「赤穂義士祭」はどのような祭り? 2023年の開催日程や見どころを紹介【HugKumお祭りガイド】

赤穂義士祭は忠臣蔵のファンはもちろん、歴史が好きな人なら参加して損はない祭りです。赤穂義士ゆかりの場所で開催され、例年多くの来場者で賑わいます。
2023年の開催日程や開催場所、見どころなどをさっそくチェックしていきましょう。

赤穂義士祭(あこうぎしさい)とは?

赤穂義士とは、赤穂藩主・浅野内匠頭長矩(あさの たくみのかみ ながのり)の仇討ちをした武士たちを指す言葉です。彼らに関係がある赤穂義士祭(あこうぎしさい)とは、どのような祭りなのかチェックしましょう。

赤穂義士たちを称える祭り

赤穂義士祭は、兵庫県赤穂市で開催される赤穂義士たちを称える祭りです。1903(明治36)年に初開催され、2023年で120回目となる歴史ある祭りとして知られています。

例年多くの参加者があり、2022年は約3万6,000人もの人々が訪れました。過去には、10万人を超える人が来場したこともあり、2023年も多くの人出が見込まれます。

発端となった赤穂事件をおさらい

赤穂事件は、赤穂藩主・浅野内匠頭に仕えていた47人(46人とする説もある)の武士たちが、浅野の仇討ちのために吉良上野介義央(きら こうずけのすけ よしなか)を討ち取った事件です。

1701(元禄14)年に江戸城の松の廊下で、浅野が吉良に斬りかかったことが事件の始まりです。浅野には、吉良に対する遺恨があったとされます。この事件で浅野は即日切腹を命じられ、所領を没収されました。

そのことに納得がいかなかった家老の大石内蔵助(くらのすけ)良雄を中心とする一部の旧赤穂藩士たちは、1702(元禄15)年12月14日に吉良家に討ち入りをします。仇討ちに参加した藩士たちは目的を遂げ、罪人として裁かれました。

彼らが取った行動を主君への忠義と取る庶民も多かったため、この事件を題材にした「忠臣蔵」などの物語が誕生し、現代に至るまで愛され続けるようになったのです。

赤穂義士祭2023年の日程と開催場所

2023年も、赤穂義士祭は開催される予定です。詳しい日程や開催場所をチェックしましょう。

赤穂市オフィシャルサイトより https://www.city.ako.lg.jp/kensetsu/kankou/matsuri/akogishisai120.html

当日のスケジュール

赤穂義士祭本祭の日程は、2023(令和5)年12月14日(木曜日)10~16時ごろを予定しています。当日の主な催し物のスケジュールは以下の通りです。

開催時間(予定)
・パレード…10~15時ごろ
・露店販売…10~16時
・忠臣蔵交流物産市…10~16時ごろ

パレードは赤穂城跡から出発し、お城通りを通って、中央通りを曲がりいきつぎ広場へ向かうルートを通ります。

赤穂市/第120回赤穂義士祭【2023年12月14日】

開催場所

赤穂義士祭の開催場所は「赤穂城跡」「お城通り」「いきつぎ広場周辺」などです。いきつぎ広場は、JR播州赤穂駅の南出口を出て駅前通りを進み、お城通りと交わる交差点付近にあります。

お城通りを進んでいくと、赤穂城跡が見えてきます。ここまでの道のりは駅から徒歩15分程度です。赤穂城跡の広大な敷地内には、武家屋敷公園や赤穂大石神社、大石良雄宅跡などの史跡があり、地元の人々や観光客に親しまれています。

国史跡赤穂城跡(兵庫県赤穂市) 公式Webサイト

赤穂城跡

赤穂義士祭の見どころ

赤穂義士祭は有名ゲストが参加したり物産市が開かれたりと、趣向を凝らした内容となっています。当日の見どころをチェックしましょう。

有名ゲストが参加するパレード

赤穂義士祭のパレードは地元の人々や一般公募の人々が参加し、例年大きな盛り上がりを見せます。中でも、四十七士に扮した人々の義士行列と、時代劇「忠臣蔵」の名場面が再現された山車に注目です。

赤穂義士祭の義士行列 Corpse Reviver , Wikimedia Commons

また、義士行列の大石内蔵助役として、毎年著名人が参加することでも知られています。2022〜2023年のゲストは、俳優・中村雅俊です。

【主な歴代ゲスト】
・第115~116回…俳優・高橋英樹
・第113~114回…俳優/歌舞伎役者・二代目中村梅雀
・第112回…俳優・西郷輝彦
・第110~111回…俳優・松平健

今年の大石内蔵助は誰になるのか、ゲストを予想するのも赤穂義士祭の楽しみの一つとなっています。

露店販売や忠臣蔵交流物産市

赤穂義士祭では飲食物などの屋台や露店販売、忠臣蔵にゆかりのある地や近隣地域などが参加する物産市が開かれます。普段はなかなか目にすることのない、他の都道府県の名物に出会える点も魅力です。

例年、山形県米沢市・岡山県津山市・兵庫県加西市などから特産品が集まります。忠臣蔵の登場人物と、どの地域がつながっているのかをチェックする楽しみ方もおすすめです。

赤穂義士祭とあわせて巡りたい観光スポット

赤穂城跡やいきつぎ広場などの周辺には、赤穂義士ゆかりの場所が多く存在しています。祭りと併せてチェックしたい観光スポットを見ていきましょう。

息継ぎ井戸

江戸城で主君が起こした刃傷沙汰を知らせるために、早水藤左衛門(はやみ とうざえもん)と萱野三平(かやの さんぺい)が、江戸から早籠(はやかご)で駆け付けました。4昼夜半かけて藩内に到着し、この井戸で一息ついてから大石内蔵助の自宅へ入ったとされています。

息継ぎ井戸

息継ぎ井戸周辺は「いきつぎ広場」となっており、広場内には「義士あんどん・からくり時計」があります。9〜20時の毎正時に音楽とともにからくり人形が忠臣蔵の名場面を再現しているので、こちらもあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。

花岳寺(かがくじ)

花岳寺は、赤穂事件によって断絶した浅野家の菩提寺です。息継ぎ井戸のすぐ近くにあるので、合わせて立ち寄りやすい場所にあります。

花岳寺

境内には赤穂義士の墓所や遺品を展示するコーナーがあり、討ち入り直前までの動向が詳しく記載された大石内蔵助の暇乞状(いとまごいじょう)や、討ち入りの際に持っていた千手観音などの貴重な品々が見られます。

花岳寺

赤穂義士祭に参加して過去に思いを馳せよう

赤穂義士祭は例年、赤穂義士が討ち入りを行った日に開催されます。赤穂市を代表する大規模なイベントであり、パレードには芸能人も参加します。忠臣蔵の名場面を再現した山車も、見どころの一つです。

また、屋台や物産市などの催しもあり、世代に関係なく楽しめるでしょう。当日は混雑が予想されるので、各催しの開始時間などをチェックして臨むことをおすすめします。

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構成・文/HugKum編集部

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