《基本の1つ結び編》娘に嫌がられない、じょうずな髪の結び方。基礎の基礎からパパライターが美容師さんに聞いてみた!【パパのお悩み解決】

子育て中のパパの中には、娘の髪の毛を結おう(結ぼう)と思って苦戦している方はいませんか? それこそ、ゴムを右手に持つのか、左手に持つのかといったレベルから分からないパパもいるのでは。
そこで今回は、富山県・石川県で店舗展開するカット専門美容室CUBISMとオーガニックハーブヘアカラー専門店DELIGHTの複合店にお邪魔し、美容師の清水環(たまき)さんから、髪の結び方の基礎の基礎をパパライターが学んできました。

利き手と反対の手首に髪を結ぶゴムを通しておく

今回、教えてもらった髪の結び方は基本中の基本である1つ結びについて。この結び方がきれいにできれば、2つ結び(ツインテール)、ポニーテールもきれいに結べるようになるそうです。

基本の1つ結びのコツとは

とはいえ、そもそも論として、普段髪を結ぶ機会が少ない男性の中には、ゴムを右手に持つべきか、左手に持つべきかすら、疑問に感じている人も一定数いるのではないでしょうか。

そこで今回は、ご自身でも子育てをされる美容師の清水環(たまき)さんに、基礎の基礎から聞いてきました。

今回、話を伺った美容師の清水環さん

まずは、ゴムの持ち方から。

「私はサウスポーなので右手の手首に通しておきますが、右利きの方は左手の手首に、つまり、利き手と反対の手首にゴムを通しておいてください」

子どもの髪を結んでいる途中で「ゴムどこだ?」みたいな感じで、束ねた髪を握ったままあちこち探してしまう人もいるのではないでしょうか。

自分自身が動くと、髪の毛が緩んでしまう原因になります。結び始めたら途中で動かなくても済むように、利き手と反対の手首にあらかじめゴムを用意しておくといいみたいですね。

左利きの清水さんは右手の手首にゴムを通す

面倒臭がらずにオイルやバームを使う

同じく、事前の準備として、縛る前にスタイリング剤を髪になじませてあげたほうがきれいに結べるとも清水さんは教えてくれました。

「スタイリング剤なんて付けるの?」と一瞬、面倒に感じた男性陣もいるかもしれません。

もちろん、ゴムとブラシだけでも1つ結びはできますが、面倒に感じてもオイルなどを使って、子どもの髪の毛を結びやすくしたほうが、かえって面倒ではないのだとか。

「子どもの髪の毛は細いので、オイルやバームをなじませてあげた方が、パラパラ落ちてくる心配がありません」

まとめてもまとめても子どもの髪が手からこぼれ落ちていく。「分かる―」と思うお父さんは面倒でも、また自分自身に付ける習慣がなくても、オイルやバームを娘には使ってあげればいいのですね。

今回使用した整髪料

「バーム」などと知った風に書きましたがバームとは正式に、ヘアバームと言うみたいです。天然オイルを主成分とするスタイリング剤を意味するそう。

おそらく、奥さまなど同居の女性に聞けば、それに類するものが自宅にあると思われますので、一度聞いてみるといいかもしれません。

子どもが痛がる力加減とは

面の大きなブラシ

1つ結びをする際には当然、ブラシを使います。ただ、子どもの髪の毛は細く絡まりやすいです。くしでといている時に「痛い」と苦情を言われた経験がないでしょうか。

その点、『タングルティーザー』のような面の大きなブラシを使ってあげると痛がらないと清水さんは教えてくれました。

『タングルティーザー』とは、どこにでも売っている身近なくしで、力が分散するような設計になっているため、力を入れずにといても絡まった髪の毛がすっと通るのだとか。

実際に、マネキンの髪をとかせてもらいましたが、くしゃくしゃにした人工の(?)髪の毛があら不思議、引っ掛からずにすっと真っすぐにまとまりました。

「子どもが痛がるという意味で言えば、力の入れ方についても、疑問に思う方がいらっしゃると思います。

目安としては、ブラシで髪をといたり、束ねるために髪を引っ張ったりした時、子どもの頭そのものが後ろに引っ張られるように動く場合は力みすぎです」

男性の多くは、子どもの髪の毛をドライヤーで乾かす時も、ブラシをかける時も、ついつい力が入ってしまいがちではないでしょうか。子どもが痛がらないですむ力の加減が分からない男性は参考にしてみてください。

「手より奥」で結べば緩みにくい

結び目の持ち方。親指と人差し指でつくった輪っかを後頭部に軽く押し当てるイメージ

オイルやバームをなじませた髪を面の大きなブラシでといて後頭部に束ねたら、手首にゴムを通したほうの手で髪の束を持ちます。

持ち方は、上の写真の感じ。そのまま、親指と人差し指側を子どもの後頭部に軽く押し当てます。

手より奥、後頭部に沿ってゴムを動かす

結び方については、束ねた髪を握る手より「奥」を意識し、ひねって通す、ひねって通すを、子どもの後頭部のできるだけ近くで繰り返します。

「この時、どうしても緩んでしまうという方もいらっしゃると思います。ただ、そこまでナーバスにならなくても構いません。

結び終わったら最後に、結んだ髪の束を2つに分けて、左右に引っ張ってください。緩んだ髪の毛がしっかり固定されます」(清水さん)

 

最後に、結んだ場所を写真のように左右に引っ張る

キュッと結び終えた時、強すぎて子どもが痛がったらどうすればいいのでしょうか。

「結ぶ側が慣れていないと、どこかに力が偏って1カ所だけ髪の毛が強く引っ張られた状態になる場合もあります。

その時は『どこが痛い?』と聞いてあげて、その痛いところをつまんで少し緩めてあげてください」

 

痛がる部分をつまんで緩める

触覚ヘアのつくり方(応用)

最後に、1つ結びの簡単なアレンジ方法を教えてもらいました。

「触覚(前髪の両サイドに長い毛を垂れ下げる髪型)のつくり方です。

前髪の短いお子さんが一般的には多いですが、両サイドに長めの前髪をちょっとたらしてあげるアレンジができると喜んでもらえると思います。

ブラッシングをする際に、前髪の一部に長い髪を少し取り分けて、結ぶ髪としっかり分けるためにダブルピン(※執筆者注:ヘアピンの一種)で固定します。

その上で、1つ結びをして、ダブルピンを最後に外してあげると、触覚状の髪が前髪に加わって、普通の1つ結びとはちょっと違うおしゃれな雰囲気になります」

触覚の例。触覚の長さはもとの髪の長さや、取り分ける髪の部位・量によって変わってくるので、好みで調整して

以上が、プロの美容師さんに習った1つ結びの基本。関連記事では、この方法をベースに、2つ結び(ツインテール)、ポニーテールの結び方をお父さんたちのために紹介しますのであわせてぜひ、チェックしてみてくださいね。

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企画・取材・写真・文/坂本正敬

【取材協力】

富山県に3店舗、石川県に1店舗を展開するカット専門美容室CUBISMとオーガニックハーブヘアカラー専門店DELIGHT。リーズナブルに誰でも通える店づくりが好評で、幅広い利用者に愛用される。取材に登場した清水環さんはこの秋、富山県で4店舗目となる新店のオーナーになる(のれん分けによる開業)予定。公式インスタグラムはこちら

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