【結婚式に家族で列席】「トイレ」「外行きたい」など大変!子どもも一緒に楽しめる方法は?【マナー講師が指南】

家族で結婚式にお呼ばれしたとき、お子さんに「頼むから静かに座っていて~!」と祈るような気持ちのパパママも多いのではないでしょうか。今回は結婚式ののマナーについて、そしてその時の子どもに飽きさせないちょっとしたテクニックをご紹介します。

近年の結婚式の傾向

コロナ禍で結婚式を行うことも難しかった時期がありましたが、今はコロナが5類になり結婚式を執り行う方も増えているようです。2023年は結婚したカップルのうち45.3%の方が結婚式を挙げられました。(マイナビよりマイナビウエディング「2023年 結婚・結婚式の実態調査」 – 株式会社マイナビ (mynavi.jp))
結果を見て見ると人前式が増加傾向にあることや招待する方は少人数である傾向があります。

もし友人や知人から結婚式の招待状が届いたときは“一緒に幸せな時間を分かち合いたい人として選んでもらえているんだな”とうれしく感じられませんか。

家族ぐるみで親しくしている方や親族として参加する場合には子どもも招待者の一人になることがあるでしょう。大切な方の大事な結婚式に子どもと参加することは、ワクワクもするけれど、ご迷惑をかけないかと心配になることもありますよね。今回は結婚式に参加する時、事前に子どもに伝えたいこと、保護者として気を付けたいことをお伝えします。 

子どもにとって結婚式は未知のもの

みなさんは子どもの頃に結婚式に参加したことありましたか?私は自分の記憶では経験がありません。自分の子どもも、結婚式に参加したのは上の子が一回だけ。何度も参加できるものでもないし“参加したい!”といって参加できるものでもないのが結婚式ですね。

結婚式は自分一人で参加する場合であっても“ご両家に失礼があってはいけない”と大人でさえ緊張するものなので、子どももきっとその雰囲気を感じ取ると思います。
例えば、いつもとは雰囲気の違うよそ行きのお洋服。パパもママもおめかしして雰囲気が違う。結婚式場やパーティー会場の華やかな雰囲気。少し緊張した上に「今日はおとなしくね。しっかりするのよ。騒いだらだめだよ」なんて言われたらどう思うでしょうか。子どもにとっては何やら普段と違うから怖いと思ってしまうと思います。そうならないように怖さや緊張を少なくするポイントは2つ。

一つ目は子どもにとって“未知”である結婚式を“既知”のものにしてあげることです。

もしかしたらディズニーのプリンセスのようなキャラクターを通して結婚式をイメージできているという子もいるかもしれませんが、イメージをまだ持っていない子の場合はまず「結婚式とは何か」を伝えてあげましょう。パパママの結婚式の写真を見せながらお話するのもいいですね。

絵本や写真を見るのもお勧めです。みんなが笑顔で幸せな気持ちになれる場所だということを伝えてあげましょう。

二つ目は自分の意志で「納得」「分かった」と思って進めるような声掛けをすることです。

結婚式に参加することも、子どもにとって「連れてこられた」と思うか「自分で行くと分かっていた」では、意識が変わります。小さなことでも、いつもなら「分かるでしょ?」と思うことでも声をかけてあげましょう。

例えば「これから結婚式をするホテルに向かうよ」「さあ、ここが会場だよ、入ろうね」や、「これから花嫁さんが入ってくるから少し暗くなるよ。そのあと二人が入ってきたら明るくなるよ」というように、少し先に起こることを教えてあげます。

理解をして首を縦に振るだけでも、「分かった」「うん」と一言発するだけでも自分が納得したことを表示する手段になりますし、分からないことや疑問をパパママに聞くきっかけになります。

もう一つ、伝えて欲しいことは“招待された人たちは新郎新婦の二人にとって、大事な時を一緒に過ごしたい大切な人だと思われている”ということです。皆さんも結婚式を挙げるために招待状を作成したことがある方なら経験があると思いますが、参加する方を決めるところから招待状を送るまで、新郎新婦の二人の気持ちがどれだけ込められているか分かりますよね。その気持ちをパパママから伝えてあげて欲しいのです。パパママが結婚式に抱く気持ちも伝えてあげると、子どもも“そういう気持ちを伝える場だな”と分かると思います。

当日は親子で作戦タイムを

当日結婚式場についたら、可能な限りで式場や披露宴会場・式次第を確認しておきましょう。確認できたら、そこから一番近いトイレや出入口、そして式の邪魔にならない子どもを休ませられるスペースがどこかにあるか確認しておきます。子どもの急な「パパ、トイレ」「ママ、もう外行きたい」に慌てないようにするためです。

一度パパママが確認したら、子どもと一緒にもういちど場所を歩くことをお勧めします。その時に「ここがトイレ」だけではなく「ここにトイレがあるよ。もし行きたくなったらすぐにパパに言って。そうしたらあのドアから出て、ここを通ってトイレに行けるから大丈夫だよ。できれば途中で行かないように今トイレ行っておこうか」といって事前に準備ができますし何かあっても“こうすればいい”ということを子ども自身が分かります。いつもと違う場所での緊張を無くし“何かあってもパパママに言えば大丈夫”という安心感を持たせてあげましょう。

子どもにも目的達成できることを一つ

幸せ溢れる結婚式ではあっても、子どもが集中できる時間は短いものです。そのなかで“二人をお祝いする”ことだけを目的とすると子どもも飽きてしまいます。

馴染みのある玩具や本を持っていくことも大切ですが、その場で子どもが頑張れることを一つでも見つけて達成させてあげる方法もお勧めです。例えば、小さな花束を持っていき、最後に渡す役目をお願いする。

披露宴の時に、大人が使わなくなったカメラや使用していない携帯電話のカメラ機能を使って、その日のカメラマンをお願いするなどいかがですか?

私はよくお出かけしたときなど、子どもに“いい景色や、面白いものがあったら撮ってね”とお願いしますが、子どもなりの視点や、角度、面白い瞬間を良くとらえていると思います。結婚式のケーキカットやテーブルに挨拶に回ってくれた時に写真をお願いするときっと目が輝くと思いますよ。良い写真があれば後日新郎新婦に“子どもが撮った写真だよ”と送ってあげると喜ばれると思います。

パパママになり一緒に結婚式に参加すると“この子が結婚するときは”なんて思うこともあるかもしれませんね。“結婚式って楽しいね!幸せな時間だね!”と思ってもらえる一日となりますように。

 

赤名 麻由子

シニアマナーOJTインストラクター|キッズマナーインストラクター
一般社団法人マナーOJTインストラクター協会所属。資格取得後、保育園やカルチャーセンターにて子どもたちにマナーを伝える活動を行っている。二児の母

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