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学校に置ける『コロコロコミック』がコンセプト
長年、小学生向けのエンタテインメントを追求してきた『コロコロコミック』編集部から誕生したシリーズ『コロコロよみもノベル』。コンセプトは、「学校の図書館に置ける『コロコロコミック』」なんだとか!
第一弾は、2025年3月に最新作が公開された『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』、テレビアニメ化もされている『ゾゾゾゾンビーくん』、『コロコロコミック』での連載20年超えの大人気ギャグマンガ『ケシカスくん』の3冊。
そんな『コロコロよみもノベル』のレーベル立ち上げを担当した、小学館入社以来『コロコロコミック』一筋の編集担当でもある柴田 亮さんに、見どころなどを伺いました。
コロコロ生まれだからこその魅力とは?
柴田さん:よみものの楽しさ+小説(ノベル)の奥深さ+マンガの面白さ、これらを合わせ持つよみもので、新しい読書体験を届けたいという想いを込めて『コロコロよみもノベル』という名前を付けさせていただきました。
コロコロコミックで執筆いただいている作家さんたちは、小学生を楽しませるノウハウをたくさん持っています。そのクリエイティブをマンガ以外にも活かせないかと考え、レーベル創刊の構想へと至りました。

シリーズ創刊第一弾では、最新作がシリーズ45周年記念作品となる『映画ドラえもん』、緻密なイラストで遊び心満載の『ゾゾゾゾンビーくん』、『コロコロコミック』の中でも20年以上の人気を誇るギャグマンガ『ケシカスくん』をピックアップ。それそれの魅力について、実際によみもノベルを読んだ小学生の感想と共にご紹介していきたいと思います。

ファーストステップにおすすめ!文章に慣れていないお子さんには『ケシカスくん ぶんぐかいとうケシカスくん』
自称「文具界ナンバーワン」の消しゴムのケシカスが、文房具仲間たちとドタバタを繰り広げるギャグ漫画『ケシカスくん』。今回は、“ぶんぐかいとうケシカスくん”として怪盗に変身! 一体何を盗むつもりなのでしょうか。笑いと感動のストーリーが!
柴田さん:なるべく文字を少なくして、イラストで楽しめるよう工夫いただいています。漫画のようなカットを活かしながらも、絵本のように楽しめる作品かと思います。
子どもたちの感想
「絵本みたいな本だった」
「コロコロコミックの『ケシカスくん』も面白いから、マンガの方もおすすめだよ」
読み聞かせはしてきたけど、自分一人での読書はまだしたことがない、そんなお子さんには、文字ではなくイラストでストーリーが把握できる絵本仕立ての『ケシカスくん』がおすすめ。
ながめて!探して!読んで!遊んで!『ゾゾゾゾンビーくん 新種のゾンビが大増殖だゾ~!!』はゲーム好きにおすすめ
不死身の少年ゾンビと小学5年生のイサムたちが繰り広げる日常を描くギャグマンガ『ゾゾゾゾンビーくん』。よみもノベル『ゾゾゾゾンビーくん 新種のゾンビが大増殖だゾ~!!』では、新種のゾンビが登場! 読むだけでなく、ながめるだけでも楽しめ、意外な学びもある一冊。
柴田さん:緻密なイラストを中心に、「探せ」遊びや選択肢を選んで進むゲームブック的な展開もあります。遊びながら読んでいただき、楽しいと思ってもらえたらうれしいです。
子どもたちの感想
「ゾンビーくんがかわいかった」
「”探す”ゲームとかすごろくみたいなところも楽しい」
主人公を自分と重ねると、まるでロールプレイングゲームをしているかのように読み進められる『ゾゾゾゾンビーくん』。読書に苦手意識があって、なかなか本を手に取らないお子さんには、一緒にゲームを楽しむ感覚でためしてみてはいかがでしょうか。
児童読み物→ノベル(小説)の世界へ!『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』
『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』は、公開されたばかりの『映画ドラえもん』最新作をいち早く描きおろしストーリー&イラストで楽しめます。のび太やドラえもんなど、おなじみのキャラクターたちが絵の中の世界に入り込んで大冒険!?
柴田さん:今作映画の脚本を手掛けられた伊藤公志さんに文章・構成を担当いただきました。お子さんが集中して読み進められる限られたページ数の中に、映画の魅力をギュッと詰め込んでいただけたと思います。
子どもたちの感想
「小説みたいな本だったけど、漫画みたいに絵がたくさんあったから読めたよ。長いのは読むのが疲れるけど、これくらいは大丈夫」
「もう一回映画を観たいと思っていたけど、本でも読めるからよかった」
イラストのカットがわかりやすい構成で、程よいナレーション。児童書から小説の世界へのステップアップとして最適です。ノベライズ本でもない、漫画でもない絶妙な文字量とイラストで楽しく読み切ることができます。
すでに第二弾の発売も決定!
発売からすでに話題の『コロコロよみもノベル』。第二弾は、『100点‼︎100人兄弟100物語』と『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』の2作品で、2025年4月23日(水)に発売されます!
『100点‼︎100人兄弟100物語』は、コロコロコミック内での、よみもノベル新作よみきりグランプリにて、読者投票1位を獲得した作品です。コロコロコミックで掲載したエピソードだけでなく、この本限定の描きおろしエピソードも加えられています。読むだけでなく、ながめて探して遊べる作品。
『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』は『ケシカスくん』同様、コロコロコミックで20年以上人気の漫画。世の中に潜む危険を“でんぢゃらす”なじーさんがとんでもない方法で解決!? もしかするとお母さん、お父さん世代でも読んだことがある方もいるのではないでしょうか。

柴田さん:『100点‼︎100人兄弟100物語』は、100人兄弟が100人による兄弟ワザを連発するコメディ作品で、100体のキャラを描くイラストの数々は、迫力満点! クスッと笑えるシュールさもあり、また、100人兄弟が力を合わせて問題を解決する様子に爽やかな感動もあり、唯一無二の面白さがあります。

『コロコロコミック』で活躍いただいている作家さんたちは、小学生に向けに特化したマンガづくりのノウハウを持っています。
キャラクターを活かしたお話づくりと、小学生に身近なシチュエーションの中で、どういうモチベーションで小学生が動いているか、ここまで的確に小学生を捉えて、エンタテインメントとして落とし込むことができる作家さんの力は本当に素晴らしいものです。その能力を、マンガだけでなく”よみもの”として実現できればと思っております。
大人になると忘れてしまうような子どもの感覚を熟知している作家さんの作品ですので、きっとどれか1冊は、”おもしろい”と思ってくれると信じています。
読書に苦手意識がある子にこそ手にとってほしいレーベル
実際に読んでくれた子どもたちにも大好評の『コロコロよみもノベル』。子どもの興味を知り尽くした作家さんの作品だから、絶対的に面白い! また、読書に苦手意識があるお子さんでも、サクッと読み切ることができる文字量がうれしいですね。一冊を読み切ることができた読書経験は、”次が読みたい”という意欲にもつながっていきます。
また、『コロコロよみもノベル』の中でお気に入りの作品があったら、『コロコロコミック』の方もぜひチェックしてみてください。
これから次々と新刊が発売されていく『コロコロよみもノベル』。動画やゲームばかりで読書に興味のないお子さんでも、きっとハマってくれること間違いなし! ぜひ本屋さんで手に取ってみてはいかがでしょうか。
⬛︎コロコロよみもノベルの公式HPは>こちら
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撮影/黒石あみ(小学館)
取材・文/鬼石有紀
構成/HugKum編集部