オクラの保存|実は生でも?!オクラの美味しい食べ方や下処理の時短術、冷蔵・冷凍保存のポイント

オクラの正しい保存方法とは?

オクラの別名、ご存じですか? 女性のしなやかな細い指をイメージして「レディーフィンガー」って呼ばれているんです。確かに、見た目にも華奢なオクラは、保存期間が短いのも特徴に。きちんとした保存ができていないと、すぐに黒ずんできてしまうので要注意です! ここでは、オクラの保存法についてご紹介します。

常温保存は向いていない

通常は、緑色のネットに入って店頭に並んでいるオクラ。通気性がよさそうだから、とついそのまま放置してしまいがちですが、常温はNGです。流通の間で雑菌が付着しやすく、傷みやすいというのも原因のひとつ。他には常温での保存は、室内の温度がどうしても一定に保てないため、劣化が早まる可能性があるからです。

冷凍しても栄養はそのまんま

繊細なオクラは、保存がなかなか難しいため冷凍してしまうとラク。冷凍すると栄養が落ちそうなイメージがありますが、その逆なんです。常温で置いておくよりも栄養素が逃げずに鮮度をよりキープ! 冷凍することで、微生物や酵素の活動を停止することができるので長期保存を可能にしてくれます。

オクラの保存期間の目安

正しく保存した場合の保存期間は、冷蔵は3~4日/冷凍では、約1か月が目安になります。

オクラの冷蔵・冷凍保存のポイント

あまり日持ちがしないため、保存するには3つの注意点があります。1つ目は、清潔さ。2つ目は、乾燥。3つ目は、冷気を防ぐことです。清潔にして扱うことは、どの保存法にも言えることですが、湿気と冷気は、冷蔵保存と冷凍保存の場合に、特に気をつけたいポイントになります。次に、それぞれの保存法を具体的に紹介していきます。

冷蔵で保存する場合

買ったまま冷蔵庫に入れていたのに、切り口やヘタの周りから黒くなりがち。南国生まれのオクラは、とてもデリケート。微妙な寒さや乾燥が大の苦手なんです。そのため、冷蔵庫で保存する時には、キッチンペーパーなどで包んで乾燥を防ぎ、さらに保存用の袋などに入れて冷気をシャットダウンしてあげるのが正しい保存法です。

オクラを冷凍で保存する場合

オクラの冷凍法には、ちょっとしたコツがあります! 詳しい冷凍保存法はこちらをチェックしてみてください。

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実は生でも?! オクラの美味しい食べ方

オクラを生で食べたことはありますか? オクラは加熱しないでも食べることができます(たまに、アレルギー反応が出る方もいるため、気になる方は少量から試す方が安全です)。
オクラは、かなり繊維が多い野菜ですよね。1本丸ごとは、なかなか食べにくい(笑)。生食では、小口切りに刻んでから食べることをおすすめします。

がくの取り方

がくの正しい外し方は、包丁で面取りするように削り取っていくのが正解。包丁の柄に近い部分を使うか、ペティナイフなどを使うと便利です。

オクラの茹で方

オクラは、茹で過ぎは禁物です。長く茹でると茶色く変色してしまい、ふにゃふにゃとした食感に。種の部分のプチプチ感も損なわれてしまいます。加熱時間は、だいたい1分程度を目安にしましょう。

また茹でる時は、先端の切り口部分を切り落とさないことが大切。切り口を最初に切ってしまうと、そこから湯が入り込んで水っぽくなります。切り口は、茹で上がってから切るように心がけましょう。

オクラを生で食べる時短ワザ!

オクラは、産毛が多いため生で食べる時は、板ずりが欠かせません。通常は、まな板の上にオクラをのせて塩をまぶして転がすのが一般的。それが面倒な方は、買ったままの緑のネットを活用しましょう。
まず、先端の紙部分を切り落とします。ボウルに塩水を入れてスタンバイ! あとは、ネットごとオクラをもみもみするだけです。ネットの摩擦で簡単に産毛が落ちます。ぜひ、試してみてくださいね♪

少量の塩をふって…
まな板の上で板ずりして産毛を落とします

 

塩水の中で、ネットごともむ方法も

 

