ソマリア基本情報
まずは、ソマリアの正式な国名や首都、場所などといった基本情報を見ていきましょう。
国名
正式な国名は、「ソマリア連邦共和国」といいます。
首都
首都は、モガディシュです。
場所
ソマリアはアフリカ北東部に位置し、紅海とインド洋に面しています。隣接する国には、 エチオピア、ケニア、ジブチがあります。
日本との時差
日本とソマリアとの時差は6時間で、日本のほうが、6時間進んでいます。たとえば日本が午前6時だとすると、ソマリアは午前0時となります。
面積
ソマリアの面積は、63万8千平方キロメートルです。これは、日本の約1.8倍もの大きさとなります。
エリア
ソマリアは7つのエリアに分かれています。7つのエリアは次のとおりです。
・ソマリランド
・プントランド
・ガルムドゥグ
・ヒーシェベリ
・バナディール首都地域
・南西ソマリア
・ジュバランド
人口
ソマリアの人口は、1760万人(2022年/世銀)です。これは、東京都の人口よりも約1.25倍多い数となります。
言語・公用語
ソマリアの公用語は、ソマリ語です。第2公用語はアラビア語となっています。
通貨
ソマリアの通貨単位はソマリア・シリング(SOS)です。日本円にすると、1ソマリア・ドルは0.27円です(2024年3月31日現在)。
宗教
ソマリアの人々が信仰する宗教は、イスラム教です。
歴史
19世紀頃 北部はイギリス領、南部はイタリア領に分割統治される
1960年 南北がそれぞれ独立し、合併して「ソマリア共和国」を形成
1991年 全武装勢力間の内戦状態に突入
1991年 北部が「ソマリランド」と自称し、独立を宣言する
1998年 北東部が「プントランド」と自称し、自治領を宣言する
2012年 「ソマリア連邦共和国」として統一政府が樹立
天気・気候
ソマリア年間を通じて高温で乾燥している気候となっています。
ソマリアの首都・モガディシュと、日本の首都・東京をくらべると、ソマリアのほうが気温が一定していて暑く、最高気温が年中通じて30℃前後、降水量が少ない傾向にあります。
ソマリアの治安・住みやすさ
ソマリアの治安や住みやすさはどうでしょうか。
治安は安定していない
現在(2024年4月)、外務省による危険情報によると、全土に最大の警戒を要する「渡航を取りやめてください:Do not travel」が設定されています。これは、各地でテロが発生しているためです。よって、治安は安定しているとはいえません。
住みやすさはよいとはいえない
ソマリア全土の治安が悪いこともあり、住みやすいとはいえないでしょう。
ソマリアの見どころ・観光
ソマリアの有名スポットをご紹介しましょう。
モガディシュ大聖堂
ソマリアの人々のほとんどがイスラム教ではありますが、ソマリアには大聖堂があります。それが「モガディシュ大聖堂」です。
この大聖堂はイタリア統治時代である1928年に建てられました。2008年には過激派によって一部破壊されましたが、外壁部分などは残っていて、豪華で大きな建造物であったことが見てとれます。
シャンハイ・オールドシティ
ソマリアの観光スポットで代表的な場所が「シャンハイ・オールドシティ」です。ここは、18世紀にソマリアがイタリアの植民地時代だったときに設けられた要塞と市街地の跡地。ヨーロピアンな建造物も残っており、アフリカにいながらヨーロッパを感じることができます。
リド・ビーチ
ソマリアはインド洋に面していることから、ビーチがたくさんあります。
なかでも「アフリカナンバー1」と称されるビーチが「リド・ビーチ」です。ゴミ一つ落ちていない美しい砂浜と海を堪能でき、まるでリゾート地さながら。時間帯とセキュリティが許せば、海を泳ぐことができたり、ボートに乗って楽しむこともできます。
バカラ・マーケット
「バカラ・マーケット」は、首都モガディシュの中心部にあるマーケットです。ここでは、衣類や食品、雑貨、観光客ならソマリアのお土産を販売しています。ソマリアの人々がどのような暮らしをしているのか、その生活の一部を垣間見ることができる場所です。
モガディシュ セントラル モスク
首都・モガディシュにある「モガディシュ セントラル モスク」は、1987年に建てられた巨大なモスクです。このモスクは10,000人の礼拝者を収容することができるといわれています。
2015年に改装され、部分的に古いパーツと新しいパーツが混在します。そのため、イスラム建築を見ることができる貴重なスポットです。
ソマリアの特徴・有名なもの
観光スポット以外の、ソマリアで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
国名の由来
「ソマリア」という国名がついたのには諸説あるようです。
ある説だとスーダン地方に住むヌビア人の「ソマリ」という言葉に由来するのだそう。この「ソマリ」は「黒い」という意味で、スーダン地方の住民の皮膚が黒いことから「ソマリ族」と呼ばれるようになり、これをヨーロッパ人が「ソマリア(ソマリ族の国)」というようになったのがきっかけなのだとか。
もうひとつの説では、「ソマリ」の語源として「Soo Maal(私の家畜の乳をどうぞ)」、アラビア語の「Shawamaa(家畜を豊かに持つこと)」が由来となったというものがあります。
国旗の意味
ソマリアの国旗は、ライトブルーの色が特徴的です。このライトブルーの色は、国連の旗をもとに採用されました。というのも、独立を支援した国際連合に敬意を表す意味が込められているのだそうです。
また、中央の白い星は、自由と独立を象徴し、5つの光芒はソマリア人が元々住んでいた5つの地域(伊領ソマリア・英領ソマリランド・仏領ソマリランド=現ジブチ・エチオピアのオガデン地方・ケニア東北州)を表していて、団結と統一の願いが込められています。
ソマリアの人の名前
ソマリアの人の名前は、「自分の名・父親の名・祖父の名」で構成されています。たとえばソマリアの大統領であるハッサン・シェイク・モハムド氏は、「ハッサン」が自分の名、「シェイク」が父親の名、「モハムド」が祖父の名となります。
ラクダの保有数は世界一
ソマリアは一人あたりのラクダの保有数がもっとも多い国なのだそうです。これは、古来から遊牧民が多数を占めていて、ラクダが移動手段として重宝されてきたことによります。
このことから、ソマリアの富はラクダの数でわかるとも言われています。
ソマリアの料理(ソマリ料理)
ソマリアの国民食ともいえる料理が「スカール」です。スカールは、肉を細く切って炒めた料理の総称のこと。肉には、ラクダ肉やヤギ肉、羊肉などを使うそうです。このスカールはごはんやスパゲッティーと組み合わせて食べられています。
また、豆類もよく食べられていて、豆やトウモロコシ粒を炊いた「カンブーロ(カンジェロ)」や、カンブーロにコーヒー豆の油煮をかけた「ブンイヨカンブーロ」なども定番料理となっています。
海や歴史的建造物が魅力的な国「ソマリア」
ソマリアには、美しい海や歴史的建造物など見どころがたくさんあります。ソマリアのことをもっと知りたいという人は、本やインターネットで調べてみるとよいでしょう。
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文・構成/HugKum編集部