魚・お肉を【下味冷凍】するコツと手順を詳しく解説|人気のレシピ本もご紹介

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下味冷凍は、お買い得日にまとめて買い物をしやすくなる点や、時間がある時に下ごしらえができる点、また、火を通すだけで食べられることなど、嬉しいメリットが見逃せません。冷凍する際の注意点や、基本的な作り方をご紹介します。どんなレパートリーがあるのでしょうか。ご参考にしてください。

下味冷凍のメリット

こまめにメニューを考えて、それに合わせて買い物に出かけるスタイルもいいですが、あらかじめ献立を決めて、まとめて買い物と下ごしらえまで済ませてしまう下味冷凍は、食材や栄養面、時間の管理などが計画的に進められます。

味がしみ込む

冷凍は素材の細胞を壊すため、食感が柔らかくなる作用となり、さらに味をしみ込ませることができます。まるで一晩煮込んだように味がなじみ、しかも加熱後でも素材は柔らかいまま。おいしさの面でメリットがあります。

工程が簡単

「野菜」「肉・魚」そして「調味料」をまとめてひとつの袋に仕込むのが、基本です。素材を食べやすい大きさに切り、好みの味付けを揉み込んで冷凍するだけです。調理時は軽く解凍して加熱するだけなので、休日に仕込み、平日に調理するスタイルが難なく続けられます。電子レンジやオーブントースターで調理できるメニューも多く、洗い物が少ない点でも助かります。

注意点は

味をつけて冷凍するだけといっても、冷凍にむかない食材は覚えておくと失敗が減ります。また、冷凍時に使用する袋についてご紹介します。

冷凍にむかない食材

水分の多い食材は、冷凍すると食感に劣化があるため、避けるほうが無難です。野菜で代表的なものは、レタス、じゃがいもです。その他、豆腐、こんにゃくも避けてください。

さらに、もともと冷凍された食材を一度解凍して、下味冷凍に使うことは避けます。幾度も冷凍と解凍を繰り返すと、食材の変質に繋がります。

ジップロックがもったいない…

下味冷凍に欠かせないのが、フリーザーバックです。一度に大量を消費するため、もったいない気がしますが、衛生面や臭い移りを考えると、洗って再利用することはおすすめできません。

お買い得の時を利用するか、または100均でも取り扱いがあります。チャックのない、1枚当たり7円の単価で手に入る商品もありますよ。

・アイラップ 岩谷マテリアル 60枚入り×2個

薄い素材ですが、冷凍から解凍まで使える丈夫な袋です。湯煎も、電子レンジでの加熱にも対応しています。

下味冷凍:豚の生姜焼きレシピ

具体的なレシピに沿って、下味冷凍の手順を確認します。

最初に、解凍したら焼くだけの生姜焼きをご紹介します。食べごたえとご飯のおかずにピッタリの味付けが、お腹をすかせたお子さんに大人気です。厚めのお肉でも柔らかく仕上がりますよ。たくさん仕込んでおきましょう。

材料

豚ロース肉 200g
【A】
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
おろし生姜 大さじ1
ごま油 大さじ1

冷凍方法

【1】豚肉の表面についている水分をペーパータオルでふき取ります。
【2】フリーザーバックに【A】を入れて混ぜ合わせます。
【3】豚肉を加えてよく揉んでください。
【4】空気を抜いて封をし、平らにして冷凍します。

1枚ずつよく染み込むように、まんべんなくからませてください。

調理法

【1】冷凍庫から取り出し、フリーザーバックのままボウルに入れ、流水解凍します。
【2】豚肉だけを取り出し、フライパンで加熱します。

タレは、取り置いてください。

 

【3】豚肉に火がとおったら、残しておいたタレを加え、水分がなくなるまで加熱します。
【4】タレにとろみが出てきたら完成です。

保存期間

2週間を目安に食べてください。

下味冷凍:魚編「鮭のつけ焼き」

食卓の定番、鮭を下味冷凍で保存します。しっかりと煮詰めますが、焦げないように注意が必要です。

材料

鮭 2切れ
キャベツ 1枚
【A】
醤油 大さじ1
酒 大さじ1
みりん 大さじ1

冷凍方法

【1】キャベツを食べやすい大きさに切ります。
【2】フリーザーバックに【A】を混ぜ合わせます。
【3】鮭を加えてよく揉んでください。
【4】空気を抜いて封をし、冷凍します。

タレは、鮭を中心に浸け置きしながら冷凍します。

調理方法

【1】冷凍庫から出して、10分程度常温に置き、半解凍にします。流水解凍でも。
【2】中身をフライパンに移し、フタをして中火にかけます。

焦げ付きやすいので、ホイルシートをひいて予防します。

 

【3】汁気がなくなるまで、10分程度蒸し焼きにしてください。弱めの中火で、焦げないように加熱します。
【4】最後に、フタを開けて水分を飛ばし、タレをからませれば完成です。

保存期間

2週間を目安に食べてください。

下味冷凍:鶏むね肉編「サラダチキン」

手作りのサラダチキンは、下味冷凍なら常にストックができて、味の染み込みも抜群。アレンジがしやすく、使える場面が多い定番メニューのひとつに挙げられます。

材料

鶏むね肉 1枚

【A】
醤油 大さじ2
みりん 大さじ1
砂糖 小さじ1
酢 小さじ1

冷凍方法

【1】鶏むね肉は、厚みが均等になるよう切れ目を入れて、開きます。
【2】フリーザーバックに【A】を入れてよく混ぜます。
【3】鶏むね肉を入れて、よく揉んでください。
【4】空気を抜いて封をし、冷凍します。

濃口醤油を使うと、醤油の旨味が強い味付けに。薄口醤油を使うとハムのように蛋白な仕上がりになります。

調理方法

【1】冷凍庫から取り出し、フリーザーバックの封を開けます。
【2】耐熱皿に乗せ、電子レンジ600wで8分加熱します。

袋からタレが漏れる場合もあります。必ず、耐熱皿を下に敷きます。

保存期間

2週間を目安に食べてください。

レシピ本も多数発売

基本的な冷凍方法だけでなく、アイデアの収集にも役立つレシピ本は、1冊持っていると活用の幅がひろがります。

定番おかずがぜ~んぶおいしく冷凍できちゃった100 新谷 友里江

2人分のレシピが合計100品掲載。材料、作り方、解凍方法までしっかり解説してくれます。ちょっとしたコツまで丁寧に説明している、実用的なレシピ本です。

準備はたった1分! 家政婦makoのずぼら冷凍レシピ mako

冷凍保存のメリットを最大限に活用しながら、おいしく作る裏ワザがたくさん載っています。にんにくや生姜は、チューブを使用し、電子レンジで手軽に加熱します。「ずぼら」という言葉で表現していますが、洗い物を少なくして、時短でおいしい食事を作りたい方におすすめです。

週単位の献立がいとも簡単に

従来の調理法では、食材が固くなってしまったり、味の染み込みが足りなかったりすることもしばしばでしたが、下味冷凍はいとも簡単に叶えられます。工程が根本から覆される調理方法ですが、慣れたら週単位の献立を計画的に立てやすくなるはずです。ぜひ、取り入れてみてください。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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