野菜が美味しい夏が来ました!台風はもちろん、ゲリラ豪雨など、ここ数年日本の夏は不安定な天候が多くなってきています。大雨の中、スーパーに行きたくないな・・・と思うことも多いはず。また、野菜の値段高騰で、買った野菜を余らせることなくうまく使い切りたいもの。そんなときに、野菜が長持ちする保存法を知っておくと便利です!旬の夏野菜を上手に保存させるコツを、料理研究家の島本美由紀さんの著書からピックアップします。
きゅうりの長持ち保存法
みずみずしくシャキッとした食感のキュウリは90%以上が水分で栄養価は高くありませんが、比較的カリウムが豊富です。
カリウムは余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあるので、むくみの改善にも◎
キュウリを長持ちさせるコツ
キッチンペーパーで1本ずつ包みポリ袋に入れて、立たせて野菜室で保存します。その際、ヘタは上にするのがポイント。
こうすることで、約10~14日間、みずみずしさをキープさせることができ、生野菜として食べられます。もちろん、冷凍してもOK。
薄切りや乱切りなど使いやすい大きさに切り、冷凍用保存袋に入れ、空気をできる限り抜いて封をしてください。約1か月もちます。
使う時は自然解凍して軽く水気を絞り、ポテトサラダや、酢の物などにして。
ゴーヤの長持ち保存法
夏にお庭やベランダでゴーヤカーテンにして育てている人も多いのでは。ゴーヤカーテンでたくさん実がなったものの、毎日ゴーヤ料理となってしまい、家族から大不評を買い翌年からやめた話を時々聞きます・・・。
そんなゴーヤですが、βーカロテンやビタミン類、ミネラルがたっぷり。特にビタミンCが多く、果実よりワタに多く含まれているので、ワタも一緒に食べることをおすすめします。また血糖値を下げたり、消化吸収力を高めたりするともいわれています。ゴーヤ1本をまるっと使い切る料理ならいいのですが、レシピに「1/2本」と書いてあると、さて残りはどうしたものか?とりあえずラップで包んで冷蔵庫にIN・・・していた人、こうすればもっと長持ちします!
ゴーヤを長持ちさせるコツ
縦半分に切って、ワタと種をスプーンで取り除きます。切り口にキッチンペーパーを覆いかぶせ、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。野菜室に置くときは、切り口を下にするのがポイント。こうすることで、約7日保存可能になります。
冷凍庫で保存する場合は、薄切りにして冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。これで約1か月もちます。凍ったまま炒め物やマリネに、また自然解凍して水けを絞り、おひたしなどにしてもいいでしょう。苦みが気になるなら、塩もみして水洗いしてから冷凍を。
野菜は冷蔵庫、あるいは野菜室に保存しておけば数日間はもつだろうと思いがちですが、注意が必要な野菜ももある、と島本さん。今が旬なその野菜とはいったい・・・?
冷蔵庫に入れっぱなしNG! 保存法に注意して欲しい旬野菜とは
この時期の、旬が短い野菜、それは・・・とうもろこしと枝豆です。
とうもろこし、枝豆は収穫後すぐに鮮度や味が落ちてくので、買ったその日か翌日には食べ切るつもりで。もし買ってもすぐに食べない場合は、冷蔵保存ではなく冷凍保存しましょう。
とうもろこしの冷凍保存方法
包葉がついたまま、あるいは、包葉を剥き生のまま1本ずつラップに包み冷凍用保存袋に入れて冷凍。食べるときはラップに包んだまま電子レンジで加熱します。茹でて粒をそぎ落とし、保存容器に入れて冷凍しても◎。
枝豆の冷凍保存法
水洗いして、水けを拭いてから冷凍用保存袋にいれて生のまま冷凍。食べるときは凍ったまま塩ゆですればOKです。
どちらも冷凍で約1か月、もちます。
冷蔵庫(野菜室)で長持ちする方法は知っておくと本当に便利。海外はもちろん、今年はあまり旅行にも行けない夏となりそうですが、少しでもお家時間を楽しく、美味しいものを食べて過ごせますように。
毎日買い物に行けないときも、多く野菜を買ってしまったときも、これを知っていれば野菜をムダにすることはありません! 野菜を腐らせない冷蔵・冷凍技はもちろん、旬と栄養も網羅。各野菜、余すことなく食べきるレシピがついた便利な1冊。
記事監修
島本 美由紀
実用的で手軽に作れる料理レシピ考案はもちろん、エコの観点から食品保存、冷蔵庫収納のアイデアも提案。TVや雑誌などのメディア、講演会を中心に活躍中。http://shimamotomiyuki.com
文・構成/小学館 出版局 生活編集室