【はらぺこあおむし】作者エリック・カールの展覧会が開催中! 原画や初版本の展示、限定オリジナルグッズの販売も《イベントレポート》

東京都現代美術館にて2026年7月26日(日)まで開催中の「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」。絵本『はらぺこあおむし』の原画や、作者エリック・カールが絵本作家になるまでの軌跡、さまざまな手法で作られた作品の数々が並びます。フォトスポットやオリジナルグッズの販売もあり、子どもも大人も夢中になれる展覧会です。実際にHugKumライターがメディアのお披露目会に参加してきたので、その様子をレポートします。

東京都現代美術館「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」に行ってきました

「東京都現代美術館」の外観
「東京都現代美術館」の外観

東京・江東区にある「東京都現代美術館」。現代美術専門の公立美術館で、現代美術のコレクション展示や企画展が楽しめるスポットです。

今回は、2026年7月26日(日)まで開催中の「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」を体験してきました。

2026年7月26日(日)まで開催中!「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」
2026年7月26日(日)まで開催中!「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」

『はらぺこあおむし』は、アメリカ合衆国の絵本作家エリック・カールが1969年に出版した幼児向け絵本です。日本でも多くの子どもたちに親しまれており、保護者のみなさんの中にも「子どもが小さいときに読み聞かせしてあげた」「児童館で読んだことがある」といった方も多いのではないでしょうか。

『はらぺこあおむし』の日本出版50周年を記念した本展覧会。絵本の貴重な原画をはじめ、エリック・カールの画家としての軌跡をたどるような展示を見ることができます。

貴重な原画や初版本も! 展覧会の見どころをチェック

「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」入口
「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」入口

筆やペンではなく、色を塗った紙を切り貼りする独自のコラージュで生み出された『はらぺこあおむし』。その豊かな色彩が、絵本の魅力のひとつです。

展覧会の入り口も、パッと気分が華やぐようなイエローを基調としたカラーでお出迎え。これからどんな世界が広がるのか、自然と期待が高まります。

『はらぺこあおむし』1987年版 表紙、エリック・カール絵本美術館、1987年
『はらぺこあおむし』1987年版 表紙、エリック・カール絵本美術館、1987年

展覧会は、全4章で構成されています。第1章「はらぺこあおむしの誕生」では、まずは『はらぺこあおむし』の原画の展示から始まります。

「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年
「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年

カラフルに描かれた食べものの原画など、自然と引き込まれる絵本の世界。

『はらぺこあおむし』は既存の紙は使わずに、エリック・カールが自作した多様な色・模様の紙を「パレット」としてストックし、制作時に最適な紙を選び出して構成するコラージュの手法が取られたそうです。原画ではそれぞれの紙の質感や、細部の色味など、じっくりと間近で見て楽しむことができます。

周年や販促用のポスターを展示! 貴重な初版本も必見

「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年
「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年

25周年、50周年など、節目の年に描かれた特別なポスターデザインの展示も。絵画を楽しむはらぺこあおむしなど、その姿もユニークです。思わず立ち止まって見入ってしまうような、遊び心あふれる展示が続きます。

『はらぺこあおむし』日本語版初版本、偕成社刊、1976年
『はらぺこあおむし』日本語版初版本、偕成社刊、1976年

貴重な初版本も展示されていました。日本語版の初版本だけでなく、海外版の初版本もあり、それぞれの違いを観察できます。

70以上の言語に翻訳された各国版の『はらぺこあおむし』
70以上の言語に翻訳された各国版の『はらぺこあおむし』

なんと『はらぺこあおむし』は、70以上の言語に翻訳されているんです。展覧会では、各国の『はらぺこあおむし』の展示もありました。それぞれほんの少しずつ、表紙のデザインが違う点にも注目です。

ダミーブック『みみずのウィリーのいっしゅうかん』、エリック・カール絵本美術館、1969年
ダミーブック『みみずのウィリーのいっしゅうかん』、エリック・カール絵本美術館、1969年

また今回の展覧会の見どころのひとつに「ダミーブック」の展示があります。物語の流れや構成を練るときに、絵コンテのような役割を担うもので、エリック・カールの創作のプロセスをたどることができる貴重な展示です。

『はらぺこあおむし』の原案となったダミーブック『みみずのウィリーのいっしゅうかん』(複製)では、みどりいろの「みみず」を主役としたストーリーが展開。全ページを手に取って見ることができるので、『はらぺこあおむし』との違いを見つけてみてください。

販促用ポスター「はらぺこ いそがしい だんまり さびしがりやの ぶきような」、エリック・カール絵本美術館、制作年不詳
販促用ポスター「はらぺこ いそがしい だんまり さびしがりやの ぶきような」、エリック・カール絵本美術館、制作年不詳

