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沖縄料理ジーマミ豆腐とは?
沖縄を訪れた際に、ジーマミ豆腐を食べて、もちもちした独特の食感と、香りに驚いた方もいるのではないでしょうか。胡麻豆腐にも似ていますが、少し違った風味でとても美味しいですよね。このジーマミ豆腐とは、一体どんな食材なのでしょうか?
ジーマミは沖縄で落花生
「ジーマミ」とは、沖縄で「落花生(ピーナッツ)」のこと。沖縄の言葉で落花生を「地豆(ぢまめ)」といいます。
ジーマミ豆腐とは、落花生でできた豆腐。沖縄がまだ琉球王国だった時代から食べられており、今でも沖縄の年中行事には欠かせない料理の1つなんです。
ジーマミー豆腐はどうやって作られる?
「豆腐」といいますが、大豆やにがりは使いません。では、ジーマミ豆腐はどうやって落花生から作られるのでしょうか?
生の落花生をすりつぶして、豆乳を抽出します。そこに、葛粉やタピオカ粉などのでんぷんを加えて、加熱しながら混ぜ合わせて作られます。そのため、もちもちとしたプリンのような食感に仕上がるのです。
ジーマミ豆腐と「島豆腐」や「豆腐よう」との違いは?
沖縄を代表する「豆腐」といえば、「島豆腐」「豆腐よう」「ゆし豆腐」があります。ジーマミ豆腐との違いなどをチェックしていきましょう。
島豆腐
島豆腐は、「沖縄豆腐」とも呼ばれています。材料は大豆とにがりで、本州で食べられる豆腐と同じですが、製法が少し異なります。
しっかり水気を切って木枠で固めるため、一般的な豆腐より固く重いのが特徴です。一般的な木綿や絹ごし豆腐一丁の重さは300gなのに対して、島豆腐は800g以上、また1kgになるものもあるそう。固めでしっかりしているため崩れにくく、ゴーヤーチャンプルーなどの炒め物にも多く使われます。
豆腐よう
豆腐ようは、島豆腐を泡盛や紅麹などの麹に、半年間漬け込んで発酵させて作られる発酵食品です。
その見た目は鮮やかな赤色をしていて、独特な香りとねっとりとチーズのような舌触りが特徴。大豆の風味はなくなり、ウニのような濃厚な味わいともいわれ、珍味にもあげられる沖縄料理の1つです。
ゆし豆腐
ゆし豆腐とは、豆乳に塩とにがりを加えて、型に入れて固まりきる前の状態で食べる、柔らかい豆腐。おぼろ豆腐に近いといえばイメージがつきやすいのではないでしょうか。
カロリーはちょっと高め、だけど栄養満点のジーマミ豆腐
ジーマミ豆腐は材料が落花生であるため、100gあたり約106kcalあります。木綿豆腐は100gあたり約56kcalと、大豆から作られる豆腐に比べるとカロリーは少し高めです。
しかし落花生には、皮膚や粘膜の健康を保ったり、炭水化物の代謝を助けるビタミンB1や、強い抗酸化作用をもつビタミンE、また悪玉コレステロールを抑え、生活習慣病の予防などが期待できるリノール酸が多く含まれます。そのため美容効果が期待でき、健康を維持するのに大切な成分を摂取することが可能です。
ピーナッツアレルギーを持つ方は注意!
ジーマミ豆腐の材料は落花生、ピーナッツです。ピーナッツアレルギーを持つ方は、重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあるため、食べるのは控えてください。
ジーマミー豆腐はどうやって食べる?
ジーマミー豆腐は、一般的に甘い醤油をかけて食べられるようですが、わさびと醤油、おろした生姜と醤油など、大豆の豆腐と同じように食べられることも多いようです。
デザートとしてもイケる
おかずや、お酒のおつまみとしても人気の高いジーマミ豆腐ですが、何もつけなくてもほんのり甘く、デザートとして食べるのもあり。黒蜜をかけても美味しいんです。
最近では、ジーマミ豆腐をシェイクなどにして販売しているお店もあります。
ピーナッツバターで簡単ジーマミ豆腐の作り方
本来、自宅でジーマミー豆腐を作るなら、生の落花生を一晩、水に漬け込まないといけないのですが、もっと簡単に、手に入れやすい材料で作れたらいいですよね。そこで本記事では、ピーナッツバター、片栗粉、豆乳を使ってジーマミ豆腐を作る方法を紹介していきます。
材料
・ピーナッツバター… 大さじ3
・片栗粉… 大さじ2
・豆乳(無調整)… 300ml
・塩… ひとつまみ
・保存容器(表面がツルツルしたものがベスト)
作り方
<下準備>
・ピーナッツバターを常温に戻しておく
・容器の内側を水で濡らしておく
1. ボウルに常温に戻しておいたピーナッツバターを入れ、泡立て器などで混ぜます。
2.1に豆乳をまず少し入れ、ピーナッツバターと馴染ませます。
3.さらに少しずつ豆乳を加え、ダマにならないように混ぜていきます。
4.豆乳を半分くらい入れたら、片栗粉も入れ、混ぜます。
5.豆乳を全部入れ終わったら、ザルでこしながら鍋に移しかえます。
6.5の鍋を中火にかけ、ヘラで混ぜます。
7.とろみはついてきたら弱火にして、混ぜるスピードを上げます。
8.とろみがほどほどについたら、水に濡らした容器に流し込みます。
9.ラップや蓋をして、冷蔵庫で固まるまで冷やせば完成です。
わさびや、おろし生姜、甘い醤油などで食べると美味しいですが、デザートとしてもおすすめです。黒蜜や、バニラアイスクリームとも相性抜群。ぜひお好みの食べ方で召し上がってください。
ジーマミ豆腐はどこで買える?
沖縄以外でジーマミー豆腐を買うなら、品揃えのいいスーパーや、沖縄物産展などのイベントで購入することができるでしょう。また、本場沖縄からお取り寄せするのも手です。
沖縄県推奨 優良県産品 「琉の月ジーマーミ豆腐」
ピーナッツを贅沢に使った濃厚なジーマミ豆腐。70gのものが6個入った、甘いタレ付きのセットです。
「じーまーみ豆腐 」
地釜を用いて、ゆっくりと豆乳を炊き上げる、昔ながらの製法で作られたジーマミ豆腐です。濃厚でもちもち、甘さが引き立ちます。
もちもちで美味しい沖縄のジーマミ豆腐
ジーマミ豆腐は、落花生から作られ、おかずにもデザートにもなる沖縄料理です。にがりを使わず、でんぷんで固めるため、もちもちとした特有の食感になります。ピーナッツバターを使うと簡単に作ることもできるので、沖縄の味を自宅でもぜひ試してみてはいかがでしょうか。
ただし、ピーナッツアレルギーがある方は、食べないように気をつけてくださいね。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)