人気の魚「ぶり」は冷凍保存が便利!
ぶりの栄養素での特徴は、DHAやEPAなど体内で合成できない必須脂肪酸のオメガ3が多いこと。悪玉コレステロールと呼ばれている血液中のLDLコレステロールを下げる働きがあることでも注目されています。
脂がのった上品な味わいは、青魚の中でも臭みが少なく料理に使いやすいですよね。上手に冷凍保存して、積極的に活用していきましょう。
ぶりの冷凍方法
オメガ3などのn₋3系の油は酸化しやすいのが弱点。特に、熱や光、空気で酸化しやすいため「鮮度が命」。新鮮なうちに冷凍してしまうのが得策なんです。
では、切り身と刺身で買った場合の冷凍保存をそれぞれ紹介していきます。
ぶりの切り身の冷凍方法
切り身で買ったぶりは、臭みとりからスタート! まず塩少々をふって、水分が出てきたらキッチンペーパーなどで拭きとりましょう。ぶりから出てきた水分が臭みの原因になるため、このひと手間は丁寧に。水分を拭き取ったら、ラップで包んで冷凍用保存袋に入れるだけです。
1)両面に塩少々をふって、しばらくすると水分が出てくるので拭き取ります。
2)1切れずつラップで包んだら、冷凍用保存袋に入れて空気をしっかり抜きます。シルバートレーなどがあれば、その上にのせて急冷しましょう。
そのまま焼けば照り焼きに! 下味をつけてから冷凍
切り身は、下味をつけて冷凍保存することもできます。下の写真は、照り焼きの調味料を保存袋に入れ、ぶりを加えて軽く揉んだもの。この状態で冷凍保存しておけば、自然に味がなじんで美味しくなります。
ぶりの刺身の冷凍方法
刺身でも冷凍できる? 答えは、△です。というのも、切った刺身は解凍が難しく、あまりおすすめできません。
刺身として冷凍するなら、だんぜん「柵(サク)」のままが正解です! 冷凍方法は、アルミ箔をプラスするのがコツ。より早く冷凍させて、ドリップがでない工夫が大事です。
刺身として冷凍するには、柵のまま冷凍しましょう。
※販売時にすでに「解凍」と書いてある刺身は、衛生的な観点からも再冷凍は控えましょう。
1)刺身が長い場合は、半分程度に切ってラップをして冷凍用保存袋に入れます。
2)冷凍用保存袋の上からアルミ箔でしっかり包み、冷凍保存しましょう。
冷凍したぶりの保存期間
冷凍後のぶりは、切り身と刺身では保存期間が異なります。特に生の刺身は酸化しやすいので要注意。魚の冷凍保存は、「脂質酸化」により冷凍焼けを起こしやすため、なるべく早めに食べ切るように心掛けましょう。
冷凍したぶりの切り身の保存期間
ラップに包み冷凍用保存袋に入れて冷凍した場合で、2~3週間ほど冷凍可能。
下味をつけたぶりの保存期間
下味をつけて保存した場合で、2~3週間ほど冷凍可能。
ぶりの刺身の保存期間
1~2週間ほどで食べ切るほうが安心です。冷凍焼けをする前に食べること。
冷凍したぶりの解凍方法
冷凍したぶりの解凍法は、「ドリップ」を出さないことがポイント! 注意事項を確認していきましょう。
冷蔵庫で自然解凍
食べる日の前日に、冷蔵庫へ移しておけば自然解凍ができます。そのあとは、通常通り調理するだけです。
氷水解凍
早く使いたい場合は、氷水で解凍することも。冷凍用保存袋から出さずに、袋のまま氷水でじっくり解凍するとドリップが出にくいです。
刺身はキッチンペーパーで包んで自然解凍が◎
とはいえ、上の氷水解凍は、解凍後に加熱調理する切り身の場合。切った刺身は、雑菌が繁殖しやすくドリップも出やすいため氷水解凍はNGです。氷水で解凍しても生臭さが出て美味しさが半減してしまいます。
刺身を解凍する場合は、切り身よりも慎重に“ドリップを出さない”ことが大事です。
<刺身の冷凍方法>
1)食べる日の朝に冷凍庫から取り出し、凍ったままのぶりをキッチンペーパーで包む。
2)その上から乾燥しないようにラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷蔵庫で自然解凍する。
キッチンペーパーは、解凍時にぶりから出るドリップを吸収し、生臭さを出さずに解凍することができます。
冷凍した刺身を生で食べることに抵抗のある人は、ぶりしゃぶはいかが? 解凍後に、さっと火を通せば、より安心です。
これからの季節は、鍋にも最適。冷凍ぶりがあれば大活躍してくれそうです♪ 正しい保存法で美味しく召し上がってくださいね。
撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)
参考資料:e₋ヘルスネット(厚生労働省)
冷凍ぶりを活用したレシピ
ここからはHugKum編集部おすすめの、冷凍ぶり活用レシピです。小学館の幼児月刊誌掲載のレシピから、小さいお子さんにも好まれる食感と味付けのアイデアレシピをセレクトしました!