オクラは食物繊維が豊富なことでも知られています。食べることで腸内環境を整えて、日々の体調管理にお役立てください。

撮影・文/川越光笑(たべごとライター・発酵食スペシャリスト)

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オクラを使ったおすすめレシピ

【1】長いもとオクラのトロトロみそ汁

すり下ろした長芋がトロトロで、口あたりがよくて飲みやすい味噌汁。オクラをアクセントに。

◆材料

(大人2人+子ども2人分)
長いも 150g
オクラ 5本
だし汁 3カップ
みそ 大さじ2と1/2
白すりごま 大さじ1/2

◆作り方

【1】長いもは皮をむいてすりおろし、オクラは小口切りにする。
【2】鍋にだし汁を入れて火にかけ、沸騰したらオクラを加えて1分ほど煮る。弱火にしてみそを溶き入れ、長いもを加え、再び煮立ったらすりごまをふる。

教えてくれたのは


コウケンテツさん

料理研究家である母・李映林さんのアシスタント後、独立。韓国料理を中心に、素材の味を生かしたヘルシーなメニューが人気。一男一女の父。

『ベビーブック』2013年8月号

【2】豚肉のオクラ巻き

ただ切るだけでも星形のオクラは、お弁当の強い味方に。肉巻きにしてオクラの星形を強調して。

◆材料

(大人1人分+子ども1人分)
豚しゃぶしゃぶ用肉 100g
オクラ 4本
小麦粉 適量
サラダ油 小さじ1/2

【A】
しょうゆ 小さじ1強
みりん 小さじ1強
砂糖 小さじ1/2

◆作り方

【1】オクラはゆでて、ヘタを除く。
【2】豚肉に小麦粉をふり、【1】を端にのせてクルクル巻く。巻き終わりをしっかりと押さえ、全体に小麦粉をふる(薄い肉や短い肉は2枚重ねても)。
【3】フライパンにサラダ油を熱し、【2】の巻き終わりを下にして焼き、ふたをして、途中転がしながら火を通す。
【4】【3】のフライパンの余分な脂を拭き取り、【A】を加えて煮からめる。食べやすい大きさに切る。

教えてくれたのは


阪下千恵さん

栄養士。おいしくて、栄養バランスのいいレシピが人気。二人の女の子のママ。

『ベビーブック』2014年5月号

【3】肉みそとオクラのぶっかけそうめん

シンプルなそうめんを、ねぎやしょうがを加えた肉みそでボリュームアップ! ちょっと食欲がない時のスタミナ補給にもおすすめです。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
そうめん(乾) 300g
豚ひき肉 200g
長ねぎ 10cm
オクラ 6~8本
コーン 1/4カップ

【A】
みそ・酒 各大さじ1と1/2
しょうゆ・砂糖 各大さじ1/2
水 1/2カップ
しょうがのすりおろし 小さじ1
ごま油 小さじ1

片栗粉 小さじ1弱
水 大さじ1

麺つゆ(ストレート) 2~2と1/2?カップ

◆作り方

【1】長ねぎはみじん切りにする。フッ素樹脂加工のフライパンに豚ひき肉とともに入れて中火で炒め、脂が出てきたらペーパータオルで吸い取り、【A】を加 えて炒め合わせ、混ぜ合わせた【B】を加えてとろみをつける。
【2】オクラは塩少々(分量外)をふって 板ずりし、塩とウブ毛を洗い流す。
【3】沸騰した湯で【2】を1~2分ゆでて水 にとり、続いてそうめんを表示時間ど おりにゆでて冷水で冷やす。オクラは 縦半分にしてから5mm幅に切る。
【4】器に【3】と【1】を盛り、コーンを散らし、麺つゆをかける。

教えてくれたのは


阪下千恵さん

料理研究家、栄養士。家族のために作り続けてきたおいしくて、栄養バラ ンスのいいレシピが人 気。二人の女の子のママ。

『ベビーブック』2016年8月号

【4】かにかまぼこ、オクラ、えのきのふりかけパスタ

かにかまやふりかけ、デイリーな食材もパスタとの相性抜群!シンプル和風味が食べやすい。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
パスタ(カッペリーニ) 300g
かにかまぼこ 8本
オクラ 1パック(10本)
えのきだけ 1/3パック

