ポケモンと工芸の真剣勝負「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」が愛知に上陸! 松坂屋美術館で6月15日まで

巡回展「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」が去る4月26日より名古屋会場にて開催されています。日本の工芸と世界中のファンから愛されるポケモンとの化学反応が間近でみられる展覧会。この記事では、展示の内容や会期中の展覧会会場でしか購入できないグッズについてもお伝えします。

日本巡回中の工芸×ポケモンの世界が愛知にやってきた!

2023年3月21日、国立工芸館(石川県)での開催から始まった「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」。アメリカのJAPAN HOUSE LOS ANGELESでの展示を経て日本に凱旋し、滋賀・静岡・東京を巡回した後、4月26日からは愛知に会場を移して、名古屋市の松坂屋美術館にて開催されています。

今回、子どもたちにうらやましがられながら筆者1人で内覧会にお伺いしてきましたので、展覧会の様子を詳しくお伝えします。愛知会場での開催は6月15日までの期間限定となっていますので、気になる方はお早めにお出かけくださいね。

お着物姿のピカチュウがお出迎え

©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

会場に入ると、伝統的な「工字繋ぎ」のお着物姿のピカチュウがお出迎え。かわいくて、大人も思わず手を振ってしまうほど。この後、退場していく姿も愛らしくて見送っていたら、しっぽはハート形でした。そう、ピカチュウの女の子はしっぽがハート型なのです。

今にも動き出しそうな迫力あるポケモンたち

吉田泰一郎≪シャワーズ≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

愛らしいお着物ピカチュウを見送ってすぐに目の前に現れたのは、イーブイの進化形であるシャワーズです。お着物ピカチュウのかわいらしい雰囲気とは打って変わり、こちらは今にも動き出しそうな迫力です。その横にはイーブイやイーブイの進化形ポケモンたちが並びます。

吉田泰一郎 画像左から≪ブースター≫≪サンダース≫≪イーブイ≫≪シャワーズ≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

今にも走りだしそうな迫力のある姿は、1体1体をまじまじと見つめたくなるほどの美しさです。会場にいた多くの方がじっくりと近づいて鑑賞していました。

圧倒的存在感のミュウツー

吉田泰一郎≪ミュウツー≫2024年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

展覧会のキービジュアルにも見られるミュウツーも、圧倒的な存在感を放っていました。

着物の柄の中に隠れるポケモンたち

城間栄市≪琉球紅型着物「島ツナギ」≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」では、着物や反物も多く展示されています。画像の着物もその1つ。色鮮やかな琉球紅型の着物をよく見ると、温暖な気候の島々からなるアローラ地方でみられるポケモンたちの姿が描かれています。

このほかにも、同じく城間栄市氏による琉球藍型の着物や、小宮康義氏の江戸小紋、水橋さおり氏の友禅訪問着など、着物の柄の中に隠れるポケモンを探しながらの鑑賞も楽しめます。

友禅帯の抽選販売も

友禅作家の水橋さおり氏の作品は、愛知開催に合わせて抽選販売も実施されています。

デンリュウやメガデンリュウが描かれた友禅帯は、前期・後期の2回に分けて抽選が行われるそうです。
気になる方はこちらのページをご覧ください。

ぜひ、森の中を通り抜けてみて!

須藤玲子≪ピカチュウの森≫2023年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

遠目からでも目をひく鮮やかな黄色。訪れたら、ぜひこのピカチュウの森のアーチを通り抜けてみてください。天井から垂れ下がる黄色のリボンは無数のピカチュウからなるニードルレース。光の陰影も美しく、何往復もしたくなる小道です。

ニードルレースのグッズもおすすめ

©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

≪ピカチュウの森≫で使用されているニードルレースを使用したグッズもおすすめです。トートバックなら普段使いにもぴったり! レースリボンのみでも購入できるので、お部屋に飾るのもいいですね。また、レースリボンを使用したピアスもあり、ピカチュウ好きにはたまらないラインナップとなっています。

素材の異なるさまざまな表情のポケモンたち

会場には、素材も製作方法も異なる作品が所狭しと並んでいますが、どれも表情豊かなポケモンたちがかたどられたり、描かれたりしています。

桝本佳子≪リザードン/信楽壷≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

信楽壷のリザードンは色合いがまさにリザードンといった感じで、とてもマッチしていました。

桑田卓郎≪カップ(ピカチュウ)≫2023-2024年≪ボウル(ピカチュウ)≫2023-2024年≪タイル(ピカチュウ)≫2024年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

ピカチュウの顔が描かれた金色のタイルの前に、きらびやかなゴールド、プラチナで彩られた大小さまざまなピカチュウのカップやボウルが並ぶさまも圧巻です!

ポケモンのタイプに合わせた文様も

手びねりによる作品には、美しく生き生きとした文様が描かれています。鮮やかな色合いのポケモンたちに近づいてよーく見てみると、それぞれのポケモンのタイプに合わせた文様になっていてびっくり!

