デジタル耳栓比べてみた
旅行中の悩みといえば騒音。移動中の電車の走行音やホテルなどでも慣れない環境に加えて、空調や家電の音が気になって集中できなかったり、リラックスできないことがありますよね。そんな時に役に立つのが耳栓です。筆者も音には敏感で、旅好きなのに環境が変わるとなかなか寝られないタイプ。デジタル耳栓も含め、これまでいろんな耳栓を試してきました。また、デジタル耳栓は騒音対策だけではなく、音に敏感な方やお子さんが落ち着く効果も期待できます。
デジタル耳栓は、ノイズキャンセルイヤフォンとはどう違うのでしょうか? さっそく検証してみました!
デジタル耳栓とノイズキャンセリングイヤフォンの違いは?
デジタル耳栓とノイズキャンセリングイヤフォンとの最大の違いは、ノイズキャンセリングイヤフォンは音楽が聴けて、デジタル耳栓は音楽が聴けないことです。デジタル耳栓は耳栓だけの機能で良いという方向けです。ノイズキャンセリングイヤフォンで高性能のものだと2万円以上の価格帯ですが、デジタル耳栓は1万円前後。
そして、デジタル耳栓の最大のメリットは、連続の使用可能時間が長いこと。フライトだと10時間以上にもなることもあるので、ノイズキャンセリングイヤフォンだと平均6時間前後ですが、デジタル耳栓は12時間(充電ケースで40時間)使用可能なので、長時間の旅行にはデジタル耳栓がオススメです。
ワイヤレスデジタル耳栓
デジタル耳栓にはワイヤレスとコード式の2週類があります。まずはスッキリとしたワイヤレスからチェックしましょう。
まず、オススメなのがキングジムさんの「デジタル耳せん MM3000」。見た目に違和感のない完全ワイヤレスタイプ。ロングバッテリーで長距離フライトでも十分もちます。リクライニングなどで、横になってもワイヤレスなので使いやすいです。特にエアコン、空気清浄機、冷蔵庫のモーター音など家電の音は完璧にシャットアウト。ホテルなどで、冷蔵庫が寝室近くであったり、空調が強くても気にならなくなります。着信音や車内のアナウンスなど必要な音はちゃんと聞こえるので旅行中の移動の時の使用に安心ですね。
ただ、光の点滅が夜は目立つので、一緒に寝ている相手には気になる可能性があります。耳の後ろで隠れるようにはなっていますが、夜間のフライトなどで室内が暗くなる便の場合は、周囲に注意が必要かもしれません。
コード式デジタル耳せん
こちらはコード式の「デジタル耳栓 MM1000」です。コードは本体に巻いて収納でき、コードストッパーもあります。XS、S、M、Lの4種類の「イヤピース」が付属しています。先ほど紹介したワイヤレスタイプと比べ、ノイズキャンセリング機能は殆ど変わらないと思います。ワイヤレスイヤフォンに慣れていない私は、こちらの方が装着しやすく無くしてしまう不安がないので、むしろ落ち着きます。
価格が5000円台。ノイズキャンセリングイヤフォンやワイヤレスのデジタル耳栓よりはお手頃です。充電式の電池の利用で60時間使用可能ですが、短期の旅行であれば十分。長い旅行の場合は、電池の充電用のバッテリーもしくは予備の電池を携帯する必要があるので、少々不便かもしれません。
デジタル耳栓は、いびきに効果はある?
実は、デジタル耳栓があるから、普通の耳栓は必要ない?というわけでもないんです。デジタル系の耳栓も、シャットアウトするのが苦手な音もあります。エアコンや冷蔵庫、空気清浄機などの家電やエンジン音などは殆ど聞こえなくなるのですが、音の大きな「いびき」には殆ど効果がありませんでした。夫のいびき対策に、睡眠時に使えるかなと思ったのですが、こちらはスポンジ系の従来の耳栓の方が効果があります。ちなみに、これまで使った中で一番のおすすめは耳栓はアメリカで見つけてからずっと愛用しているヒーローズです。
寝心地は普通の耳栓
デジタル耳栓を睡眠時に使う場合、横向きで寝る方には、耳栓が硬くて気になるかもしれません。就寝時は柔らかな従来の耳栓の方が寝心地はいいと思います。充電する手間がないというのも最大のメリットですね。ちなみに、メーカーでは「デジタル耳栓」の睡眠時の使用は問題ないとのことですが、コードがついているもの関しては、十分に注意が必要とのことです。
音に敏感な子どもにもおすすめ
また、デジタル系の耳栓は、騒音が気になる方だけではなく、音に敏感なお子さんにも効果が期待できると思います。会話は聞こえるので装着したまま話すことができます。近くの声だけ聞こえるので、雑音やいろんな声で話に集中できないという方にも効果があるのではないでしょうか? デジタル系の耳栓を通した声は優しく感じ、安心感もあります。聴覚敏感かも?と感じている方は、試してみる価値はあると思います。
デジタル耳栓は子連れ旅におすすめ
結局、どれが一番良いかは使いたい用途やシーンによって違うという結果になりました。
ちなみに、ウェブ会議や音楽を聞くのに、ワイヤレスのノイズキャンセリングイヤフォンの「Beats Fit Pro」を使っている夫は、防音度は「Beats Fit Pro」の方が良いと言っていました。既にノイズキャンセリングイヤフォンを持っていて通勤程度の移動時間でしたら「デジタル耳せん」は必要ないかもしれません。
でも、私は音楽を普段はイヤフォンで聞かないので、旅行で使いたい耳栓代わりに、2万円以上するノイズキャンセリングイヤフォンは必要ないタイプ。半日以上の移動がある旅行で使用を想定しているので「デジタル耳栓」派です。利用の条件が合えば画期的な商品なので、旅のお供にぜひ検討してみてくださいね。
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- 写真・文/Rina Ota