【A】
水 3カップ
オリーブ油 大さじ1
塩 小さじ1/2

ふりかけ 大さじ3
バター 大さじ3

◆作り方

【1】パスタは半分に折り、よく洗って表面の小麦粉を洗い流す。かにかまは長さを半分に切り、粗くほぐす。オクラはヘタを切り落とし、小口切りにする。えのきは長さを半分に切って、手で粗くほぐす。
【2】鍋(またはフライパン)に【A】を入れて混ぜ、パスタを加えてふたをし、中火にかける。ときどき混ぜ、パスタの表示時間どおりに蒸し煮にする。
【3】ふたを取り、かにかま、オクラ、えのきを加えて1~2分煮る。水分が深さ1cmほどになり、パ スタが好みの硬さになったら火を止める。ふりかけとバターを加えて手早く混ぜる。

教えてくれたのは


村田裕子さん

管理栄養士・料理研究家。イタリア他、ヨー ロッパ各地で家庭料理を学ぶ。管理栄養士の資格を生かした健康指導も行う。ヘルシーで、簡単で、センスのいいレシピが人気。

『ベビーブック』2017年8月号

【5】夏野菜のロースト

素材のおいしさを味わうには、シンプルにローストするのが一番。旬の旨みがギュッと詰まった野菜は、食事やおやつ、大人も子供も、食べる手が止まらなくなりますよ。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
枝豆 100g
オクラ 4本
しし唐 6本
とうもろこし 1/2本
かぼちゃ 1/6カット
いんげん 3本
パプリカ 1/2個
にんにく 1個
オリーブオイル 大さじ3
塩 少々

◆作り方

【1】(下準備)枝豆、オクラ、しし唐はそのままよく洗う。とうもろこし輪切りに。かぼちゃは1cm幅に、いんげんは3等分、パプリカは6等分に切る。にんにくは頭を1cm切り落とす。
【2】【1】にオリーブオイル、塩少々をふり、焼く。
オーブン:予熱後、200度で 20~30分。
フライパン:両面を中火~弱中火で 5~10分焼き色がつくまで(あまり触らないのがポイント。フタはしなくてOK)。
オーブントースター:900Wの場合、予熱後、アルミホイルを敷き、約5~15分。
※時間は目安。材料の大きさや調理器具によって、様子を見ながら加減してください。

教えてくれたのは


小山有希さん

料理研究家。元日本料理屋の両親、蕎麦屋の祖父母、元和菓子屋経営の義祖父母を持つ、食業界のサラブレッド。おいしく食べて健康に近づける「医食同源」をモットーとしたレシピに定評がある。1男1女の母。

『めばえ』2016年7月号

【6】オクラのパコダ

スパイスを混ぜた衣をつけて揚げるインド風天ぷら。スパイス香る衣の中に、ほんのりきなこの香りも。

◆材料

(大人2人+子ども1人分)
オクラ 10本

【A】
きなこ 大さじ3
薄力粉 大さじ3
クミンパウダー※ 小さじ1/2
コリアンダーパウダー※ 小さじ1/2
塩 小さじ1/4
しょう油、しょうがのしぼり汁 各少々
冷水 大さじ5

揚げ油 適宜
※クミンパウダー、コリアンダーパウダーのかわりにカレー粉小さじ1/2でも可。

◆作り方

【1】オクラはへたの部分を切り落とす。
【2】ボウルに【A】を順に入れて混ぜ合わせる。
【3】【1】に【2】の衣をつけ、180度の油で揚げる。衣がおいしそうに色づいたらOK。

教えてくれたのは


カノウユミコさん

野菜料理研究家。鳥取県の専業農家に生まれ、生来の野菜好き。高校時代から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理・精進料理を研究。現在は鳥取に住み、自ら野菜を自然栽培。東京でも毎月、野菜料理教室を開催している。

『めばえ』2017年7月号

【7】オクラとにんじんの肉巻き

カラフルな野菜が食卓に映え、おもてなし料理にもぴったり! ごはんと相性抜群の甘辛味なので、野菜が苦手なお子さんにもおすすめです。

◆材料

(12本分)
オクラ 12本
にんじん 大1本
豚薄切り肉 12枚
塩・こしょう・小麦粉 各適量

【A】
しょうゆ 小さじ2
酒・みりん 各大さじ3

サラダ油 適量

◆作り方

【1】にんじんは棒状に切り、オクラは塩をふって板ずりし、ともに下ゆでする。
【2】豚肉に塩、こしょうをふって広げ、オクラのまわりににんじんがくるように置いて端から巻き、塩、こしょう、小麦粉をまぶす。
【3】フライパンにサラダ油を熱して、【2】を転がしながら焼き、【A】を加えて照り焼きにする。小さく切る。

