子どもがよく食べる秘密は「ごま油」にあり!
2人の娘の母でもある、料理研究家・管理栄養士の沼津りえさんは、仕事に育児に大忙しだった頃、随分と「ごま油」に助けられたと言います。
「ごま油を使うとパパッと味付けできるので、私は調味料代わりによく使っていました。炊き立ての熱々ごはんにごま油をさっと和えて、塩を振る。もうそれだけで美味しくて、おかわりが止まりません。芳醇なごま油の香りって、胃袋をキュッと刺激しますよね。
我が家はここに刻んだハムやねぎ、炒り卵を混ぜ合わせて、通称『炒めないチャーハン』に。炒り卵も電子レンジで作るので、本当に何も炒めないんです(笑)。火を使わずにパパッと作れるので、お腹を空かせた子どもたちに大好評。何度も作っている私のお気に入りです」(以下「」内、沼津さん)
ほかにも、忙しくてだしをとる暇もない時は、豚肉をごま油でさっと炒めて、冷蔵庫にある野菜を加えておみそ汁にすると、コクと旨味がアップするそう。筆者も1才児の子育て真っ最中なので、このおみそ汁にさらにうどんを加えてみたところ、いつも以上にモリモリ食べて、「もっとちょーだい!」のリクエストが!(涙)。いまや、我が家の定番うどんになりました。
ごま油を加えるとコクと旨味が増すので、自然と塩分を減らすことができるため、塩分量が気になる子どもの食事作りにもぴったりですね。
さらにオリーブオイルが高騰している中、比較的安定した価格で手に入るごま油はありがたい存在。悪玉コレステロールを抑え、老化予防にも効果があるといわれ、健康的な油としても注目されています。
おかわりが止まらない「炒めないチャーハン」
「まったく炒めていませんが、不思議なことにひと口食べると、まさに“チャーハン”! ママ友たちに紹介したら、“もう炒めなくていい!”と言ってリピートしてくれて、この名前になりました」
【材料】(3〜4人分)
卵・・・2個
ロースハム・・・3枚
細ねぎ・・・3本
ごはん・・・2合分
ごま油・・・大さじ2
塩・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・小さじ2
粗挽き黒こしょう・・・適量
【作り方】
①耐熱容器に卵を割りほぐし、塩少々(分量外)を振る。ふんわりとラップをして、600Wの電子レンジで1分加熱し、一度取り出して混ぜる。さらに30秒加熱して炒り卵を作る。
②ロースハムは粗めのみじん切りに、細ねぎは小口切りにする。
③熱々のごはんにごま油、塩を混ぜ、(1)、(2)を入れてふんわりと混ぜる。仕上げにしょうゆを回しかけ、粗挽き黒こしょうを振ってひと混ぜする。
もっと美味しくするには?
ごま油でコーティングされたごはんは時間が経ってもパラパラのまま。冷めても美味しいので、おにぎりやお弁当にもおすすめです。
忙しいママたちにこそ、ごま油の魅力をもっと知ってもらいたい。そんな沼津さんの想いが詰まった“ごま油本”が好評発売中です。普段、家にある食材と調味料で手軽に作れて、いつもの家ごはんがグンと美味しくなるレシピが満載です。
【著書をチェック】
『ごま油さえあれば さっぱりもコク旨も、いつもの家ごはん98』
著/沼津りえ 1,650円(税込)小学館
料理研究家・管理栄養士の沼津りえさんによる“ごま油で「いつものごはん」をもっと楽に、もっと美味しく”するレシピ集。パパッと作れる小鉢、メインになる肉や魚のおかずからごはんや麺まで、全98レシピを掲載。
プロフィール

取材・文/岸綾香 写真は書籍より抜粋しました。