心に響く『美しい日本語』16選|アンケートで見えてきた 日々を豊かにする素敵な言葉集

PR

ふだんは何気なく使っている日本語。その言葉が持つ意味や、情景、響きを反芻して、胸を打たれたことはありませんか? 本記事では、心に響く「美しい日本語」や、それを学べる読み物をご紹介。日本特有の言葉が持つ「美」について、あらためて考えてみましょう。

あなたの心に響く『美しい日本語』は?

どの国や地域においても、言葉と文化の関係は密接です。日本語にも、日本ならではの伝統や風土、価値観、美意識が反映されていますよね。そしてそれは、日本語の「美しさ」として、時にわたしたちの心を震わせることも。
みなさんはどんな日本語を美しいと感じますか?

以下では、HugKumメルマガ読者のご家庭からアンケートに寄せられた「美しい日本語」や「美しい日本語が学べる読み物」を厳選してご紹介します。

HugKum読者による『美しい日本語』16選

語感や情景、意味など、言葉からはさまざまな「美しさ」が感じ取れます。ここでご紹介するのは、無数にある中からHugKum読者のご家庭に選ばれた「美しい日本語」たち。ひとつひとつの言葉にはどんな由来や魅力があるのか、みなさんのコメントとあわせてお伝えしていきます。

おもてなし

「おもてなし」は、「もてなす」の丁寧語の名詞形。茶道において求められる「お客様や大切な相手の人を想って対応する=モノ(物や心)を持って成し遂げる」という待遇に由来しているといわれています。相手を大切にする思いやりが感じられる美しい言葉ですね。

「日本の心を感じるから」(30代・福岡県・子ども1人)
「他の国ではない言葉に感じる為」(40代・千葉県・子ども1人)

ありがとう

相手に感謝の気持ちを伝える「ありがとう」は、漢字では「有り難う」と書きます。「有り難い」とは「有ることが難しい=めったにないこと」の意。仏からの慈悲のような「貴重で得難いもの」を受け取った際の感謝を表す言葉として、仏教的な意味合いで使われはじめ、次第に一般にも広がったと考えられています。語源を知ると、感謝の気持ちをさらに込めやすくなりますね。

「とってもいい言葉だと思う。感謝を伝えられる唯一の言葉」(30代・埼玉県・子ども1人)
「感謝の言葉」(40代・島根県・子ども2人)

せせらぎ

せせらぎとは、漢字では「細流」と書き、浅瀬などに水が流れる音を言い表します。美しいと感じる理由としては、「さ行」が二文字連続する語感の心地良さも挙げられました。さらさらと音を立てて水が流れる情景が目に浮かぶようです。

「さ行はきれいに聞こえる」(40代・神奈川県・子ども2人)
「響きがキレイ。」(30代・宮城県・子ども1人)

一期一会

「一期一会」とは、日本のことわざ・四字熟語。この言葉も、もともとは茶道に由来します。茶道には「どんな茶会も一生に一度のものなので、主・客ともにつねに誠意を尽くしてもてなすべき」という考え方が根付いています。一期一会は、その「一生に一度だけ」「生涯に一度限りであること」という心得を表しているのです。文化と言葉の密接な関係を感じさせられる一語ですね。

「意味が素敵だから」(30代・東京都・子ども2人)
「日本人の性格を表している表現だし、意味もステキだから。」(30代・栃木県・子ども1人)

花鳥風月

「花鳥風月」は、美しい自然の風景や、その趣を意味しています。花、鳥、風、月。この4文字が羅列されているだけでも、ぱっと華やぐような鮮やかさが感じられます。

「粋の極み」(50代・兵庫県・子ども1人)

素敵

「素敵」の語源は、「素晴らしい」の「す」に「的」がついたもので、「素敵」という漢字は当て字だと考えられています。誰かに面と向かって言うのはなんとなく気恥ずかしいかもしれませんが、語源を知ると、これからは積極的に使ってみたいような気がしませんか?