教えてくれたのは


ほりえさちこさん

栄養士、フードコーディネータ ー、飾り巻き寿司インストラクター1級。男の子のママ。育児経験を生かした簡単で栄養バランスのとれた料理や、かわいいお弁当レシピが人気。

『ベビーブック』2011年10月号

【8】納豆オクラうどん

納豆&おくらのダブルネバネバがうどんによくからむ。整腸作用もある食材でママのダイエットにも!

◆材料

(大人2人+子ども2人分)
うどん 3玉(600g)
ひき割り納豆 2と1/2パック
長ねぎ 2/3本
万能ねぎ 6本
オクラ 7本

【A】
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ4
ごま油 大さじ1と1/2

◆作り方

【1】長ねぎはみじん切り、万能ねぎは小口切りにする。オクラはゆでて小口切りにする。
【2】納豆、添付のたれ、【1】、【A】をよく混ぜ合わせる。
【3】うどんをゆでて、冷水にとり、水けをきる。【2】で和える。

教えてくれたのは


尾田衣子さん

「ル・コルドン・ブルー」やイタリアにて料理を学び、OLから料理研究家に転身。現在、「料理教室 Assiette de KINU」を 主 宰。男の子のママでもある。

『ベビーブック』2012年6月号

【9】いろいろなもので巻く!ちくわとオクラの卵巻き

おくら、ちくわ、たまごと3重の具で巻いた華やかなおかずはお弁当や大人のおつまみにも。

◆材料

(2本分)
卵 2個
めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ1
ちくわ 2本
オクラ 2本
サラダ油 少々

◆作り方

【1】ちくわの穴にオクラを詰める。
【2】卵とめんつゆを合わせて溶き、サラダ油を熱した卵焼き用のフライパンに半量を流し入れる。【1】を1本のせて端から巻きながら焼く。同様にもう1本作る。粗熱がとれたら切り分ける。

教えてくれたのは


ほりえ さちこさん

栄養士、フードコーディネ ーター、飾り巻き寿司インストラクター1級。男の子のママ。育児経験を生かした簡単で栄養バランスのとれた料理や、かわいいお弁当レシピが人気。

『ベビーブック』2012年7月号

【10】キーマカレー

豆腐が入ったキーマカレーは口当たり柔らかな仕上がりに。ケチャップを加えて甘みとコクをプラスして!

◆材料

(大人2人+子ども2人分)
木綿豆腐 1丁(300g)
合びき肉 100g
玉ねぎ 1/4個
ミニトマト 8個
しょうが(みじん切り) 小さじ1/2
サラダ油 大さじ1
カレールウ(甘口) 1かけ(20g)

【A】
トマトケチャップ 大さじ2
しょうゆ 小さじ1

コーン 大さじ3
オクラ 3本
ご飯 適量

◆作り方

【1】豆腐は6等分し、1かけずつキッチンペーパーに包み、両手で軽くはさんで押さえ、水けを絞る。玉ねぎは粗みじん切りにし、ミニトマトは4等分する。
【2】フライパンにサラダ油を中火で熱し、しょうがを炒めて香りが出てきたら合びき肉、玉ねぎを加えて3分炒め、豆腐を加えてひと混ぜする。
【3】火を止め、刻んだルウを入れて溶けたら【A】を加え、再び中火で混ぜながらミニトマトを加えて3分煮る。
【4】器にご飯と【3】を盛り、コーンを散らし、ゆでたオクラをのせる。

教えてくれたのは


青木 恭子さん

小田真規子主宰のスタジオナッツ所属。2つの保育園に7年間栄養士として勤務。0歳児の離乳食~5歳児の給食とおやつ作りを担当。現在は、雑誌から商品パッケージ、WEBなどで活躍。
『ベビーブック』2012年8月号

 

構成/HugKum編集部

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