東京都下で初のPark-PFI事業による新たなスタイルの公園
日本各地では既存の施設を民間の事業者が参入することで新たな活用ができる場にしていく試みが行われています。今回の都立明治公園のリニューアルもそういった試みを東京都として初めて行う「Park-PFI事業」です。都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)で選定された事業者が設置された施設から得られる収益を活用して、その周辺の園路、広場などの公園施設の整備までも行うので、都立の名前はついていますが、メンテナンスも民間事業者によって行われる場所となりました。
敷地内には「インクルーシブ広場」「希望の広場」「みち広場」の3つの広場があります。
まだ木が植えられたばかりなので約7,500㎡の「誇りの森」の部分はちょっと寂しい部分もありますが、ここから徐々に樹木が成長していくとさらに素敵な公園になることでしょう。
公園内を楽しむ3つの店舗がまずオープン 残り2店舗は3月の予定
明治公園内にはA棟からE棟まで5つの建物が設置され、カフェなどの飲食店、アウトドアアクティビティショップ、リラクゼーション施設など全6店舗がオープンします。
今回は1月31日時点でオープンしている3店舗をご紹介します。
スターバックス コーヒー 都立明治公園店
都内の公園内店舗としては8店舗目となる「スターバックス コーヒー 都立明治公園店」。こちらは近隣で働く人や目的を持った若い層が日常づかいする場所、そして新国立競技場をはじめとする周辺施設でのイベント前後にはたくさんの人が訪れる場になることを想定した店舗づくりを行っています。
1階はスタンディング利用も可能なハイテーブルをレイアウトしていますが、椅子の座面が大きくて安定感ばっちり。2階はローソファーや足元までガラスの窓際の席、テラス席もあって公園の風景がよく見えます。壁面は風のそよぎを思い起こすような木仕上げ、光源は蛍の光をイメージしているそうです。
PLAY EARTH PARK WONDER STORE 都立明治公園
GOLDWINの大人も子どもも楽しめる体験ができる、遊びの拠点となるようなショップ「PLAY EARTH PARK WONDER STORE 都立明治公園」はC棟に出店。店内にはTHE NORTH FACEやHELLY HANSENを中心とする都市と自然を楽しむためのアウトドアウェアや、特別なリペアを施したグリーンバトンのアイテムをラインナップ。また、明治公園での時間を豊かに過ごすためのキャンプチェアやテーブル、環境配慮素材を使った遊具などのレンタルサービスも行っています。
店舗前の芝生の「希望の広場」では2024年2月12日(月・祝)までオープニングイベント「PLAY EARTH PARK #StrawPlayground」を実施中。期間中店舗では須浪亨商店の協力のもと、公園でのピクニックや日常でも使えるアイテムを販売。また、藁を使って枕を作るワークショップや、いぐさを使ってビンかごを作るをワークショップなどの特別企画が行われています。
BLUE SIX COFFEE
日本でも希少な豆を使用したスペシャリティコーヒーを提供するコーヒーショップ「BLUE SIX COFFEE」はD棟に出店。世界中の農園に足を運び、トップグレードのコーヒー豆だけを自家焙煎。雑味のない、風味豊かで安全なスペシャリティコーヒーと共に、自家製のティラミスやタルトなどのスイーツ、パワーサラダやBLT サンドをはじめとした素材にこだわったフードメニューを提供しています。
春のおでかけにぴったり
こちらの公園はゆるやかな高低差があり、小さな子の視点だとちょっと冒険したくなる雰囲気。敷地内は道幅も広く、子どもが自由に歩きまわって楽しむのにぴったり。春のおでかけ先のリスト候補にぜひ入れてください。
取材・文/北本祐子