「なかなか普段の会話で、素敵という言葉を使わないので、言われると嬉しく思う」(30代・神奈川県・子ども2人)

日本の国花として古来から親しまれてきた「桜」。歌や文学作品にモチーフとして使われることも多く、日本の文化や生活に深く根付いた固有名詞です。可愛らしい響きや可憐なイメージから、子どもの名前に用いられる定番漢字のひとつでもあります。

「日本らしい」(20代・北海道・子ども1人)

たそがれ

「たそがれ(黄昏時)」は、夕焼けの赤さがわずかに残る夕暮れ時を指す言葉。人の顔が識別しにくいほどあたりが薄暗くなって「誰そ彼(誰ですかあなたは)」と尋ねる頃合い…という意味から、この言葉が生まれたそうです。万葉集の短歌に登場し、最近では人気映画にも用いられたことから、あらためて注目を集めました。

「『誰ぞ彼』というなんとない曖昧な雰囲気が好き。」(40代・兵庫県・子ども2人)

はんなり

「はんなり」は関西地方で用いられる日本語の副詞。おしとやかで落ち着いた華やかさがあることや、上品かつ明るいさまを表します。語源は「花なり」「花あり」。語感にも、やわらかくしなやかな様子が感じられますね。

「日本独特のしなやかさがある」(50代・東京都・子ども1人)

思いやり

相手に親身になって気を配ることを指す「思いやり」。その語源は「思い遣り」で、「思いを遣る=心の中の気持ちや感情を相手に向ける」というニュアンスが込められています。相手を思うやさしさが字面にも滲みます。

「優しさを感じる」(40代・山形県・子ども4人)

情緒ある

物事に趣や味わい深さが満ち溢れているさまを指します。古来から歌や俳句等に表れるように、自然や人情のうつろいをしみじみと味わう日本文化に馴染み深い言葉です。

「日本らしい独特な言い回しだと思ったので」(30代・埼玉県・子ども1人)

新緑の候

「若葉がみずみずしい時候」を意味します。ビジネスシーンでの時候の挨拶に使ったことがある方も多いのではないでしょうか。新緑が芽生えたさわやかな季節を連想させられますね。

「新緑が緑の綺麗な木々を連想させるため」(30代・東京都・子ども1人)

美麗

美しくあでやかなさまを表す「美麗」。たった二文字ながら、その字面からは華やかさが存分に伝わってきます。

「漢字が美しい」(40代・神奈川県・子ども3人)

侘び寂び

「わびさび(侘び寂び)」は、日本独自の美意識のひとつ。閑寂や不完全であるものの中に、奥深いものや豊かなものを見出そうとする意識を指します。海外では未だ翻訳されておらず、日本独自の美的感覚として、日本語からの借用語「Wabisabi」を用いて語られています。

「侘び寂び」(40代・東京都・子ども2人)

凛とした

「人や事物がりりしく引き締まっている様子」を表現する際に使われる「凛とした」。しゃきっと姿勢を正したような聡明なイメージがありますよね。

「気持ちいい」(40代・山口県・子ども2人)

憚りながら

おそれながら自分の意思や主張を伝える際に使う「憚りながら」。「遠慮すべきことかもしれませんが」と同義の言葉ですが、低姿勢ながらも言うべきことは言う、どこか凛々しい雰囲気が感じられます。

「日本人らしい低姿勢さが伝わる」(40代・北海道・子ども1人)
「ん」で始まる言葉、日本語には実はこんなに…!?【知って得する日本語ウンチク塾】
「ん」で始まる言葉がある? しり取りは、「ん」で終わることばを言ったら、普通は負けです。「ん」で始まることばは無いとい...
サザンカはサンザカが正しかった!言い間違いがホントになった話【知って得する日本語ウンチク塾】
漢字で書くと「山茶花」。素直に読めば「サンザカ」ですが・・・ 晩秋から初冬にかけて、ツバキに似た花を咲かせるサザンカ。 ...

美しい日本語が学べる本・小説のおすすめ

ここまでご紹介した「美しい日本語」は、無数にある中のほんの一部に過ぎません。そこで、「もっとたくさんの美しい言葉を浴びたい」という方のために、おすすめの読み物もアンケート調査してみました。いただいた回答の中から厳選してお伝えします。

広辞苑

広辞苑 第七版(普通版)

「広辞苑」は、国語辞典と百科事典を合体させたような、ボリューム満点の辞典。総項目数は25万。各界の第一線で活躍する専門家たちが執筆・解説しています。
その時代の学術研究の進展や、社会の変化に合わせ、言葉の意味や解釈の変化も反映。そのため、「生きる辞典」と喩えられることもあるようです。
ぱらぱらと眺めているだけでも、多くの美しい語彙と出会えるはず。

