習い事がバランスよく見受けられます。

スポーツ系の習い事

先ほど紹介したランキングの中でスポーツに特化して見てみましょう。日本では野球とサッカーが、プロスポーツの中でも際立って人気があります。子どもの習い事としては、サッカーが圧倒的に人気だと分かります。他には幼児、小学生には体操教室や水泳が人気があります。

スポーツの習い事のなかで、幼児、小学生に人気のものとそのメリットを挙げてみました。子供にその習い事をさせている親御さんの口コミとあわせてご紹介します。

スイミングスクール

ベビースイミングなど赤ちゃんから通えるスイミングスクールは、男女ともに人気の高い習い事の1つです。「泳げるようになること」が目標ですが、それだけではなく全身運動なので、「体づくり」ができます。実際に水泳を習わせている家庭にその理由を聞いてみました。

「体力づくりのため」(30代前半・神奈川県・子ども2人)
「将来のため」(40代前半・東京都・子ども1人)

幼児期の著しく体が成長するときでも、スイミングは自然に全身運動ができ、ほかのスポーツへ転じても「基礎体力作り」になると人気のようです。また、小学校から始まる「水泳」の授業でも、気後れせずに取り組むことができるメリットも。

体操教室・ダンス教室

体を柔らかくしたい、運動能力を高めたいと考えて、体操教室に入れる家庭も多いでしょう。また、最近はヒップホップやチアなどのダンス教室も人気です。音楽に合わせて片足でバランスをとったりすることは、「全身をコントロールする力」や「基礎体力」、「リズム感」が身に付きます。実際に、運動系の教室にお子さんが通っている家庭にその理由を聞いてみると、

「運動神経つけるため」(40代前半・神奈川県・子ども1人)
「協調性を養うため」(40代前半・千葉県・子ども1人)

との声も。体操やダンスなどを通して、体の使い方を理解するようになったり、「協調性」や「表現力」なども合わせて養われると評価されているようです。

サッカー/フットサル

サッカーは走る、跳ぶ、蹴る、などの動きにボールを組み合わせた全身運動です。また、チームプレーから「協調性」を養い、ボールのパスなどから「瞬時の判断力」が鍛えられるとも言われています。実際にサッカーチームに所属しているお子さんがいる家庭にその理由を聞いてみました。

「運動が得意なので、伸ばしてあげたいから」(20代後半・神奈川県・子ども2人)
「友達を作るのと、体を動かす」(40代前半・千葉県・子ども1人)

サッカーは広いコートを走り続けながら、「楽しく体力を付けること」ができます。また集団競技なので、所属のチームメイトとはもちろんのこと、対戦チームの選手などとも「友達の輪が広がる」スポーツです。多くの友達と接することで様々な価値観に触れることができ、それは「人間性」を深めることにもつながります。

硬式テニス/ソフトテニス

大坂なおみ選手や錦織圭選手が活躍していることから、テニスも男女ともに人気のスポーツです。走りながら、ボールを打つことは、ボールの速さ・方向を判断する「動体視力」、ボールに追いつくだけの「体力」、ボールを打ち返すための「筋力」を使うことになるので、テニスを通じて自然と総合的な運動能力が高まります。
また、「メンタル力」も養われます。自分の精神状態がそのままプレーに現れるため、メンタルを鍛えられます。さらに、テニスは対戦相手との心理戦も重要のため「瞬発的な思考力」や「戦略性」も養われます。

少年野球

野球は、役割がはっきりと分かれているので、子どもの「個性を伸ばすこと」が出来るスポーツです。例えば、1番バッターは、塁に出ることが役目なので、足の速い子が。キャッチャーだったら、ピッチャーの球を受けるだけではなく、守備全体への指示も出すため、視野の広い子が。また、控えめな性格の子や女子でも、必ず打順が回ってきますし、守備も役割分担があるため「責任感が育つ」とも言えるでしょう。もちろんチームプレーですから「団結力」も身に付きます。実際に、野球チームに所属している子どもがいる家庭に始めたきっかけを聞いてみました。

「本人がやりたいと言うので」(30代後半・東京都・子ども2人)
「家でゴロゴロしてしまうから」(40代前半・東京都・子ども1人)

野球は幼児にはルールが難しいかもしれませんが、公園でキャッチボールしたことが楽しかったなど、本人の意欲から始めるケースも。また、家でゴロゴロしているから何かさせたいというときに、うちの子はぽっちゃり体形だから、と懸念する必要もありません。野球は持久力というよりも「瞬発力」が重要とされているスポーツなので、パワースイングが評価されて4番バッターに抜擢!なんてこともあるでしょう。

塾・学習系の習い事

『幼児や小学校低学年から、塾へ行かせるのはまだ早いのでは?』『うちの子は、受験をしないから関係ない』と思う親御さんも多いと思います。しかし、園や小学校では、なかなか“お互い高め合う学び”という意識は生まれづらいものです。そんなとき、“学習をしよう”と同じ目的で集まる塾ですと、勉強に特化した環境に集まることで、お互い刺激し合いながら「学習意欲」が高まります。実際に学習塾に通わせている家庭に習いだしたきっかけを聞いてみました。

「興味を持たせる」(40代前半・埼玉県・子ども2人)
「将来のため」(40代前半・東京都・子ども1人)

受験を考えていなかった子どもも、塾で友達から刺激を受けて『受験をしたい』と言うかもしれません。また、塾に通うことで、「疑問を感じたときの解決方法」や「学習の習慣」が付けば、将来にさまざまな場面で役に立ちます。

ピアノなどの音楽系の習い事

ピアノは、文系の習い事で人気の1つです。では、なぜ人気なのでしょうか。その理由は「情操教育に良い」、「音感が身に付く」など。さらに、ピアノを弾くことは「頭が良くなる」とも言われています。というのも、両手を使って左右の指は、別々の動きをします。指先は“第2の脳”と言われているので、指先を使うことで自然と脳に刺激を与えるからだそう。また、譜面を読むことで「記憶力がアップする」など、勉強にも良い影響を与えます。実際に、ピアノ教室に通わせているお子さんがいる家庭に聞いてみると

「好きそうなので」(40代後半以上・神奈川県・子ども1人)
「子どもがやりたいと意欲を燃やすので」(40代前半・埼玉県・子ども2人)

など、子どもの希望を聞いてからスタートしたケースが多い結果に。楽器の演奏は、幼児にはとても難易度が高く、楽しいだけではない日々もあります。しかし、子どもの意欲さえあれば、「努力」や「忍耐」をしながら、弾けるようになったとき「達成感」を得ることでしょう。この「成功体験」を幼少の時期にできることは、とても貴重な体験です。

 

子どもの習い事についてさまざまな情報をまとめましたので、いつからさせよう、何をさせよう、どのくらいさせようと悩んでいる人は、参考にしてみてください。

文/坂本正敬 写真/繁延あづさ

 

【参考】

【2018年習い事調査】 二極化する子供の習い事予算 ~習い事にみる子供の「体験格差」の拡大 – アクトインディ株式会社

小学生ママの「子どもの習い事・身につけさせたいスキル」レポート – 博報堂

第5回 幼児の生活アンケート – ベネッセ教育総合研究所

 

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