鮭の冷凍保存のポイント
鮭の魅力と、冷凍時の注意点についてご紹介します。
鮭は食卓の優秀素材
朝の食卓の定番といえば、鮭の塩焼き。お寿司屋さんでも、お子さんに人気のネタは「サーモン」ですね。お刺身はもちろん、塩鮭や、燻製にされたスモークサーモン。煮込み料理に、ムニエル、サラダ。お弁当に入れても嬉しい1品です。鮭フレークをのせたご飯がなにより大好き、というお子さんも多いですよね。こうしてあらためて見てみると、鮭の見事な働きぶりには感嘆します。
冷凍庫に鮭があれば、ご飯でもパスタでもパンでもOK。あとは卵焼きとブロッコリーを添えれば赤、黃、緑が揃います。味付けに変化をつけながら冷凍しておけば、サッと料理が出来上がります。塩、味噌、クリーム、トマトと、アレンジの幅は限りがありません。
冷凍後の変化
魚の冷凍はパサパサになりがちですが、下味をつけた鮭はふっくらと焼きあがるという嬉しいメリットが。身にしみ込んだ調味料がパサパサ感を防いでくれます。
再冷凍はNG
天然、養殖に関わらず、国産と輸入の鮭が市販されています。この中には一度冷凍したものを解凍して売られている鮭もあり、これは再冷凍ができません。解凍後はできるだけ早めに食べるようにしてください。冷凍保存する時は表示を確かめて、解凍されていない鮭を用いる事が大切です。
下味をつけて冷凍する方法
鮭の下味は種類が豊富です。下味も色々試してみてはいかがでしょうか。
下味冷凍・ホイル焼き、調理方法まで
下味をつけて冷凍するホイル焼きは、味付けのバリエーションが豊富です。オリーブオイルやバターなどの油で風味を変化させ、必ず少量のアルコールを加えるのがコツです。
◆材料
生鮭 2切れ
玉ねぎ 1/6個
にんじん 1/4本
しめじ 1/4株
塩 少々
胡椒 少々
【A】
ごま油 大さじ2
醤油 大さじ1
酒 大さじ1
レモン 1/4個
◆冷凍方法
【1】玉ねぎは薄切り、にんじんは細切り、しめじは石づきを切り落としておきます。
【2】生鮭の両面に塩、胡椒を振りかけ、皮目を下にしてアルミホイルの中央に置きます。
【3】ボウルに【A】と野菜を混ぜ合わせ、【2】にのせます。ホイルで包んでください。
【4】【3】を冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ入れ、一晩おくと冷凍完了です。
◆冷凍後の焼き方
【1】ホイルに破れがないか、確かめます。もし心配なら2重に包んでください。
【2】上から加熱できるオーブン、トースター、グリルなどで焼きます。生の切り身を焼く場合よりも火加減は弱め、解凍を考慮して3~4分長く加熱します。両面焼きのグリルを使いましたが、上面を弱火、下面を中火で12分加熱しました。(通常なら両面中火で9分です。)ご参考にしてください。
フライパンで加熱する場合なら中火で3分程加熱します。パチパチと焼ける音がしてきたら、ホイルが半分浸かる程度の水を注ぎ、沸騰させます。蓋をして10分程度、蒸し焼きにします。
【3】器に乗せ、レモンを添えていただきます。
下味冷凍・味噌、調理方法まで
調味料は1:1:1です。味噌を醤油に変えることもできる黄金のレシピ。
◆材料
生鮭 2切れ
【A】
味噌 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
◆冷凍方法
【1】【A】を冷凍用保存袋に入れて、よく混ぜます。
【2】鮭を入れてなじませてから、空気を抜き、封をして冷凍します。
◆冷凍後の焼き方
【1】冷凍庫から取り出し、袋のまま氷水に漬けて解凍します。
