こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。大人も子どもも好きなメニューの一つ「餃子」。わが家も餃子の日は子どもたちのテンションが上がります。そんな大人気の餃子ですが、赤ちゃんが食べられるようになるのはいつからでしょう?今回は、餃子の取り入れ方と注意点などを話します。
離乳食に餃子はいつからOK?
離乳食に餃子を取り入れられるようになるのは、離乳食完了期(1歳~1歳半頃)から徐々に与えていきましょう。市販の餃子の皮には、小麦粉以外に、食塩、食用植物油脂、還元水あめ、加工澱粉、酒精、pH調整剤などが含まれています。塩分や添加物が気になる場合は、あえてまだあたえなくてもOK。赤ちゃんの成長に合わせながら、進めていきましょう。また、もち粉入りの皮は、弾力があり噛みちぎりにくく飲み込みづらいため、離乳食で使用するのはやめましょう。
大人の餃子から取り分けはできる?
大人の餃子に使うひき肉は、豚ひき肉や合びき肉を使うことが多いのではないでしょうか?豚ひき肉は離乳食、合びき肉は離乳食完了期後半から食べられるようになるのですが、使い方としては最初、湯通しして余分な脂を取り除きます。焼き餃子の場合、湯通ししているひき肉を使うわけではないので、ある程度ひき肉に慣れてからチャレンジです。茹でると、脂が少し取れ、皮の塩分も軽減するのでおススメです。また、大人の餃子には赤ちゃんに使いにくい食材も入っているので注意が必要です。
気をつけるべき具材
大人の餃子の中に入っている、赤ちゃんに使いにくい食材を紹介します。
・ニラ
離乳食中期から食べられるようになるニラですが、その風味が苦手な子もいます。食べてはダメなわけではありませんが、少量からチャレンジしましょう。
・にんにく/しょうが
にんにくやしょうがは、刺激が強いので離乳食期に使用するのはNGです。取り分けするときは、ニンニクやしょうがを入れる前に取り分けましょう。
・調味料
餃子のタネに塩コショウ、鶏がらスープの素など調味料を入れる場合は、入れる前に取り分けします。
・餃子のタレ/ポン酢など
大人は、タレやポン酢をつけて食べますが、赤ちゃんには濃い味です。赤ちゃんはなにもつけずに食べさせます。
離乳食の餃子の基本の作り方ポイント
大人の餃子から取り分けして作る、離乳食の餃子の作り方の基本です。
赤ちゃんが食べられる食材を混ぜ合わせたら取り分け
赤ちゃんが、これまで食べたことのある食材を餃子に取り入れることが基本です。にんにく、しょうが、調味料などの大人用の食材は「後入れ」が基本です。赤ちゃんが食べられる食材、例えば、豚肉、白菜、ニラ、つなぎの卵を混ぜ合わせたら取り分け、その後に、にんにく、しょうが、調味料を加えて大人用のタネを作ります。
赤ちゃん用に食べやすくするには鶏ひき肉で
赤ちゃんが、食べやすくするには鶏むね肉のひき肉がおススメです。鶏むね肉のひき肉は、離乳食後期でよく食べてきた食材ですし、脂身が少ないので焼き餃子としてはベストです。また、焼き餃子ではなく茹で餃子にすると、滑らかになるので食べやすくなります。
離乳食で食べられる餃子のレシピ
今回は、豚ひき肉を使った餃子を紹介します。茹で餃子の場合は、離乳食完了期から食べられます。今回は焼いたので、離乳食完了期の中ごろからチャレンジしてみましょう。
基本の餃子レシピ
材料(餃子25個分)
餃子の皮 25枚
豚ひき肉 200g
白菜 200g
ニラ 1/3束
玉ねぎ 1/4個
しいたけ 2個
卵 1個
★にんにく 1かけ
★しょうが 1かけ
★鶏がらスープの素 小さじ1/2
★しょう油 小さじ1
★ごま油 小さじ1
◆ごま油(焼く用) 適量
作り方
1.野菜をすべてみじん切りにする
2.★◆以外の材料をすべて混ぜ 合わせる→離乳食用に取り分け、皮で包む
3.2と★の材料を混ぜ合わせ、大人用に餃子を作る
4.ごま油を塗ったフライパンに餃子を並べ、焼き色がつくまで焼く
→大人分と離乳食分は別々に焼く
5.それぞれに、ふたをして水100mlをまわしかけ中火で5分焼く
離乳食用は、食べる前に食べやすい大きさに切りましょう。
餃子の冷凍方法
餃子を冷凍する時は、焼く前、焼いた後どちらでもOKです。どちらにも共通することは、
・1個ずつ個包装(ラップなど)で冷凍する
・保存期間は1週間以内
・食べる前に再加熱する。中までしっかりと火が通ったことを確認してから与える
餃子の皮を使ったアレンジレシピ
餃子を作ると、皮かタネがどうしても余ります。タネの場合は肉団子にしたり使えるのですが、皮をどう使えばいいか悩むところです。赤ちゃんも食べられるおすすめレシピを紹介します。全て離乳食完了期からのレシピです。
餃子の皮ピザ
材料
餃子皮 1枚
コーン 5g
チーズ 3g
作り方
1.餃子の皮にコーンとチーズをのせてトースターで3分~5分焼く
あん餃子
材料
餃子の皮 1枚
ゆであずき 15g
きび砂糖 3g
作り方
1.耐熱皿にゆであずきときび砂糖を入れ30秒加熱する
2.餃子に1をのせて包み、トースターで3分~5分焼く
3.食べやすい大きさに切る
餃子の皮のかりんとう
材料
餃子の皮 1枚
きび砂糖 小さじ1/2
水 大さじ1/2
作り方
1.餃子の皮を半分に切り、細くねじる
2.1をトースターに入れて3分~5分焼く
3.鍋に、きび砂糖、水を沸かし2を入れて火を止めからめる
*少量なのでこげやすいため、火の加減や火を止めるタイミングに用心
餃子が食べられるようになると、何だか赤ちゃんも「お兄ちゃん、お姉ちゃんになったなあ!」と感じますね。大人と一緒の食べ物が食べられて赤ちゃんも嬉しいですね。
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。