アウトドアで非認知能力がぐんぐん育つ!脳科学者が解説する「アウトドア育脳」のすすめ

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自分自身の力で人生を豊かに切り開いていけるよう、誰もがわが子に「賢く」、そして「思いやりのある」子に育ってほしいと願うもの。子どもの「脳」と「心」を育てるベストな方法を、ご自身もアウトドアを子育てに取り入れた脳科学者、瀧靖之先生に伺いました。

脳科学者に聞いた!アウトドアを子育てに取り入れるメリットは?

6・7歳は脳の発達のゴールデンタイム

小1くらいの子どもの脳は、発達の黄金期にあります。脳の運動野は3~11歳に発達していくので、運動能力の発達の真っただ中ですし、言語野も発達しはじめ、コミュニケーション能力の基礎がつくられ始めます。一生の財産となる「脳力」が育つ、大事な時期にあると言えるのです。そんな大事な時期の脳の発達を促すためには、次の3つの要素が重要になってきます。

脳の発達のキーワードは「運動」「好奇心」「コミュニケーション」

1「運動」

体のいろいろな部位を使い、骨格や筋肉を動かすことで、脳の発達につながります。

2「好奇心」

いろいろなことに興味や関心を持ち、自分から「知りたい」「理解したい」と思う力をつけることが、脳を育てる一番のエネルギーになっていきます。知的好奇心の強い子ほど学習に向かう意欲も高く、学力も上がりやすい傾向があります。

3「コミュニケーション」

人との関わりを通して、より複雑なものの処理能力が脳に備わっていきます。

この3つの要素を子どものころから日常生活に取り入れることが、脳の発達には大切です。とは言うものの、日常生活のなかで3つすべてを意識し続けるのはなかなか大変ですよね。そこで、アウトドアです。実は、自然の中で過ごすアウトドアには、これら3つの要素がすべて含まれているのです。

脳を育てる条件が自然のなかにはそろっている!

平坦ではない野山を駆け回ることで、普段とはちがう体の動かし方ができ、体と脳の発達を促します。また、動植物の生命の営みや気象現象等、自然の奥深さは、無限の好奇心を刺激します。そして、自然のなかでは一人ではできないことばかり。周りとのコミュニケーションが必然的に増えていくのです。

自然での体験は子どもの心も育てる

自然のなかでさまざまな動植物に触れたり、助け合って困難を乗り越える経験は、「思いやりの心」や「折れない強さ」といった、非認知能力を自然と育ててくれるのです。

 

次は、アウトドアで身につく力を具体的に紹介していきます。

アウトドアで出あえる!子どもの脳力が伸びる瞬間

アウトドアに出かけるだけで、たくさんの「脳力が伸びる瞬間」に子どもは出あっています!

まずは気軽に!自然公園でお手軽アウトドア

「キャンプはハードルが高い…」というときは、日帰りで自然公園に行くだけでも「脳力」を伸ばせます!

親が楽しむ姿を見る。

自己肯定感につながる!

子どもは親を見て、その姿をまねして育ちます。親が夢中になって楽しむ姿を見ることで、子ども自身にも人生を自ら楽しむ好奇心と自己肯定感が育っていきます。

自然のなかに生息する動植物と触れ合う。

思いやりの心が育つ!

さまざまな生き物や植物に間近で触れることで、自分以外のものに対する優しさや思いやりが育ちます。

アスレチックや遊具で遊ぶ。

運動能力が育つ!

アスレチックやブランコ、すべり台などの遊具で遊ぶのも全身運動で、普段の生活にはない動きを体にさせることができます。

図鑑で見た動植物を実際に見る。

知的好奇心が育つ! 学力につながる!

家で図鑑で見た植物を公園で探したり、公園で見つけた虫を図鑑で調べたり。情報とリアルな体験がつながることが「もっと知りたい」という知的好奇心を育てます。知的好奇心が強ければ強いほど学習に向かう意欲も強くなり、学習効果も出やすくなります。

オススメ!キャンプでしっかりアウトドア

自然のなかに泊まる一日には、それだけで子どもの脳と体、心を育てる経験が盛りだくさん。

自分の役割をまかされる。

責任感・自立心が育つ!

食事作りなど、作業を手分けをして役割をまかされることで、責任感や自立心が生まれます。

協力して一つのことをやる。

コミュニケーション力が伸びる!

テントを張ったり食事の準備をしたり、キャンプには協力し合わないとできないことがたくさん。コミュニケーション能力がぐんぐん育ちます。

つらいことをやる。

困難に立ち向かい克服する力・レジリエンスが伸びる!

山道を登ったり重い荷物を運んだり、疲れる大変な経験から、困難に出あっても折れない強い心が育ちます。

決めたことを成し遂げる。

自己肯定感が育つ!

火をおこす、虫をつかまえる、夜空に星を見つける、など、「やる」と決めたことを成し遂げた成功体験が、子どものゆるぎない自己肯定感を育てます。

変化する自然条件に対応する。

状況判断力・問題解決力が伸びる!

風雨や、寒さ暑さ、日が落ちて暗くなるなど、刻々と変化していく自然条件に対応することで、状況を把握し柔軟に対応する問題解決力が養われます。

自然のなかで、親子一緒に思いっきり楽しむ それこそが、「本当の賢さ」を育てる究極の学習!

脳を育てたいからといって、特別なことをする必要はありません。親も子も一緒になってアウトドアを思いっきり楽しめばいいのです。

親が楽しむ姿を見せるのは、子どもにとって一番の学びになりますし、親も普段と違う活動を通して子どもの興味・関心のありかに気がつけるはずです。

アウトドアの遊びや準備のなかで、子どもの脳や体、心は自然にぐんぐん伸びていきます。ぜひ、お子さんとアウトドアに出かけてみてください。

 

「コールマンではじめてキャンプ!」 初心者でも安心してキャンプにトライ!

キャンプをやってみたいけど、どうすればいいかわからないという人にオススメ。このサイトを参考に初めてのキャンプを楽しんで!

https://www.coleman.co.jp/howtocontents/

 

今日から「アウトドア育脳」を始められる本

『アウトドア育脳のすすめ』
瀧 靖之山と渓谷社1400円+税

脳研究の最前線で活躍する脳科学者ならではの視点で、子どもの「脳力」をぐんと伸ばす方法をわかりやすく解説。アウトドア初心者にもチャレンジしやすい方法がわかります。

記事監修

東北大学加齢医学研究所教授
瀧 靖之

1970年生まれ。1児の父。脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)、『生涯健康脳』(ソレイユ出版)は、10万部を突破するベストセラー。最新の脳研究と自身の子育ての経験をふまえた「科学的な子育て法」を提案し、なかでもアウトドアは子どもの脳を伸ばす確かな方法として推奨している。

記事監修

雑誌『小学一年生』|1925年の創刊の国民的児童学習誌

1925年の創刊以来、豊かな世の中の実現を目指し、子どもの健やかな成長をサポートしてきた児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターに関わっていただき、子ども達各々が自身の無限の可能性に気づき、各々の才能を伸ばすきっかけとなる誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載しています。


『小学一年生』2019年6月号 別冊『HugKum』 構成/オオタユウコ イラスト/macco

 

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