「自分でやりたかったことを教えて」 がOK!
子どもが自分の気持ちを表現しやすいように、問いかけてあげて
決めつけるような言葉を投げかけるのではなく、子どもが自分の気持ちを表現できるような声かけをしましょう。子どもが何を求めているのか、質問する形で聞いてみると、「自分でやってみたい」「ここの部分は手伝ってほしい」など、相手とのコミュニケーションを通じて、自分の気持ちを表現する練習にもなります。自分の考えや気持ちを表現できる子に育てるには、まわりの大人が、そのチャンスを与える必要があるのです。
以前園で、こんなことがありました。帰りの玄関でのこと。ママが先回りをして女の子に靴をはかせようとしたところ、「ダメ!」といってぐずり始めました。ママは、「自分で靴をはきたいと思ったのね、ごめんなさい」と受けとめました。するとその子は靴を1回靴箱に戻し、再度そこから靴を取り出し「ママ、はかせて」といいました。その子は自分で靴を、下駄箱から出したかったのです。子どもは大人の「ごめんなさい」を、いつでも受けとめてくれる存在。ママも子どもも、一緒にゆらぎながら、成長していけば大丈夫。
記事監修
乳幼児教育保育実践研究家、非営利団体コドモノミカタ代表理事。東京家政大学短期大学部保育科を卒業。東京家政大学ナースリールーム主任、東京家政大学・同短期大学部非常勤講師を42 年務める。著書に「保育でつむぐ 子どもと親のいい関係」(小学館)など。
『イライラをぶつけない ママの口グセ言い換えBOOK』edu 別冊ふろく
イラスト/高部むしゅこ 取材・文/井尾淳子、齋藤美和 編集/井尾淳子 再構成/HugKum編集部