「読みごたえがある」(40代・山口県・子ども2人)

吾輩は猫である

吾輩は猫である 上 (集英社文庫)

「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」という書き出しが有名な夏目漱石の名著。猫の視点から人間を語り、その滑稽さを描いた長編小説です。時代を経ても色褪せない風刺とユーモアが魅力的。夏目漱石ならではの静謐で美しい表現が堪能できる一冊です。

「面白い」(40代・島根県・子ども2人)

舟を編む

舟を編む (光文社文庫)

ある出版社の辞書編集部を舞台に、長い年月をかけて百科事典の刊行に励む人々の姿を描いた小説作品です。2012年、本屋大賞受賞。後に実写映画化・アニメ化もされ、話題を集めました。作中でピックアップされる言葉の語釈や定義にハッとさせられることも多々。日本語の美しさや、言葉と真摯に向き合うことの大切さを痛感させられる物語です。

「辞書を編纂することを通じて、日本語の大切さを学べた」(50代・東京都・子ども1人)

声に出して読みたい日本語

声に出して読みたい日本語

「てまえ持ちいだしたるは、四六のがまだ」「生麦生米生卵」。口上や早口言葉、古典の名句等から、声に出して読みたい日本語を集めた一冊。
このような言葉は「日本語の宝石」で、暗誦することによってその宝石を「身体に埋め込む」ことができるのだと著者は本書に綴ります。声に出すことで「美しい日本語」を身体で覚え、体感しましょう!

万葉集の基礎知識

万葉集の基礎知識 (角川選書 650)

日本最古の歌集『万葉集』を、42名の研究者が解説! 歌に表れる歌人たちのこだわりや、代表的な歌の鑑賞方法、時代別の読まれ方まで、万葉集を多角的に楽しめる知識が満載の入門書です。万葉集を通じて、日本語の味わい方を身につけられます。

「解説者によっても少しずつ意味合いが違いながらも、古代の雰囲気がなんとなくわかる」(40代・兵庫県・子ども2人)

美しい日本語の辞典

美しい日本語の辞典

日本人として知っておきたい味わい深い日本語・2100語を収録した辞典です。
「後世に残したい日本語」「雨・風・雲・雪・空の言葉」「擬音語・擬態語」などの項目に、著名な文学作品や和歌・俳句などの用例をともに収録。美しい日本語を学びたい人にぴったりの一冊です。

美しい日本語選び辞典

美しい日本語選び辞典 (ことば選び辞典)

格調高い言い回しに憧れる、けれども思いつかない…
そんなときに役立つのが『美しい日本語選び辞典』です。文学作品に出てくるような洗練された慣用表現を五十音順に掲載。また、「怒る」で調べると「怒髪天を衝く」「柳眉を逆立てる」など、さまざまな言い回しが見つかる便利なキーワード索引付きです。薄く・小さく・軽いので、いつでもどこでも美しい日本語を模索できるポケット辞典です。

 

子育て中におすすめの小説10選|お悩み解決のヒントになる子育てをテーマにした作品をご紹介
心温まる子育て小説 【1】 『大きくなる日』 【2】 『しずかな日々』 【3】 『ファ...
小学生におすすめの辞書10選|いつから持たせる?選び方のポイントも解説
小学生に辞書はいつから持たせる? 語彙力がどんどん増えていく小学生。「この言葉の意味を教えて?」と子どもに聞かれた時に、ママも適当に流して...

何気ないその言葉にも、味わい深い秘密があるかも

ひとつの単語でも複数の意味を持っていたり、馴染みあるフレーズが意外な文化に由来していたり…言葉というものはなんとも奥が深いですよね。きょう何気なく使ったその言葉にも、もしかすると味わいある秘密が隠れているかもしれません。ときどき立ち止まって、じっくり吟味してみましょう。

 

構成・文/羽吹理美

「ピンからキリまで」の「ピン」と「キリ」って何?【知って得する日本語ウンチク塾】
「ピンからキリまで」の「ピン」と「キリ」って何か知ってる? 最上のものから最低のものまで、あるいは初めから終わりまでという意味で、「ピ...

編集部おすすめ

関連記事