「伊能図」がレジャーシートに? 使ってみたら一石三鳥の学習アイテムだった!

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「伊能図(いのうず)」とは?  江戸時代、伊能忠敬(いのうただたか)が全国を歩いて作った日本地図、という1行で終わるくらいの知識しかなかったのですが、200年の時を超え、思いがけずその偉業にひれ伏したくなるような出来事がありました。

今年5月に「伊能図」の副本が新たに発見されたという大きなニュースがありましたが、負けず劣らずの「我が家の大発見」についてレポートしたいと思います。

レジャーシート問題を抱える高学年男子に最適

レジャーシートって意外ともちがいいですよね。鉄道や図鑑が好きだった息子には、電車のモチーフや魚の図鑑の柄のものをずっと遠足時に持たせていました。しかし最近では「柄が幼い」「サイズが小さい」と不満をもらすように。百円均一ショップですぐに用意できると思っていたら意外とシンプルなものがないのです。

その時は家族で使っていた巨大なチェック柄レジャーシート(フェルト製)を持参しました。その後、「かさばらないけれど/ある程度大きさがあり/柄は地味なのがいい」という息子本人が「一番マシ」という銀色に輝くアルミシートを購入したものの……。ほどよいサイズと落ち着いた柄のものを密かに探していました。

そんな我が家のレジャーシート問題を解決したのが、この「伊能図レジャーシート」です。

荷物を広げる余裕のある大きさ(縦81×横120cm)で、まさに求めていたサイズ感。古地図のような風合いが主張しすぎず、地図&歴史好きの息子も興味を持つに違いありません。

梅雨の晴れ間、さっそく2駅先の公園まで子どもたちとサイクリングに出かけ、「ちょっと芝生で休憩しよう」と誘ってみました。

いつもは立ち飲みで喉の渇きを癒していたけれど、この日は木陰を見つけてレジャーシートで一休み。1枚で十分、兄妹で並んで座れます。
その後公園内を走り回って、先に戻った息子はちゃっかりレジャーシートに寝転がって休んでいました。

いつもの地図帳より見つめたくなる理由

気づくとふたりは、自分たちの住む「江戸」周辺に目をやり、「渋谷が難しい漢字の“澁谷”になってるよ」「品川に丸印がある」と見知った地名を見つけては指差し確認を始めました。ずーっと辿って、祖父母の住む伊豆半島をまじまじと眺めています。いつもの見慣れた地図帳とは違う古地図に興味津々です。

そこでクイズを出してみました。

「ペリーが初めて日本に来たのはどこ?」
ふたりは競い合うように「下田!」といって伊豆半島の南端を探します。
「あ、下田町って書いてある」「この辺、みなとの地図記号みたいなマークがたくさんあるよ」

海岸沿いの細く縫うような赤い線は伊能忠敬が実際に測量したことを示す測量線。元祖地図記号といえるマークも何種かあります。伊能図がこんなにも時間を忘れて見入ってしまうほど美しく、そして精緻に描かれているとは知りませんでした。

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歴女によみがえった忠敬の記憶

さらに驚いたのはその日の夜。夕食時に娘がぽつりと言いました。
「伊能忠敬って江戸後期の巻に出ていたよね」
すると、学習まんが『日本の歴史』の背表紙に指をつーっと沿わせ、15巻をおもむろに取り出しました。
「ほらね」

そう、娘は歴女なんです。

パラパラめくると実に15ページも測量物語が綴られているではありませんか!  さらに「前の方に解説もあったよ」と兄が言い、たしかに「人物クローズアップ」のコーナーにカラーで紹介されています。レジャーシートになっている伊能図(全8枚で構成される中図)も載っていました。

ふたりともじっくりと読み返す姿をみて、こうやって知識というものは一つの体験を機に深く定着していくのだと実感しました。地理、歴史、漢字、地学、伝記、いろいろな「知」の扉がいっきに開いた一日でした。

読み解き方を知るとさらに楽しめる伊能図

レジャーシート問題からたどり着いた「伊能図レジャーシート」ですが、このレジャーシートが付録となっている『サライ』本誌には、伊能忠敬がなぜこれほどの地図を作製するに至ったのか、測量方法や器具はどんなものだったのか、詳しく解説されています。読後、レジャーシートをみると一段とその素晴らしさに感銘を受け、上の学習まんがの表紙を見ると、どれが忠敬かもすぐにわかります!

コロナ禍でなかなか体験学習を思うようにできない昨今ですが、こんな知識の体得法もあるのだなと感じます。親子で200年の時空を超える旅にでかけてみませんか。

『サライ』2021年7月号

2021年6月9日発売
特別価格1100円(税込)
小学館

付録は「伊能図レジャーシート」。55歳から全国を歩き、日本ではじめての精巧な全国地図を測量した伊能忠敬の大日本沿海輿地全図から、東海道・富士山周辺部分をレジャーシートにしました。縮尺は約20万5200分の1(編集部調べ)。もとになる中図は21万6000分の1ゆえ原寸に近いスケール感も魅力です。素材は生活防水対応。しっとりとしたマットな質感が古地図の雰囲気を醸します。
※電子版には特別付録は付属しません。

『サライ』公式サイトはこちら≪

小学館版  学習まんが「日本の歴史 ゆきづまる幕府」

監/児玉幸多 まんが/あおむら純
913円(税込)小学館

35年以上にわたるベストセラーで、累計発行数は2000万部以上の学習まんが決定版のシリーズ。この15巻では江戸時代後期を扱い、外国船に動揺する幕府の様子や、幕末の世に起きたさまざまな事件を描きます。外敵に備えて北方の地図を作るために蝦夷に派遣された伊能忠敬をはじめ、元役人でありながら、反乱を起こした大塩平八郎。幕府に批判的な立場をとったために追われた渡辺崋山や高野長英、等々。激動の幕末に活動した人びとを取り上げます。

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構成・文/HugKum編集部
協力/サライ編集部

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