さんまの冷凍保存方法|下処理とNG行為、解凍後に美味しく焼くコツも伝授!

秋に食べたくなる魚といえば「さんま」。9月から10月にかけて、脂がのったさんまを楽しむことができます。美味しそうなさんまを見かけると、たくさん購入したくなりますよね。しかし、一度には使いきれない。そんな時は冷凍保存がおすすめ! 今回は、さんまの冷凍保存方法、冷凍さんまの美味しい焼き方をご紹介します。

さんまは冷凍保存が可能!

さんまは丸ごと一尾のままでも、切り身にしても冷凍保存することができます。調理の用途別に冷凍保存するのがおすすめですよ。

さんまを冷凍保存するメリットとは?

・保存期間が長くなる

さんまは、傷みやすい魚。冷蔵庫で保存すると2日ほどしかもちません。しかし、冷凍保存することで約3週間の保存が可能です。すぐに食べない場合は、冷凍保存しておきましょう。

・調理時に便利

たくさん購入した際、一気に下処理をして冷凍保存しておきましょう。そうすれば、使いたい時にあとは焼くだけ。調理時間を短縮することができますよ。

冷凍保存したさんまは必ず加熱調理する

冷凍保存したさんまは、生で食べないでください。さんまには、食中毒の原因となる寄生虫、アニサキスが潜んでいる可能性があります。そのため、冷凍保存したさんまは、必ず加熱調理してから食べるようにしてください。

美味しさそのままで冷凍保存するコツ

さんまの美味しさをキープして、冷凍保存するコツは「下処理」。  頭と内臓を取りのぞき、しっかり水けをふきとるのがポイントです。

冷凍保存する前の下処理

1、さんまの背骨をカット

さんまの背を上にして、エラの上あたりの位置から包丁をいれます。この時、頭を全部切り落とさず、背骨が切れた感覚のところで止めます。

2、さんまのお腹に切り込みを入れる

さんまのお腹にある、肛門の少し前を1㎝ほど切ります。

3、内臓を引っ張り出す

さんまの頭と身を持ち、ゆっくりと引っ張ります。頭を少し下向けに引っ張ると、スルッと内臓が出てきますよ。

4、きれいに洗う

さんまを流水で洗います。この時、お腹の中まで流水を流し込み、血を洗い流しましょう。血が残っていると臭みの原因になります。水が濁らなくなるまで洗うのがポイントですよ。

水けをしっかりふきとる

きれいに洗ったさんまは、キッチンペーパーでしっかり水けをふきとりましょう。そのあと、さんまの表面に塩をふりかけます。5分ほどおくと、表面に水分が浮いてきます。その水分をキッチンペーパーでふきとりましょう。この塩は、味付けのためではなく、さんまに残っている水分を出すため。この作業をすることで臭みの原因である、解凍時のドリップを減らすことができます。

丸ごと冷凍保存する方法

さんまは、丸ごと冷凍保存が可能です。「好きな時にさんまの塩焼きを楽しみたい!」や「調理方法をまだ決めていない」という時は、さんまを丸ごと冷凍保存するのがおすすめですよ。

手順

1、下処理をしたさんまを一本ずつ、ラップで包みます。

2、フリーザーバッグに入れて冷凍庫へ入れましょう。

保存期間

3週間の保存が可能です。

解凍方法

冷蔵庫に移して解凍。もしくは、流水で解凍します。

・冷蔵庫で解凍する場合

調理する約5時間前から冷蔵庫に移して解凍します。

・流水解凍の場合

ラップをした状態で保存袋に入れ、流水で解凍します。表面が柔らかくなり、半解凍の状態になれば加熱調理することができます。

カットして冷凍保存する方法

竜田揚げにしたり蒲焼きにするなど、調理方法が決まっている場合は切り身で冷凍保存すると、調理の際にとっても便利です。

手順

1、下処理したさんまを使いやすい大きさに切ります。

2、水けをふきとり、1枚ずつラップで包みましょう。

こちらは三枚おろしです。

 

3、フリーザーバッグへ入れて冷凍庫で保存します。

保存期間

3週間の保存が可能です。

解凍方法

1、ラップに包んだまま袋に入れます。

2、流水にあて、半解凍状態にします。

3、半解凍のまま、加熱調理してください。

焼いてから冷凍保存する方法

焼いてから冷凍保存しておくと、あとは温めるだけで完全。時間がない時に重宝する保存方法です。

手順

1、下処理したさんまを塩焼きにしましょう。

2、粗熱がとれたら、一本ずつラップできっちり包みます。

3、フリーザーバッグに入れて、冷凍保存します。

保存期間

3週間の保存が可能です。

解凍方法

加熱調理をした冷凍さんまは、冷蔵庫で一晩かけてゆっくり解凍。時間がない場合は電子レンジで解凍、加熱するとそのまま食べることができます。

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美味しい冷凍さんまの焼き方!

せっかく下処理をして冷凍保存しておいたさんま。焼く時に失敗するとショックですよね。冷凍さんまを解凍後に美味しく焼く方法を見ていきましょう。

グリルで焼く場合

1、解凍したさんまに、塩をふって10分程度おいておきます。(この間にグリルを数分間、から焼きしてあたためておきましょう)

2、グリルのアミにキッチンペーパーなどで油をぬります。

3、さんまを入れて、弱火から中火で10分程焼いていきます。

4、こんがりと焼き色がついたら、1分間は強火で焼き上げます。そうすると、皮がパリっとしますよ。

フライパンで焼く場合

1、解凍したさんまに、塩をふり10分程度おいておきましょう。

2、フライパンにクッキングシートをひいて、さんまを並べます。

3、中火で3分程焼いて、焼き色がついたらひっくり返します。

4、弱火にして7分程焼きます。

5、両面に焼き色がついたら、最後は強火で皮をパリッとさせて出来上がりです。

冷凍さんまを使った簡単レシピ

冷凍保存しておいたさんまを何にするか迷ったら、さんまの蒲焼き丼はいかかですか? 脂ののったさんまに、甘辛いタレが絡んでご飯がよく進みます! お弁当のおかずとしても、おすすめの一品ですよ。

さんまの蒲焼き丼

【材料(2人分)】

  • さんま… 2尾(3枚おろし)
  • 塩… 少々
  • 小麦粉… 適量
  • 白ごま… 適量
  • ねぎ… お好みで
  • ごはん… どんぶり2杯
  • 卵… 2個(錦糸卵用)
  • ◇濃口醤油… 大さじ2
  • ◇酒… 大さじ2
  • ◇みりん… 大さじ4
  • ◇砂糖… 小さじ1

【下ごしらえ】

・錦糸卵を作っておきましょう。

・冷凍さんまは半解凍にし、塩をふり、小麦粉をはたきます。

【作り方】

1、フライパンに油を入れ熱します。

2、フライパンが温まったら、さんまを皮面から入れます。焦げ目がついたら、ひっくり返して裏面を焼きましょう。

3、火がある程度通ったら、フライパンに◇の調味料を入れ煮詰めます。

4、さんまに調味料が絡んだら火を止めます。

5、どんぶりにご飯をよそい、ご飯の上に錦糸卵をひきます。

65にタレと一緒にさんまを盛りつけ、白ゴマとねぎをトッピングして出来上がりです。

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さんまは冷凍保存で秋の味覚を長く楽む

さんまの冷凍保存は、とても簡単にできることがわかりました。スーパーや鮮魚店で美味しそうなさんまを見かけたら、余分に買って冷凍保存してみてはいかがでしょうか? 旬の美味しいさんまを冷凍保存して、長く秋の味覚を楽しみましょう。

構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

 

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