Q:無口な息子に学校のことをたくさん聞きたいです!
わが家の長男は、こちらが質問しても「うん」で終わってしまうことが多く、会話が続きません。「今日はどんなことをしたの?」などと学校のことを聞いても、ほとんど話してくれないのです。
小さい頃から無口でしたが、このままだと言いたいことが言えず、周囲に流されてしまわないかと心配です。私はおしゃべりなほうなので、息子の無口さに物足りなさを感じることも。コミュニケーション力を伸ばすにはどのように接すればよいでしょう。(どんさん)
A:子どもの話を仕切るのではなく、子どもが話しやすい環境をつくりましょう。
就学前は子どもの生活のすべてを把握していたのに、小学生になると学校で何をしているのかが一気にわかりにくくなりますよね。多くの親御さんが「あれ?」と思われるのではないでしょうか。
親としては「何をしているのかな?」「どんな授業をしたのかな?」と子どもに聞きたいのに、何も答えが返ってこない。どんさんのもどかしい気持ちはよくわかります。
どんさんが話しかけたとき、子どもはその日経験してきたことを自分の中で消化し、納得している最中なのかもしれません。あるいはネガティブな出来事、例えば、友だちとケンカしたことで頭がいっぱいになっている場合もあるでしょう。何か思案しているときに、お母さんからいろいろなことを聞かれても答える準備ができていないのかもしれません。
このように、子どもは子どもなりに頭の中で考えているのです。ですから急かさず、話してくれるまでのんびりと待つことが大切です。
どんさんはきっと、会話のキャッチボールがお上手なのだと思います。ただ、話し上手なお母さんがやりがちなのが、子どもの会話を仕切ってしまうこと。「これはこのほうがいいんじゃない?」「それはこうでしょ」といったように、子どもが考える前に答えを出してしまいがちなのです。そうすると、子どもは答える必要がなくなりますよね。
もし心当たりがあるようでしたら、少し落ち着いてお子さんを観察してみましょう。話してくれるタイミングはきっとあるはずです。
また、子どもの話を引き出すには、子どもの発した言葉を繰り返すのがポイントです。例えば、「お母さん、跳び箱跳べたよ!」「跳び箱跳べたんだ。よかったね」などと、子どもの話を最後まで聞いた上で、言葉を被せるのです。そうすると、話しやすくなるんですよ。
息子さんが話してくれるようになったら、必ず最後まで聞くこと。「お母さん」と話しかけてきたら、できる限りその場で聞いてあげてください。
さらに、音読や絵本の読み聞かせをたくさんすることで、語彙力を伸ばしていくことも大切です。
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私がお答えしました
構成/天辰陽子
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。