学校が「みんな同じ」を強いる理由とは? 小学6年生の質問へ、先生が納得の回答!

「学校は社会性や協調性を身に付ける場所」と一般的には言われていますが、その中で個性を磨き、発揮していくにはどうしたらよいのでしょうか。
小学生からの「しつもん」に現役教師陣が答える企画『いつでも「先生、しつもんです!」』に寄せられた中から、今回は、小学6年生からの質問「なぜみんなと同じことをしないといけないのか」をピックアップ。先生の回答を、ぜひ保護者の皆さんも参考にしてみてくださいね。

【小学生からしつもん!】学校では、なぜみんな同じ事をやらなければならないのですか

【先生からの回答】「違い」を育てるための「同じ」をくれるのが学校だよ

学校でみんな同じ事をやることに不満があるんだね。よくわかります。そういうことは、個性がないように思えてしまうよね。

ところで、世の中には、全て枠組みがあります。

例えば、サッカーでも、定められたルールとフィールドの中で自由にプレーをします。自由というのは、枠組みの中にこそあります。ボールを蹴ってゴールに入れるという同じ事をそれぞれ工夫して行うわけです。その同じ事の中に感動的なスーパープレーがあります。

また、みんなと同じ事をしていても、すごい人は違います。みんなができる「当たり前」のことでも、徹底的にやる人は結果が全く違います。

学校でも同じで、みんなと同じ事をしているのに、全く違う結果を出す人もいます。個性とは、みんなと全く同じ事をしていても、異なる性質として滲み出てしまうもののことです。だから、みんなと同じ事をしていても、それぞれの個性で結果はどうしても違ってきます。

学校は、そういう枠組みを与えている場ともいえるのです。一見同じ事をさせているようで、結局育つものは違うという前提があります。

ただトリトンさんのように、当たり前を問い直す姿勢はとても大切です。それに気づいただけでも、みんなと同じ事をしている学校で、違った存在だといえますよ。

同じ事を「させられる」のではなく、自ら選択して未来を切り開いてね。

(千葉県公立小学校教諭・松尾英明先生)

『いつでも「先生、しつもんです!」』で質問を募集中!

今回取り上げた質問は、「Yahoo!きっず」と「みんなの教育技術」との共同企画『いつでも「先生、しつもんです!」』に実際に寄せられた小学生からのお悩みです。『いつでも「先生、しつもんです!」』は、学校生活の中でモヤモヤすること、疑問に思うことを「いつでも」気軽に質問できる場所として設置されました。

小学生の疑問を全国の先生がいっしょに考える『いつでも「先生、しつもんです!」』

投稿された小学生からの「しつもん」には、全国の先生が同じ目線で考えて回答します。匿名質問の形式のため、心の内を本音で相談することができます。

「しつもん」に対する回答は、随時公開中

ほかにも「先生が壁ドンみたいなことをしてくるのがイヤ」「体育のダンスで異性と手をつなぐのに抵抗してしまう」などお悩みの種類も多種多様。先生方の回答も随時公開中です。

子どもの疑問は答えるのが難しいものもありますよね。そんなときは、『いつでも「先生、しつもんです!」』をお子さんに教えてみてください。教育現場のプロである先生たちからの回答は、きっと頼りになるはずです。

『いつでも「先生、しつもんです!」』>>質問投稿はこちらから!

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構成/HugKum編集部
協力/みんなの教育技術編集部、Yahoo!きっず
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