【親子で手打ちうどん作り】生地を足で踏めばコシがある麺ができる!食育マスターが教えるお手伝いのコツとは

ママの気持ちがラクになる方法で、行事食や季節の楽しみ方を案内している(社)日本キッズ食育協会・キッズ食育マスタートレーナーの石井千賀子です。
日本は島国ですが、最近では世界各国の料理や、「ファストフード」と呼ばれるものなど、様々な食文化が根付き、私たちは豊富な選択肢の中で日々の食事を楽しんでいます。飽食の時代だからこそ、今一度、親子で「和食」について考えてみてはいかがでしょうか?

和食とは?

和食とは、四季が明確で多様な自然がある日本で生まれた食のことです。和食には4つの特徴があります。

  • 1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
  • 2)健康的な食生活を支える栄養バランス
  • 3)自然の美しさや季節の移ろいの表現
  • 4)正月などの年中行事との密接な関わり

ですが、それをお子さんが理解するには少し難しいかもしれません。そこでこのように話してみてはいかがでしょうか。

・山や海、川がたくさんある日本で、春夏秋冬の季節にとれた食材を使い食べられてきたもの

・お正月、おひな祭りといった季節の行事の時に食べるもの

・栄養のバランスが良いものが多い

和食はごはん、味噌汁を中心に「一汁三菜」の献立が基本と言われていますが、今回は、ごはん以外にも、うどんやそばで和食に親しむきっかけになるよう、親子で楽しめる手打ちうどんをご紹介します。季節の野菜をつかったけんちん汁もあわせることで、季節を感じると共に栄養バランスも良くなります。

 親子で楽しむ楽しむ手打ちうどん ~けんちんうどん

具沢山のけんちん汁で栄養バランスもばっちり!

親子で楽しむ手打ちうどん

材料(2人分)

  • ●薄力粉100
  • ●強力粉100g
  • ●塩 8g

水 100ml

打ち粉(薄力粉)適量

焼き海苔 適量

 作り方

  • ボウルに●を入れ軽く混ぜる。水を少しずつ加えながらよくこねる。
  • ①をジッパー付き袋に入れ、足で約3分踏み、20分程度休ませる。
子どもが一番楽しいポイント!
  • ②袋から生地を取り出し、さらに捏ね、丸める。打ち粉をして麺棒で1㎜程度の薄さにのばす。
  • 麺棒は転がすよりも「押す」イメージを伝えてみて

    ④三つ折りにし、2㎜幅に切る。

  • ⑤鍋に湯をわかし、③のうどんを入れ、10分程度茹でる。
  • 湯ゆで汁が溢れ出てくるところも子どもにとっては大きなイベント!
  • ⑥冷水で締め、水気を切り皿に盛る。
  • 冷たいね!キラキラ光ってるね!など五感をフル活用してみて
  • ⑦海苔をちぎってかざる。
  • 「おばけだよー!」の海苔の盛り付け

具だくさんで栄養たっぷりけんちん汁

秋の味覚も楽しめ、栄養バランスの取れたけんちん汁

材料(2人分)

かつお昆布出汁 400ml

豚こま肉 40g

にんじん 20g

さつまいも30g

小松菜 2

こんにゃく 40g

  • ●しょう油 大さじ1
  • ●みりん 小さじ2
  • ●塩 少々

ごま油 小さじ1

 

作り方

  • ①にんじん、さつまいもは5㎜幅のいちょう切り、小松菜は3㎝幅に切る。
  • ②こんにゃくは手で一口大にちぎる。
  • ③鍋にごま油をしき、豚こま肉をいため、火が通ったら①を加えさっと炒める。
  • ④③にかつお昆布出汁、こんにゃくを加え、にんじん、さつまいもに火が通るまで煮る。
  • ⑤④に小松菜、●を加え、味をととのえる。

★子どものお手伝いポイント

①こんにゃくをちぎる

こんにゃくは、手でちぎることにより、包丁で切るよりも味がしみこみやすいと言われています。手でちぎる作業は子どもの指先の発達にとても良い刺激になります。手触りや匂いも独特で、「こんにゃくってお芋なんだよ~」と話題にあげるだけで、「え?そうなの!?」と興味を示してくれるかもしれません。安全なお手伝いですので、ぜひお願いしてみてはいかがでしょうか。

つるんとした手触りや匂いも楽しんでみて

②うどんの生地を足で踏む

食べ物を足で踏むなんて!驚きですね。うどんのコシを出すためにも足で踏むことをお勧めします。「食べ物で踏んでもいいなんてびっくりだね!」という会話から、特別感を演出してみてください。やる気いっぱいでスタートしても、月齢によってはすぐに飽きてしまうこともあります。「〇回踏もうね」「〇回踏んだら、ママと交換しようね」など、終わりが見えるわかりやすい目標を立てて楽しめるといいですね。

数を数える練習や順番を学ぶ機会にもなります

③うどんの生地を伸ばす

麺棒は子どもにとって「魔法の道具」です。生地を伸ばす作業をお子さんにお願いする場合には、作業台にあらかじめビニールを敷いたり、汚れてもいい服装で行ってくださいね。生地を伸ばしていく中で、「長丸になったね」「もっと丸くするにはどうしたらいいかな」など声掛けができると、楽しみながら、子どもの考える力も伸ばすことができそうです。

子どもとの料理は思っている以上に時間がかかるので、時間や気持ちに余裕があるときにするのがおすすめ

和食を知る機会は家庭料理以外にも

「食育」と聞くと、手作りをしないといけない。バランスが取れたものでなくてはいけない。というイメージがあるかもしれません。ですが、子どもの食育は「子どもが食に親しむ時間を作る」ことが大切だと考えています。

家庭料理以外でも和食に親しむきっかけはあります。例えば外食です。「定食屋さん」「和風ファミリーレストラン」などに出かけた際には、お子さんと一緒にメニューをご覧になってください。「和食ってどんなものがあるんだろう?」「今は秋だからきのこがたくさん使われているね。」「行事があるから特別メニューがあるね!」など、食にまつわる会話を楽しむだけでも十分な食育です。

和食という、素敵な文化を無理なく次の世代へ継承していくために、お子さんとの料理、会話をぜひ楽しんでみてくださいね。

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この記事を書いたのは

石井千賀子|キッズ食育マスタートレーナー
東京都大田区在住。2児(9歳、7歳)の母。
出産後、薬剤師として医療に携わる中で、子どもたちの心身の不調が増えていることに気づく。また、自身の子どもの喘息・アトピー性皮膚炎など、子どもの健康に不安を感じることが増えた。興味関心の幅が広い幼児期に「食選力」を身につけ、自分の身体、そして将来、大事な人の身体も大切にできる大人になってほしい。その想いで、青空キッチン、食育イベントを大田区を中心に開催している。また、「食」から広がる世界は無限大であり、「食」を通し、子どもの探究心に火をつけ学ぶ意欲のある子どもを育てることに注力している。

 構成/HugKum編集部

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