実は『はらぺこあおむし』は、5つの絵本のシリーズのひとつ。『はらぺこあおむし』のほか、『くもさんおへんじどうしたの』『だんまり こおろぎ』『さびしがりやのほたる』『パッチン!とんで コメツキくん』の4冊が展開されています。

今回それぞれ原画やアートブックが展示されており、『はらぺこあおむし』と同様、その制作プロセスを振り返ることができます。それぞれの絵本に仕掛けられた楽しいギミックにも注目です。

エリック・カールの人生をたどる展示

『いちばんのなかよしさん』、エリック・カール絵本美術館、2013年
『いちばんのなかよしさん』、エリック・カール絵本美術館、2013年

第2章「思い出を絵本に」では、エリック・カールが絵本作家になるまでの人生をさかのぼります。出版年順ではなく、作家としての歩みがたどれるような構成になっているのも特徴です。

はじめは、幼い仲良しの男女が離ればなれになり、再会・結婚にいたるまでの物語である『いちばんのなかよしさん』を展示。幼少期にアメリカからドイツへと移住せざるを得なかった、作家自身の体験に根差すエピソードが描かれています。

エリック・カールがどういった人生を送った人物なのか、そういったバックグラウンドを、ぜひ絵本を通して深く知り、より世界観を楽しんでほしいとのこと。

「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年
「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年

ドイツのシュトゥトゥガルト州立芸術アカデミーに在席していたエリック・カールが、グラフィックデザインを学んでいた様子を示すような展示も。人物画や風景画など、さまざまなデザインに意欲的に挑戦していたことがわかります。

エリック・カールの作風の特徴でもあるコラージュの技法も、このころに色と形を構成する訓練として繰り返し、体得したものなのだとか。

『10まで数えられるかな?』初版本、ホルト・ラインハート・アンド・ウィンストン刊、1964年
『10まで数えられるかな?』初版本、ホルト・ラインハート・アンド・ウィンストン刊、1964年

その後、演劇や展覧会のポスターをデザインする仕事、絵本の挿絵などを担当するようになったエリック・カール。展覧会では、児童書や絵本のイラストを担当するようになった初期の本の展示もありました。当時からすでにカラフルな色使いが特徴的で、エリック・カールらしさを感じられる一冊でした。

幻想的なブルーの世界が広がるフォトスポットも

『パパ、お月さま取って!』の原画が並べられたフォトスポット
『パパ、お月さま取って!』の原画が並べられたフォトスポット

第2章の終盤エリアには、美しい青を基調としたフォトスポットを展開しています。

窓の外に見えた月と遊びたがる娘モニカのために長いはしごを立てて月まで登り始めるパパの物語『パパ、お月さま取って!』。その原画が並べられたスペースでは、絵本のワンシーンに入り込んだような写真が撮れるのも魅力です。

メディアイベントでははらぺこあおむしがフォトスポットに登場
メディアイベントでははらぺこあおむしがフォトスポットに登場

イベントでははらぺこあおむしがフォトスポットに登場。小さなお子さんとのふれあいや写真撮影を楽しんでいました。あおむしの後ろの壁面には、お月さまを取りに行くパパの姿が…!

エリック・カールと日本とのつながりを知る

『キャッチボールしよう!』偕成社刊、1983年(原語版は1982年刊行)
『キャッチボールしよう!』偕成社刊、1983年(原語版は1982年刊行)

第3章「遊べる本、読めるおもちゃ」では、穴の開いたページ、異なるページ形状など、子どもが絵本と「遊ぶ」ためのインタラクティブな仕掛けが施された絵本を紹介しています。

『巨人(ジャイアント)にきをつけろ!』偕成社刊、1982年(原語版は1978年刊行)
『巨人(ジャイアント)にきをつけろ!』偕成社刊、1982年(原語版は1978年刊行)

エリック・カールの世界観抜群の絵本が盛りだくさん。『はらぺこあおむし』と同様に、子どもが思わず遊びたくなるような絵本が並びます。ぜひワクワクする気持ちを間近で感じてみてください。

「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年
「エリック・カール展」展示風景、東京都現代美術館、2026年

第4章「エリック・カールのアトリエ」では、日本との関わりが紹介されています。東日本大地震で被災した子どもたちに寄付するためのチャリティーオークション用に制作された原画や、来日したときに作った作品など、多くの作品が並びます。