植葉香澄≪唐草文サルノリ≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
植葉香澄≪水文メッソン≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
植葉香澄≪火炎文ヒバニー≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

子どもたちも大興奮間違いなしのポケモンたちは、それぞれ「くさタイプ」「みずタイプ」「ほのおタイプ」。彩られた文様も唐草・水・火炎と、ポケモンのタイプとマッチング。こうした細かなデザインも見どころの1つです。

愛知会場からの新作展示も

桂盛仁《ブローチ/ペンダント マギアナ》2025年 個人蔵 ©桂盛仁 撮影 佐々木良典
池田晃将《光晶亀甲飾箱》2025年 個人蔵 ©池田晃将 撮影 佐々木良典

愛知会場からの新作も加わり、見どころ満載となっています。

鑑賞後のお楽しみはグッズショップ

展覧会をじっくり鑑賞した後のお楽しみはグッズショップです。会場限定のグッズがたくさん並び、作品の鑑賞だけでなくお土産選びも楽しみ、という方も少なくないでしょう。

ポケモン×工芸展のピカチュウのぬいぐるみも!

©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

日本の伝統柄「工字繋ぎ」の着物を着せてもらったピカチュウのぬいぐるみも購入可能です。詳細は以下のとおり。

「ぬいぐるみ ポケモン×工芸展のピカチュウ」
価格:2,640円(税込み)
サイズ:22.3×16.0×10.5cm
お取扱店舗:松坂屋美術館ショップ・ポケモンセンターナゴヤ

※松坂屋美術館ショップでの購入には条件がございます。同ギャラリーのウェブサイトを事前に確認のうえ、ご来場ください。
※ポケモンセンターナゴヤでの購入には個数制限がございます。
※品切れの場合、再入荷は未定となる旨、ご了承ください。

また、作品に描かれたりかたどられたりしているポケモンたちのぬいぐるみも並んでいました。こちらもポケモンセンターでも取り扱いがあります。

ポケモン×工芸展 青柳総本家 ひとくちういろう

名古屋開催に合わせて「ポケモン×工芸展 青柳総本家 ひとくちういろう」が販売されています。

©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

シンボルマークの入ったオリジナル記念パッケージの箱の中にはしろ・くろ3個ずつ入っており、これまたシンボルマークのステッカーも封入されています。こちらの商品は、会場以外にも青柳総本家 大須本店など数か所で購入可能です。

お目当ての作品を飾れるポストカードはおすすめ!

©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

筆者も、とても気に入ったのにうまく写真が撮れなかった作品のポストカードを購入しました。須藤玲子氏の≪ピカチュウの森≫と、福田亨氏の≪飛昇≫の2点です。

ニードルレースのピカチュウのかわいさは言わずもがな。帰宅後すぐに子どもたちに見せました。

福田亨氏の≪飛昇≫は、伝統技法である組子の木に何色も使用されており、まさに、にじいろポケモンであるホウオウが飛んだ後にできるといわれる虹が連想されます。ひと目見て「うわぁ」と声が出たのですが自分ではうまく写真に収められず…。グッズコーナーで見つけてすぐに手に取りました。帰宅後、PC横に飾っています。

「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」開催概要

◆展覧会名
ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー
◆会期
2025年4月26日(土)〜6月15日(日)※会期中は無休
◆開館時間
10時~18時 ※入館は閉館30分前まで
◆会場
松坂屋美術館(松坂屋名古屋店 南館7階)
〒460-8430 名古屋市中区栄三丁目16番1号
TEL 050-1782-7000(大代表)
◆会場アクセス
地下鉄名城線矢場町駅 地下通路直結(5・6番出口)
地下鉄栄駅16番出口より南へ徒歩5分
◆当日券料金:一般 1,700円/高・大生 1,100円/小・中生 600円
※土日祝休日は時間指定制。(平日の日時指定はありません)
※未就学児は無料
※日時指定チケットは販売残数がある場合、当日会場窓口で販売)
※平日の当日チケットは会場窓口でも販売
※物販会場をご利用の場合も入館チケットが必要です
※各種入館優待・サービスについて日時指定日と平日で異なります。松坂屋美術館 HP でご確認ください。
※プレイガイドでご購入のチケットは松坂屋の契約駐車場サービスの対象外です。ご購入の際、各注意事項をご確認ください。 また、会場でデザイン券との交換はありません。

「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」の公式サイトはこちら

その他、チケットなど詳細はこちらからご確認ください。

ポケモンが工芸やアートに興味を持つきっかけに

今井完眞≪ゼニガメ≫2022年 個人蔵©2025 Pokémon. ©1995-2025 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

美術館での作品鑑賞というと難しそうに聞こえますよね。筆者も今回の内覧会にお邪魔するまでは小学生の子どもには難しいかな、と考えていました。しかし、いざ会場を訪れ、作品を鑑賞していると「うわぁ、これは子どもに見せてあげたいな」「会期中に連れてきたいな。」と何度も思い、ポケモンをきっかけにさまざまな工芸やアートに興味を持つきっかけになるかもしれないな、と強く感じました。

「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」愛知開催は6月15日までの期間限定。興味を持たれた方はぜひ、お子さんと一緒にお出かけしてみてください。ポケモン好きなお子さんならきっと楽しめますよ!

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