【2】フライパンシートをひいたフライパンに、保存袋から取り出した鮭だけをのせて、焦げないように焼きます。蓋をして、弱~中火でゆっくりと蒸し焼きにします。
【3】鮭に火が通ったら取り出します。フライパンに、保存袋に残った漬け汁を入れ、中火で水分を飛ばします。
【4】お皿に盛り付けた鮭に、【3】のソースをかければ完成です。
保存期限
できるだけ2~3週間のうちに食べきるようにしてください。
漬け焼きの鮭に便利な「クックパー フライパン用ホイル 25cm×12m」
フライパンで焼く際には、ホイルを敷くとくっつかずに焼くことができます。下味をつけた鮭を焼くときにもおすすめです。
そのまま冷凍すれば長期保存も
生鮭を長期保存したい時は、塩を振ってから冷凍します。鮮度が高いうちに冷凍することが基本です。
冷凍方法
生の切り身に塩を振りかけ2分程度おくと、水気が出てきます。霜の発生につながるので、キッチンペーパーを使ってしっかりと拭き取ってください。この塩は味付けではなく、余分な水分を抜くための工程です。
塩味をつけたい場合はこの後、もう一度味付けとして追加してください。まんべんなく塩をまぶしてから手で軽く叩きながらなじませます。一晩冷蔵庫で置くと味がよくなります。
ラップでピッチリと包んだあと、アルミホイルで覆います。気温が高い夏でも鮮度が保たれるテクニックです。
さらに冷凍用保存袋に入れて冷凍します。冷凍庫内は乾燥しているため、空気に触れると鮭の水分がどんどん蒸発してしまいます。できるだけ空気に触れないように注意してください。
塩鮭を買ってきた場合なら、塩は振らずに水気を拭き取り、同じ手順で冷凍しましょう。
調理の仕方
冷蔵室で半解凍にした後、魚焼きグリルや、トースター、オーブンを使って通常よりも2〜3分長めに焼きます。どの器具でも、焼いた後3分ほどは取り出さずに、予熱で加熱しておくと中まで火が通り、ふっくらとしますよ。
数多い鮭メニューの中でも、パリパリに焼けた鮭の皮は旨味があるのでお好きな方は多いです。通常、鮭の鱗は柔らかいのでそのまま食べることもできますが、処理をしてから焼くと、パリパリの食感を味わえるので、ぜひ試してみてください。
やかんに沸かした熱湯を、鮭の皮に注ぎます。
表面が解凍されて鱗が反り返ってくるまで注いでください。包丁で鱗をこそげ落としてから焼くと絶品です。
保存期限
保存期限は1か月が目安です。
焼いてから冷凍する方法
塩焼きの冷凍には、おいしく解凍するためにいくつかポイントがあります。
焼き鮭の冷凍はフレークに
焼いた鮭は時間がたつと、旨味と油が抜けて味が落ちてしまうので、温かいうちにフレーク状にしてから冷凍すると、おいしさを保つことができますよ。
中塩か甘塩の鮭を焼きます。粗熱がとれたら皮と骨をはずし、おおまかにほぐします。途中小さな骨が出てくるので、ほぐしながらはずします。手袋をはめると良いですよ。
お好みの加減になるまでほぐしますが、細かくしたい場合は保存袋に入れ、麺棒を軽く転がしながらほぐすとそぼろ状になります。
解凍は電子レンジか自然解凍
解凍は、電子レンジを使って「解凍」と「加熱」を一度にします。温め機能を使うと早くて便利です。または、冷蔵庫に移して自然解凍もおすすめです。お弁当なら冷凍のままご飯に振りかけておくと、お昼までに自然解凍がされます。保冷の役目もあるので嬉しいですよね。
保存期限
2~3週間のうちに食べきるようにしてください。
お弁当にもおすすめ! 鮭の人気レシピをご紹介
次ページからは、お弁当に入れやすい照り焼きや、基本のムニエルなど、HugKumおすすめの鮭アレンジ・レシピをご紹介します。