エリック・カールさんのアトリエの様子を再現
エリック・カールのアトリエの様子を再現

エリック・カールのアトリエの様子を再現した展示も。制作するときに使われていたスモックや靴など、エリック・カールをより近くに感じられるような展示はつい見入ってしまいます。

エリック・カールさんの制作風景
エリック・カールの制作風景

使用していた画材や薄紙も再現されており、こういった一枚一枚の紙から『はらぺこあおむし』などの絵本が生まれたのかと想像させてくれるような空間でした。

お土産に! 大人も子どももほしくなる魅力的なオリジナルグッズがたくさん

展覧会物販コーナー
展覧会物販コーナー

展覧会の物販コーナーでは、『はらぺこあおむし』を始めとするエリック・カールの作品にちなんだ、オリジナルグッズを購入することができます。

「フレームをもったあおむし」2,970円
「フレームをもったあおむし」2,970円(税込み)

思わずひとつ手に取りたくなるのが「フレームをもったあおむし」のぬいぐるみ。手のひらサイズのあおむしで、フレームにはお好きな写真などを入れることができます。エリック・カール展会場限定での商品で、記念に持ち帰りたくなるかわいさです。

「フェイラー×エリック・カール展オリジナルデザインハンカチ」各3,300円
「フェイラー×エリック・カール展オリジナルデザインハンカチ」各3,300円(税込み)

ドイツ伝統工芸織物シュニール織のブランド「FEILER(フェイラー)」のオリジナルデザインのハンカチも登場。シュニール織の「シュニール」とは、なんとフランス語で「いもむし」のこと。まさにぴったりのオリジナルグッズですよね。こちらはひとり各色1点までの購入制限があります。

お子さん向けのアイテムもずらり
子ども向けのアイテムもずらり

バスタオルやスタイ、ハンカチ、ソックスなど、小さなお子さん向けのアイテムもずらり。タオルはもちろん大人が使ってもいいですね。子ども関連ブランド「ファミリア」とコラボレーションしたオリジナルデザインTシャツや、トートバッグもありました。

「HENRI CHARPENTIER×エリック・カール展 オリジナルパッケージ プティ・ガトー・アソルティ」1,296円
「HENRI CHARPENTIER×エリック・カール展 オリジナルパッケージ プティ・ガトー・アソルティ」1,296円(税込み)

洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ」とエリック・カール展のコラボレーション商品も。本展でしか手に入らない特別パッケージに注目です。

『はらぺこあおむし』を読んだことのある人ならおなじみの、たっぷり食べたあおむしのごちそう。おいしいからってお菓子を食べすぎて、お腹が痛くならないようにしてくださいね。

絵本のコーナーも
絵本のコーナーも

展覧会の順路の最後には今回紹介されていた『はらぺこあおむし』や『パパ、お月さまとって!』などの絵本を楽しめるコーナーもありました。展覧会の余韻に浸りながら、立ち寄るのもおすすめです。

大型の絵本も手に取って楽しめます
大型の絵本も手に取って楽しめます

エリック・カール展を楽しんだ後に見る『はらぺこあおむし』の絵本は、今までとはまた少し違った見方ができるかもしれません。ぜひ楽しんでみてくださいね。

大充実の「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」。展示室内は通路もゆったりとした空間で、ベビーカーを押しての鑑賞も可能です。もちろんベビーカー置き場も完備されているので、もし混雑しているときや、お子さんがひとりで歩きたいときには預けて鑑賞するのもいいですね。

また今回は東京展をご紹介しましたが、今後は2026年10月23日(金)~12月20日(日)に「福岡県立美術館」、2027年3月20日(土)~5月9日(日)には「あべのハルカス美術館」にて開催予定です。お近くで開催される際は、ぜひ足を運んでみてください。

※今回特別な許可を得て撮影をしています。通常時は3Fのフォトスポットと1Fのみ写真撮影可。詳細は展覧会公式サイトや会場内の案内をご確認ください。
※グッズは会期途中から一部売り切れる可能性があります。また会期途中から新しい商品が追加される可能性もあります。最新の情報は展覧会公式サイトのグッズページをご確認ください。
※グッズの在庫には限りがあります。一部商品は購入個数制限を設けることがあります。

開催概要

『エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし』
会期:2026年4月25日(土)〜7月26日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室1、3F
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
電話番号:03-5245-4111
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜、5月7日、7月21日(ただし、5月4日と7月20日は開館)
料金:一般 2300円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1600円 / 中高生 1000円 / 小学生以下・身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方2名までは無料

公式サイトは>>こちら

Eric Carle:Art,Books,and the Caterpillar is organized by The Eric Carle Museum of Picture Book Art,Amherst,Massachusetts,United

取材・文/伊東ししゃも

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