魚は冷凍保存が便利
魚の栄養素といって思い浮かべるのは何ですか?
DHAやEPAが有名ですが、いま魚に含まれる栄養素の中で最も注目されているのは「ビタミンD」。魚のビタミンDは、骨を丈夫にするだけでなく、風邪やウイルスへの抵抗力を強化するといわれています。ビタミンDは、太陽(紫外線)に当たることで皮膚や肝臓でも合成されますが、自粛モードの昨今、特に不足しがちな栄養素ですよね。
今回は生魚や焼き魚など、魚の状態によって異なる冷凍保存法について解説していきます。正しい保存法で日々の食卓に魚を摂り入れていきましょう!
生魚の冷凍方法
生魚は、傷みやすいためすぐに食べない場合は冷凍保存がおすすめです。特に注意が必要なのは、アニサキスという寄生虫を増殖させないこと。下処理にはちょっとしたコツがあるのでチェックしていきましょう。
生魚を丸ごと冷凍
アニサキスは、内臓を取り除くことが重要です。下の記事では、生さんまを丸ごと冷凍保存する例を参考に下処理法を紹介しています。詳しい内臓の取り除き方も確認してください。
▼参考記事
お刺身を冷凍
食べきれなかったお刺身は、醤油漬けなどで冷蔵保存する方も多いはず。ただ冷蔵は長期保存には不向きです。やはり、長く保存するためには冷凍に任せましょう。
お刺身の冷凍保存の鉄則は、切り身ではなく「柵」で、というのはご存じですか? 詳しい刺身の冷凍保存法はこちらから。
▼参考記事
切り身を冷凍
魚の切り身は、酸化しやすいため冷凍保存が◎。冷蔵よりも断然、美味しさをキープすることができます。切り身の冷凍保存法は下の記事からどうぞ!
▼参考記事
生魚に下味をつけて冷凍
生魚は、下味をつけて保存しておくと「時短調理」に最適です。下の記事では、人気の鯖で下ごしらえと味付けの仕方をご紹介しています。
▼参考記事
干物の冷凍方法
さて、次は干物の冷凍方法です。
特に下の写真のように「無添加」の干物は、長持ちしません。購入後にすぐ食べない場合は、袋のまま冷凍保存しておきましょう。
開封してしまった場合は、ラップで1尾ずつ包んで保存袋の空気をしっかり抜いて冷凍保存すること。
焼き魚やムニエルなどの、火を通した魚は冷凍保存できる?
魚は一度、加熱すると乾燥しがち…。実は、冷凍保存でパサパサにならない簡単な方法があるんです! 詳しい方法はこちらの記事から ↓
▼参考記事
魚の解凍方法・焼き方
魚は冷凍保存の状態によって、解凍法もさまざま。ここからは「生魚」「干物」「加熱済み」を中心に、解凍方法を解説していきます。
生魚の解凍方法
食べる日の前日に冷蔵庫へ移して解凍。もしくは、氷を入れて流水解凍をすればドリップが出にくく、冷蔵よりも早く解凍することができます。
干物の解凍方法
干物は、フライパンで解凍すれば簡単です。凍った干物の解凍法を画像付きで解説していきますね。
1,あらかじめフライパンを温めておき、クッキングシートを敷いた上に凍った干物を皮目を下にして置いて加熱。皮が焼けて身の周りが白くなってきたら返すタイミング!
2,よく皮目が焼けたら返して、酒大さじ1程度をふり入れて蓋をします(酒は臭みを除く効果があります)。
3,酒で蒸し焼きにすることで、ふっくらと臭みのない干物を再現できますよ♪
火を通した魚の解凍方法
加熱後に冷凍した魚の解凍法も蒸し焼きがおすすめです。
詳しい解凍法は、こちらからご確認ください。
▼参考記事
魚を冷凍のまま焼いても大丈夫?
凍ったままの魚は、そのまま加熱することができます。もしくは、電子レンジで半解凍にしてから加熱調理すれば中心部まで火が通りやすくなり安心です。
冷凍した魚の保存期限
魚の冷凍法はいかがでしたか? 冷凍状態によって保存期間も異なりますので確認しておきましょう。
生のまま冷凍した場合の保存期限
内臓を除き、下処理をした場合で約2週間ほど冷凍保存できます。
干物を冷凍した場合の保存期限
干物は、酸化しやすい状態のため約1~2週間が目安です。
火を通した魚を冷凍した場合の保存期限
焼き魚にした場合で、約3週間ほど冷凍保存が可能です。
いずれの保存法でも冷凍焼けしてしまうと美味しさは損なわれます。冷凍を過信することなく、なるべく早めに食べ切るように工夫してくださいね。
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撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
参考資料:大量調理施設衛生管理マニュアル(厚生労働省)
冷凍した魚を使って作れるおすすめレシピ10選
次ページからは、HugKumおすすめの魚活用レシピです。冷凍した魚で作れるレシピをたっぷり集めましたので、ぜひ参考にしてみてください!